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第5話:最後の平穏?

評価、感想、待ってます。

ピピピピピッ


「ん……。」


朝、携帯のアラームによって、時間通りに起きることができた。


「ようし、今日も1日がんばっていこ。」


コンコン


「憂兄、起きてる?」


どうやら菫が起こしに来たみたいだ。それよりも……!?菫がノックをしてる!?これは夢なのか?夢なのか!?


「憂兄? 寝てるの? 入るよ〜。」


これが夢なのかどうか疑っていたら、菫が入ってきた。


「なんだ起きてるじゃない。 起きてるなら返事してよね。」


「あ、あぁ、ごめん。」


あまりの出来事に、起きたばかりの僕の脳は、この状況に付いてこれていないみたいだ。


「憂兄、どうしたの? なんか、ありえないものを見たような顔してるけど……。」


「え? いや、だってさ、菫がノックをしたんだよ? 今まで何回言ってもしなかったのに……。」


「な〜んだ、そんなことか。 それぐらいでそんな反応するなんて、失礼だよ憂兄。」


「い、いや、でもさ、今まで何回言っても聞いてくれなかったのに、いきなりノックされたら驚くよ。」


「そうかな? ま〜いいや。 そんなことよりも憂兄、もうご飯できてるから早く降りてきてね。」


バタン


菫は、言いたいことを言って、さっさと降りていった。


「……着替えるか。」


僕は、さっきのことは菫の気まぐれだと思うことにして、急いで準備をした。







「それじゃあ母さん、行ってきまーす。」


「行ってきまーす。」


「行ってらっしゃい。」


母さんに見送られ、2人で家を出たら楓が待っていた。


「やっと出てきた……。 さっ、早く行きましょう。」


そんなに待たしたつもりはないのに……。そんなことを思いながら、3人で登校した。







僕たちは今、教室の中にいるのだけど……。静かだ。ものすごい静かだ。普通朝の教室は、うるさいぐらいなんだけどな〜。


「ねぇ雅瑠、なんで今日もこんなに静かなの?」


「昨日も言ったろ? まだ話す相手が見つかってないからだろ。」


「そんなもんかな〜。」


それにしても、ちょっと静かすぎる感じるのは僕の気のせいかな?


ガラガラガラ


誰か来たみたいだ……。あっ、波場白さんだ。今日は迷わず来れたんだね〜。ん?カバンを置いて、こっちに向かってる……?


「あの、おはようございます。」


「おはよう。 ど〜したの?」


わざわざ挨拶に来るなんて、何か用なのかな?


「いえ、ただ挨拶に来ただけですよ。」


「え? それだけのためにわざわざ?」


「はい、迷惑でしたか……?」


「別に迷惑じゃないけど……。」


こっちに来てまで挨拶する必要あったのかな?



「良かった。 朝の挨拶は大事ですからね。 これをせずに1日過ごすなんて、考えられません。」


「さすがにそこまで大事じゃないけど……。」


やっぱり波場白さん、どこかずれてる……。


「あっ、そうだ波場白さん、今日は無事に来れたんですね。」


ちょっと気になってたんだよね〜。もしかして、1日で道を覚えたとか?


「今日は家族に地図を書いてもらって、それを頼りに来ました。」


「そ、そうなんだ……。」


学校に通うのに、地図がいるのか……。これは本当に方向音痴みたいだ。


キーンコーンカーンコーン


あっ、チャイムだ。


「それでは、私は自分の席に戻りますね。」


そう言って、波場白かんは一礼して、自分の席に戻って行った。


「ねぇ雅瑠。 やっぱり波場白さん、ただ方向音痴なだけみたいだよ?」


「方向音痴なのは確かだな。 あと、あいつはちょっとずれてると思う。」


雅瑠も思ったんだ……。


「でも、面白い人だよね。」


「ま〜な。」


ガラガラガラ


「お前等席に着け〜……って、今回も全員座ってるのか。 このクラスは積極性が欠けてるのか? ま〜いい。 出席取るぞ〜」


先生は、来てすぐに出席を取り出した。







「今日は遅刻者もなく、全員出席だな。 よし、お前等、今日は委員を決めるぞ。」


委員か〜。何にもならないのが一番かな〜。


「ちなみに、もしこの中で生徒会に入りたい奴がいるなら、そいつは委員にはなるなよ。 生徒会と委員の掛け持ちは、禁止されてるからな。」


生徒会ね〜。僕はどっちも入らず、普通に生活したいな〜。


「憂、お前今、どっちも入らず普通に生活したいな〜とか考えたろ。」


「なんでわかるの!?ま、まさか心が読めるとか……?」


「アホ、そんな人外な技できるか。 お前は顔に出やすいんじゃ。」


「そ、そうなの?」


知らなかった……。僕って顔に出やすいんだ……。


「あと、お前は絶対、普通の生活は出来んな。」


「なんでそんなことわかるの? 実は雅瑠って、未来予知が……。」


「だから! 俺はそんな人外なことはできんと言ってるだろ! 全く、お前は俺をどんな風に見てんだよ……。」


「ご、ごめん。 でも、絶対無理って言ったじゃん。」


確かに未来予知なんて無理だと思うけど……。じゃあなんで絶対なんて言ったんだろ?


「言った。 これは俺の感だけどな。」


「感って……。」


感で絶対って……。すごい自信だな……。


「俺の感を嘗めるなよ? これでもよく当たるんだぜ?」


「ふ〜ん。」


「お前、全然信用してないだろ。」


うん。だって感だし。ま〜一応気をつけとこかな。


「お前等決まったか? 今から聞いてくぞ〜。」


さて、僕は今から傍観者になるとしますか。


「じゃあ聞くぞ〜。 まずは

「ピンポンパンポーン」…………うぜぇ。」


ちょ!先生!何呟いてるんですか!?


『え〜テステス。 あ〜聞こえる? 聞こえてるよね? 聞こえてるとして話進めるから。 1年B組柿腋憂、生徒会室まで来なさい。 来なかったら怒るよ。 聞こえてなくても来なかったら怒るから。以上。』


ブツッ


「……………。」


さっきまで、ちょっとだけ話声が聞こえていた教室が、今はすごい静かだ。


「おい、柿腋。 早く行ってこい。」


「はい。」


「ご愁傷様。」


何だか横で、ボサッと不吉なことを呟かれた気がするけど、この際無視しとこう。でもなんで呼ばれたのかな?まさか知らない間に僕、怒られるようなことしたのかな?ま〜とりあえず早く行こ。何だか早く行かないと怒られそうだし。そして僕は、生徒会室に向けて歩き出した。………生徒会室どこ?

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