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しょうけらの噺
東京を江戸と申した時分のお話。
庚申待の日に屋根から寝ずの晩を過ごしている人々を見張る妖怪がいる。屋根の上の天窓からじっと中の様子を窺っているという。それが『しょうけら』という妖怪だ。
庚申待とは民間信仰の一種で、庚申の日を寝ずに過ごして「三尸」という人間の中に住まう虫の憑き物が外に出ないように見張るという儀式の事を言う。三尸は庚申の日に人の体を抜け出すと、天に上り天帝にその人間の日頃の行いを報告する。するとその行いの善悪により裁かれ、死後地獄に落とされたり寿命を削られたりしてしまう。
三尸はこれまた文字通り三匹で一体の妖怪で、頭、腹、足のそれぞれに住み、普段のその人の行動を見ている。この三尸を元にしてしょうけらが生まれたとも言われているが、定かではない。
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Q しょうけらは、どんなものでも1ダースで揃えるのが好きなのだが、それは何故?
A サンシだから。
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