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Say!天缶!  作者: 信条
33/53

33缶目「メダルの金具?」

今回も前回に続き、いつもの倍くらい長くなっております。

今回は予定していた部分へ繋ぎ合わせるのに難航して時間がかかってしまいました;


もう少し短めに纏まるよう頑張ります

「ふぅ……、丁度4人の席空いてて良かったわね」


 4人はイルカのショーを見終えた後、館内レストランへ足を運んだ。4人テーブルで水槽が隣に置いてある席にて、誠磨とスピル、ミユリと粕寺がそれぞれ奥の方から並んで座った。


「そうですね~、ところで何で二人がここに来たんですか? 一緒に来れないってーー」


「“一緒には”……でしょ? ほら、二人のデートを邪魔する訳にはいかないじゃない」


「いや、ですから……」


「で、でで……デートォ!?」


 スピルが慌てて声を荒げて立ち上がり、周りの席にいる客達の視線が集まる。


「いやあの、スピルさん落ち着いて……皆見てますから座ってください」


「え? あ……すす、すみません! (やっぱ電話のアレは聞き間違いじゃなかったんだ……!)」


 スピルが周りの客達に謝罪して静かに着席した。


「粕寺さんも、あんまりスピルさんがビックリするような事言わないでくださいよ?」


「はいはい、ごめんねスピルちゃん」


「い、いえ……すみません」


「それで、二人のデートについてだけど」


「デッ!?ーー」


「良いからスピルさん座ってください! 大丈夫ですから! 他のお客さんの迷惑になりますから!」


「す、すみません……」


「はぁ……もう粕寺さ~ん……」


「ごめんって……それで二人のデーー」


「俺の話聞いてました!? ……コホンッ、まぁえっと……まず粕寺さんがミユリを連れて何故、俺とスピルさんのいるこの水族館へ来たのでしょうか?」


「それはさっき行ったでしょう? 二人のデ……」


「……」


「お、お出掛けを邪魔しない為だけど、やっぱ気になるじゃない? 二人がどうしているのか……、ミユリちゃんも気になって眠れなかったって言ってたし」


「言っとらんわ!! それより先から何度も口にしておるデートとは何じゃ!?」


「よし、お姉さんが説明しよう! それはね?」


「いいですそれは俺が後で説明しときますから! ミユリ、悪いが後にしてくれ。頼む……」


「むぅ……」


 ミユリは頬を少し膨らませながらメニューを開いた。


「で、二人はこの水族館へ……まさか先回りしていたとかじゃないですよね? (俺は電話で“何処の”水族館かは言ってないから、もしそうならちょっと怖いな……)」


「うぅん、甘巻君が家から出た少し後に二人で後をつけてきたの。バレないように少し変装して、同じバスと電車を乗り継いでね」


「な、なるほど……だから今日はいつも掛けている眼鏡と違うんですね…… (電車で聞いたあの声はやはりミユリだったのか……、眼鏡といい電車で聞いた粕寺さんの声も今思えば判別出来ないくらいに少し低めになっていたし……徹底的すぎてマジで怖ぇよこの人!!?)」


「まぁ結果的に二人きりの邪魔はしちゃったけどさ……」


「い、いや……流石にあんなの見過ごせないですよ」


「フフッ、カッコ良かったわよ甘巻君、超イケメンだった……私惚れちゃったかも」


 粕寺が片肘で頬杖を立て、誠磨をじっと見つめる顔がほんの少し赤みがかった。


「え……エェ!? いやあの、いきなりそう言われても……えっと……」


 誠磨が粕寺の表情に引き込まれて緊張が高まる中、誠磨の隣でまた誠磨以上にスピルが動揺を晒し勢いよく立ち上がった。


「わ、……っわわ、私だって惚れてますから!! (え、ちょっと私言って……)」


「す、スピルさん!?」


「へぇ~、逆順でデートしてから恋に落ちちゃった感じかぁ~。じゃあ三角関係ってとこかしら?」


 スピルの起立で再び集まった視線が、粕寺の一言によって更に釘つけになりだした。


「おぉ~、何だ何だ? なんか昼ドラみたいなの始まったぞ!」


「あの眼鏡の女性二人が男の取り合い?」


「ママぁ、あの立ってる人なぁに~?」


「こら、見ちゃダメよ」


 客達の声で誠磨の心は罪悪感に押し潰され、立ち上がって深々と謝罪した。


「騒ぎ立ててしまって申し訳ございません……! ほらスピルさん座って! 料理頼む前にもう俺、胃が痛くなってきましたから……」


「すみません……!」


「ちょっとやり過ぎちゃったわね、ごめんなさい」


「い、いえ……一応もうここに来るまでの経緯は分かったので、取り敢えず何頼むか決めましょ? お代は今回俺が持ちますから」


「あら、そういえば言ってなかったわね。今回は私が皆の分出すから大丈夫よ」


「え? いやでも、この間の勘定も持っていただきましたし…… (うわぁ、お子さまセットとか除いてパッと見で平均1600円かよ……流石は館内備え付けの店ってところだな。まぁ特別素材のメニューもあるし妥当なんだろうけど)」


「さっき助けてもらったお礼よ、遠慮せず頼んじゃっていいわ」


「いや、ですが……」


「いいから、お姉さんに任しときなさい。スピルちゃんも遠慮しないで頼んでいいからね」


「あ、ありがとうございます」


「……すみません (また奢らせちゃったよ……この間の喫茶店といい、本当に……)」


「謝んなくていいから、ほら決めましょ。ミユリちゃんは何が良い?」


「う~む、これとこれとこれと……これじゃ!」


「4つ!? 今4回言わなかったかミユリ……?」


「ん? 言ったが」


「オッケー、その4つね~。この2つはセットはどうする? ここに和食セットと洋食セットが書いてあるけど」


「う~む、ならこの和食セットとやらを両方に全部に付けるぞ!」


「ちょ……ちょっと待てミユリ、それ4人分の注文だよな? 一人で食いきれるのか?」


「当然じゃ、ここまで散々歩いて寧ろ足りないくらいじゃ」


「ホントかよ…… (量もそうだが、4人分で一人7000円近く飛ぶのはヤバいだろ流石に!)」


「大丈夫よ食べ盛りなのもちゃんと把握してるから、預かってる時もしっかり食べてたしね。それより決まった?」


「えっと……はい、決めました (預かってもらってる時にもそんな食ってたのか……俺の所にいる時は割と遠慮していたのか?)」


「私も決まりました」


「よし、じゃあミユリちゃん、そこのボタン押してくれる?」


「これか?」


 ミユリが備え付けのインターホンを鳴らし、女性店員が注文を取りに来た。


「お待たせいたしました~、ご注文を承ります」


「えっと~、ミユリちゃん順番に指差してくれる? ふんふんーーえっと、特製ビーフハンバーグとシャークステーキを両方和食セット、ヒレカツカレー1つとマグロ丼が1つ、あとこの四季の彩り旬パスタを1つ」


「あ、それ私も頼みたいです!」


「オッケー、じゃあパスタ2つで」


「はい、特製ビーフハンバーグとシャークステーキの和食セットとヒレカツカレーとマグロ丼が1つ、四季の彩り旬パスタが2つですね!」


「はい、甘巻君はどれにする?」


「え? あ、えっと……シャークフライカレーで (しまった! つい見慣れない食材の欲に狩られて少し高いものを選んでしまった……まぁ一番安いのを選ぶと逆に何か言われるかもしれないし良いか。これ以上騒ぎを起こしたくない、ホントに……)」


「かしこまりました、では順番にお持ち致しますのでお待ちください。失礼します!」


「はーい、お願いしま~す」


 ホールスタッフは一礼してオーダーを報告しに向かった。


「スピルちゃん、パスタどんなのが来るんだろうね~?」


「写真も載っていなかったので気になりますね~」


「(その時の四季によって素材が変わるから値段も時相応と……2000円か、単品では一番高いやつだな。スピルさんもついさっき一瞬だけ対立していたのにサラッとこういうの頼む辺り、肝が座っているというか……)」


 店内は夏休み期間中とのこともあり家族連れや学生グループが押し寄せている為、1つのテーブルにおける注文の数が多くなりホールスタッフ達の行き交いが激しい。それ故、誠磨達に料理が届くまで暫く時間がかかる様子。


「この感じだと少し時間掛かりそうですね~、何か話でもしましょうか」


「じゃあさっきの続きを話す?」


「粕寺さん……今日はやけにSっ気が多くないですか?」


「そう? 私は単にスピルちゃんと決着をつけないといけないかな~って、ね?」


「(決着……)」


「いやいや、取り敢えず話すにしても機会を改めましょ……? 周りも賑やかですけど、俺らの目立ち方は出禁にされそうで怖いんですよ」


「分かったわ、ごめんね。ちょっとさっきのイケメンぶりにまだドキドキしてるから……暫く黙ってるね」


「いやまぁ……それはそれで喋りにくいので普通に話しましょう?ーーあぁそうそう、スピルさんと館内を廻っていたんですけど、スピルさんが一番興味津々だったのって何だと思います?」


「えぇ~何だろう~?」


「えっと……私も色々見て興味を惹かれていたので、一番が何だったかは……」


「まぁ俺が隣から見て明らかに一番そうだと思ったやつなので、スピルさん本人とミユリも含めて3人でシンキングタイムです。制限時間は料理が来るまでの間で」


「妾も考えるのか?」


「待っている間に他の事を考える方が気が紛れるだろう? 順番にヒントを出していくから、ちょっとしたクイズをやろう」


「ふむ……良かろう」


 こうして勢いで出た色恋沙汰の話題から何とか遠ざけ、騒ぎの起きない穏便な話題で料理を待つ間の時間潰しに持ち込んだ。


「まずヒント1……“奇妙な形”」


「う~ん……奇妙か~」


「初めて見る生き物ばかりなので絞るのが難しいですね……」


「面倒じゃからはよ答え出せ」


「いやまだ始まっただから……、ヒント2“種類による大きさの幅が広い”」


 まだ数日会っただけの人物の興味持った生き物当てるなどという、ミユリにとっては正直どうでもいいクイズに参加させられているので無関心なのは当然である。しかし、気を抜けばまたいつ粕寺が話を戻そうと流れの主導を握られるか分からない。なので強引にでも料理が来るまでの間だけ、微妙なヒントを小出しで引き伸ばしつつ粘ろうと試みる。

 だが流石にクイズ1つでは長くは保たず、更にはヒントの出し方が極端で3つ目に“透明”と口にした途端に粕寺が正解を言い当てた。


「分かった! クラゲだ!」


「お、粕寺さん正解ー! はい、正解はクラゲです」


「「クラゲ……?」」


「あの丸い傘みたいなので、足がウヨウヨ伸びてるやつよ」


「あぁ~、あの生き物ですね! あれは確かにどういう構造しているのか興味がありました!」


「どういう奴なんじゃ?」


「ミユリちゃんはあんま好きじゃないやつかなぁ確か、画像見せるね」


 粕寺はスマホのネットで画像検索して、水中に浮いている一番メジャーな種類のクラゲの画像をミユリに見せた。


「うぇ~……この気色悪いのが好きなのか?」


「こ~ら、そんな言い方はダメでしょ」


「いえ大丈夫です、好きというより気になる感じでしょうか?」


「ふ~ん、お主も物好きじゃな」


「ッフフ、そうかもしれませんね。ミユリちゃんは何か好きな生き物見つけました?」


「妾か? そうじゃな……では当ててみよ、ヒントは大きい生き物じゃ。付き添ったお主は答えるでないぞ?」


「は~い」


 一緒に居た粕寺はおおよそ答えを知っている為、解答権は二人に委ねられた。しかし都合良く時間潰しの延長になった流れを、誠磨が思い付きですぐに答えてしまったが為に即終了した。


「大きい生き物……、サメ」


「何故分かった!?」


「水族館の水槽で大きいって言ったら……まず思い付くのはサメだったな (しまった……まだ料理が来なさそうなのに即当ててしまった……!)」


 そこで話題が終了するかと思いきや、粕寺とスピルがそのまま話を続けて3人での談笑が始まった。誠磨は安心しつつも色々と疲れ気味で、表には出さないが一先ずは大人しく机の下でスマホ弄ってネットサーフィンを始めた。

 するとようやく料理が3点運ばれててきて、そららがミユリの元に全て置かれた。そして次々と残りの料理も運ばれてミユリの前が料理の皿で埋め尽くされ、誠磨が頼んだシャークフライカレーが手前に追いやられて前方が完全に制圧された。


「いやスゴいなこれ……本当に食べきれるのか? 俺でもこの量は無理だぞ? (というか超食いづらいんだけど……)」


「じゃから問題ないと言うておろうが、何ならお前のそれも食ってやろうか?」


「いや結構です……」


 ミユリの勢いで物理的にも精神的にも気圧される一方、隣でスピルは夏野菜とサメ肉が盛られた具沢山で彩り鮮やかなパスタに目を輝かせていた。それを見て粕寺も薄っすらと朗らかな表情を浮かべる。


「すごい綺麗ですね~!」


「ホントね~、思ってた以上に具がたくさんあって美味しそう」


「さて、ではいただきましょうか」


 4人は揃って其々スプーンやフォークを手に持ちながら、合掌し食事の挨拶を済ませる。粕寺とスピルが上品に食を進める傍らで誠磨は少々窮屈そうにカレーをスプーンで掬い、ミユリは勢いこそ凄まじいのだがフォークと箸を上手に使い分けながら丁寧に口へと運んでいた。


「あれ……ミユリそれ、どうしたんだ?」


「ん、何じゃやらんぞ」


「じゃなくて、そのフォークの持ち方どうしたんだ? 箸まで上手に使えて……俺が教えた時より上達してるんだが (この間まではグーで握ってたのに)」


「あぁそれ? 私がきっちり教えといたから安心して。年端の女の子があぁいう持ち方は流石にね~……割りとすぐ覚えてくれたし、ミユリちゃんいい子よ」


「そうだったんですね、ありがとうございます。俺がいくら教えてもあのままで、実はさっきまで少し不安だったんですよね~……。どうやって教えたんですか?」


「それはね~」


「その話はする必要無かろう! この通り出来ておるのじゃからな!!」


「いや確かに上達してるけども、俺の教え方に問題があると思うから今後の為にコツを教えてもらおうかなって」


「その必要は無いと言うておる!!」


「わ、分かったから大きな声出すなって (いったいどんな教え方したんだ粕寺さん……)」


 その後も何気ない談話を交わしつつ食事を進めてミユリの空いた皿を誠磨が重ねてゆき、単純に他3人の4倍あったミユリの料理が一番に片付き、粕寺と誠磨が同着で最後にスピルが完食し会計を済ませた。


「ホントすみません粕寺さん……」


「ありがとうございます、ご馳走さまです」


「いいのいいの、じゃあ出る前にお土産屋さんに寄って行こうか!」


「みやげ屋さん?」


「ここにしかないオモチャとかぬいぐるみを売ってるお店よ」


「よし、行くぞ!!」


「(明らかにぬいぐるみに反応したな……俺ん家にあるスライムのクッションよく抱いて寝てたし好きなんだろうな)」


 4人は出口付近に構えている大きな購買店へ足を運び、粕寺とスピルは単独、誠磨はミユリの後を追う形で散開した。そして入り口の境目が無く手前に陳列された商品が見える状態だったので、ミユリはその中で一番目立っている大きなイルカのぬいぐるみの前へと一目散に向かった。


「……、これ」


「ん? どれどれ値段は……1万5千円!?」


 小声ながらも驚きの声が発せられたので、それを聞き付けて近くにいた粕寺が近づいて同じ方向を向いた。


「ほぉ~、まぁ大きいし良い素材使ってそうだしね~」


「にしてもヤバくないですか? これファミリー向けだとしても値段設定が…… (物によっちゃゲームソフト2本買えるし、何ならさっきの勘定と同じくらいだぞ!?)」


「ダメか?」


「いや流石に、う~ん……この小さめのにしないか? 場所取らないし小柄でかわいいぞ」


「嫌じゃ」


「大きいのはうちにあるだろう?」


「あれは丸っこいのじゃろう! これとは全然違うわい!!」


「そうは言ってもなぁ…… (俺もミユリより小さい頃はこんな感じだった気がするし、気持ちは分かるんだが……何せ値段がな……)」


 まるで我が子の駄々をあやすような感覚で誠磨は困り果て、粕寺が支払いを任されようと立候補に出るも誠磨は更に困った様子でストップを呼び掛ける。


「ほ・し・い・ぞ!!」


「買・った・げ・る!!」


「ダ・メ・ですって! 流石に高すぎますし、ここでも持ってもらうのは申し訳なさすぎますから!」


 2対1の状況で四苦八苦な心境の中、いつの間にかスピルが3人の背後に立っていて平然と名乗りを挙げた。


「でしたら私、ミユリちゃんの分も購入致しますよ。姉さんの分と一緒に」


「え!? てかいつの間に!?」


「ビックリした~、さっきのお返しかな?」


「いえ、そういう訳では……」


「てか今、姉さんの分とって……」


「はい、ミユリちゃんのと色違いで2つ購入しようかと。姉さんこういうの好きだと思いますし」


「いやいや……2つ合わせて3万ですよ!? 姉さんの分はともかくミユリの分までは流石に……」


「水族館のチケットや先程のお食事とか色々とお世話いただいておりますから、私にも少しお返しさせていただけませんか?」


「あぁそっちのお返しなのね、何かそういうところ甘巻君と似てるね」


「ハハハ……」


「ということは、これ断るとズルズルと“出します! 出します!” って言ってきそうだから……」


「俺そういう奴でした!?」


「冗談よ、じゃあスピルちゃんお願いしていい? 大丈夫?」


「はい! お任せください!」


「だって、良かったねミユリちゃん」


「うむ、お主の懐に感謝しよう」


「いや本人に感謝しろよ……、ホントすみませんスピルさん」


「いえいえ、では私は自分の分ももう決まりましたので、お二人が決まり次第お会計にしましょうか」


「はい、では俺は仕事先の皆の分を見てきますね、あと繋益けえきさんの分も」


「私も行く~、甘巻君こういうの悩むタイプだからね~」


「ハハハ……よく覚えてますね (俺単体のことはしっかりと覚えているんだよな……、今のところ抜け落ちている部分があの雑貨屋くらいだし今は気にする必要無いか)」


 ミユリとスピルはぬいぐるみの陳列棚の前で色決めなり話合い、別れた二人は土産を吟味しカゴへ入れていく。そして会計を済ませて誠磨とスピルと粕寺がそれぞれ同じ大きさの紙袋を1つずつ、150cmのイルカぬいぐるみ2つは誠磨とスピルがそれぞれ持って土産屋を出た。


「大丈夫ですかスピルさん? そのぬいぐるみ俺が持ちましょうか?」


「いえ! 大丈夫です!! ありがとうございます」


「そうですか、でも館内は涼しいですが外の暑さの中で持つのは大変でしょう?」


「いえ、自分ところの分ですしこのくらいは大丈夫です」


「そうですか……大変だと思ったら行ってくださいね?」


「はい」


「あ! あそこメダル売ってるよ、記念に買っていかない?」


「いいですね、4人分買いましょうか」


 4人は水族館の出口付近にある記念メダルの自販機へ向かい、いくつか絵柄がある中で4人とも“2頭のイルカが斜めに平行して泳いでいる柄”を選択し購入した。

 そして、粕寺とスピルはペンダントの金具も購入し身に付けた。


「ほらミユリちゃん、こうやって身に付けられるし鞄とかにも付けられるよ」


 そう屈んで見せた途端、ミユリはふと血相を変えて背を向けた。


「あれ、どうしたの?」


「……何でもない」


「(ミユリ、あのペンダントを見て何かを連想した……? 不自然な反応をしたってことは、記憶に繋がる何かがあるってことだよな)」


 誠磨もペンダントの金具を購入したが、身に付けず組み立てずにそのまま鞄へ仕舞った。


「よし、んじゃ帰ろっか。帰りも4人一緒でね」


「その“帰りも”ってがとてつもなく怖いんですけど……」


「まぁまぁ気にしない気にしない、さて帰りの駅は~っと……」


 4人は水族館の出口から大通りに出て、行きで来た道をそのまま戻るようにして最寄りの駅へ歩いていった。




つづく

今回の水族館のレストランで食事して、土産買って帰ろうとするまでが凡そ8000文字……。

プロットに糸通ししながら進めるのが難しくて時間かかってしまっているので、現状は次の次の分までしか仕上がっておりません;


一話一話に時間掛かりすぎて週1にすら間に合わないかもしれずヤバいです、何とかします


ではまた次回、来週の金曜日をお楽しみに!

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