足長手長の噺
なんかの解説風
その昔、足長国と手長国といふ二つの国あり。
足長国の住人たるや長脚といい足丈三丈に及び、手長国の住人たるや長臂といい腕の丈二丈といふ。
うみべたにてあさりし時は長脚が長臂をかたぐ。対となり海幸を捕らゑるといふ。
また法の物語にて、足長手長の記述あり。竜宮に足長と手長の名の者ありて、龍王にしたがいてけんぞくとしてあり。
『足長手長』を怒らすこと無用なり。
なぞ、その四肢長けれども、されど短慮なりけり。
◆
昔々、足長国と手長国という二つの国がありました。
足長国に住む人は長脚といって足が三丈もあり、手長国に住む人は長臂といって腕の長さが二丈もありました。
海岸で漁をするときは、長脚が長臂を担ぎます。二人で一つになって海の獲物を捕るのです。
また仏教の物語の中に足長手長のことが書いてあります。竜宮に足長と手長という名前の者がいて、龍王の召し使いだそうです。
足長手長を怒らせてはいけません。
なぜなら、手足は長いけれど、気が短いのです。
読んでいただきありがとうございます。
感想、レビュー、評価、ブックマークなどして頂けると嬉しいです!




