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第12話:友達

これから更新が遅くなりそうです……。

できる限り頑張りますので、先が気になる方がいれば気長に待ってください。

あと、今簡単なキャラ紹介をするかしないか悩んでいますので、いるかいらないかを教えてくれたら嬉しいです。

長々となりましたが、本編をお楽しみ下さい。

僕たちは今、4人で登校している。雅瑠は、突然現れた日から毎日一緒に登校している。


「今日で今週の学校も終わりね……。」


「あっ、もう終わりか……。」


そうか、もう終わりなのか。今週はいろいろあったからな〜。


「今週の憂はほんとにいろいろあったからな。」


「思い返すとすごいわよね。」


確かに。1日目の月曜日は入学式、2日目の火曜日は、生徒会からのスカウト、水曜日はアンケート発表、木曜日はちょっと平和に生徒会で昼ご飯。……ほんとにすごいな。


「さすがは憂兄だね!」


「そんなこと誉められても全然嬉しくないよ……。」


こんなことで嬉しがる人がいたら、かなりの変な人なんだろな〜。………阪麻先輩なら喜びそうだ。


「だが、未だに憂がスカウトされた理由がわからないんだよな……。」


「そうね。 なんで選ばれたのかな?」


「きっと憂兄が可愛いからだよ!」


「だから、僕は可愛くないって!」


「「………。」」


みんな目が節穴なんじゃないか?僕が可愛いわけないじゃないか。


「自覚がないって言っても、ちょっとなさすぎだな。」


「そうね。 ちょっとぐらいは自信持ってもいいのに。」


「それが憂兄だから仕方ないよ。」


な、なんかみんな呆れてるぞ……?僕、何かまずいこと言った?


「あの〜。」


「「え?」」


今、茉莉の声が聞こえたぞ!?実は、僕は茉莉の声が好きで自然に聞こえたのか!?……って、みんな聞こえてたみたいだからそれはないか。ちょっと安心。


「あの〜、皆さん旅行ですか?」


旅行!?制服着ながら、カバン持ちながら旅行!?あと30分したら授業始まるのに、なぜ旅行という考えに……。あれか、茉莉は天然なのか?そうなのか?


「制服を着、カバンを持ちながら、通学路を歩いているから登校以外ないだろ。」


「いえ、もしかしたら旅行なのかと思いまして。」


「行くわけないだろ。 お前、少しは考えろ。」


「考えて、旅行だなと思いました。 でも言われてみるとそうですね。」


言われなくても旅行じゃないのはわかるよ……。


「ねぇ憂、茉莉って天然なのかな?」


「楓もか。 実は僕もそう思ってた。」


「あれは憂兄の鈍感並みに珍しい天然だね。」


「僕は鈍感じゃない。」


「「それすらも自覚してなかったか。」」


さっきまで茉莉と話してた雅瑠にまで突っ込まれたよ。僕ってそんなに鈍感?いや、きっとみんなが勘違いしてるんだな。うん、きっとそうだ。


「それよりも、なんで茉莉がここにいるの?」


まさかまた迷子?いや、地図を貰ったんだから大丈夫なはず……。まさか地図をなくしたとか?あ、ありえる。ものすごくありそう。


「あっ、実は皆さんと一緒に登校したいなと思いまして。」


「え? 一緒に登校?」


「はい。」


「お前、まさか地図なくしたのか?」


「いえ、ただ皆さんと一緒に登校したいなと。 高校で初めての友達ですから。」


「僕たちを友達と認めてくれるんだ。」


「はい♪ でないと、名前で呼んでもらったりはしませんよ。」


そっか〜。友達として見てくれてるだ〜。なんか嬉しいなぁ♪


「そっか、なら茉莉も一緒に学校行こ!」


「はい!」


これで5人で登校か〜。なんだか賑やかになってきたな。


「ねぇ憂兄。 この人って入学式の日にぶつかった人?」


「あっ、菫は会うの初めてだったね。 この人は」


「憂さん、自分で言います。 私は憂さんと同じクラスの波場白茉莉です。 よろしくお願いします。」


なんか喋ってる途中に割り込まれるって嫌だな……。


「あっ、わ、私は憂兄の妹の柿腋菫です。 こちらこそよろしくお願いします。」


「あの、敬語はいいですよ。 それと、菫さんって呼んでも良いですか?」


「はい! あっ、うん! いいよ。 私も茉莉姉って呼んで良い?」


「はい!」


なんか一瞬で仲良くなったな……。まっ、悪くなるよりは何倍も良いか。


「そ〜いえば楓と雅瑠はいつ下の名前で呼び合う仲に?」


「あー、俺たちは前一緒に昼飯食べた時にな。」


「そっ、あの時にお互いに友達の証として名前で呼び合う仲になったの。」


あ〜あの時か。あの時は茜先輩と食べれたから文句はないけど……。なんか仲間外れになったみたいで寂しいな……。


「僕も一緒に食べたかったな〜。」


「なら今日にでも一緒に食べるか?」


「あっ、そうだね。 今日こそ4人で食べようか。」


「そうね。」


「はい。」


「うぅ〜、私だけ学校違うから一緒に食べれない……。」


あっ。そ〜いえば菫は学校違うから、一緒に食べれないじゃん……。


「ま〜ま〜。 どうせ明日、明後日は休みなんだから、その時に茉莉と遊べばいいじゃん。 茉莉が遊べるならだけど。」


「はい、私はかまいませんよ。」


「やった! 茉莉姉、約束だよ!」


「はい♪」


2人とも早速遊ぶ約束か。茉莉と仲良くなるのは兄として、とても嬉しいな。


「茉莉、菫と友達になってくれてありがとう。」


「いえいえ、菫ちゃんは可愛いですから、私も嬉しいですよ。」


茉莉も嬉しそうだし良かった。


「おいみんな。 時間そろそろやばいから早く行くぞ!」


「ほんとだ! 急ごう!」


「ええ。」


「はい。」


「うん。」


それからみんなで走って登校した。







席に着いて、落ち着いてから雅瑠に話しかけた。


「ふぅ。 なんとか間に合ったね。」


「そうだな。 俺も残り10分なのを見たときは焦ったよ。」


「雅瑠でも焦るとかあるだ……。」


これには驚いた。いつも落ち着いてるから、焦る姿なんて全然想像できない……。ってかあの時もいつもと変わらなかった気が……。


「当たり前だ。 俺は人間なんだから焦る時だってあるさ。」


「そ、そうだよね。 ごめん……。」


「ま〜いいさ。 実際、焦ってる所なんか誰にも見せたくなて、できるだけ冷静にしていたからな。」


「なんで見せたくないの? 別に見られたからって、何かあるわけでもないのに。」


「なんかカッコ悪いじゃないか。」


そ、そんな理由で……。でもいつも冷静で、カッコイいから雅瑠はモテるんだろ〜な〜。


「でもさ、あの時ほんとに焦ってたの? 全然変わってなかったけど……。」


「心の中はかなり焦ってたぞ。 それに、声もいつもよりちょっと高かったからな。」


そ、そうなんだ……。全然気が付かなかった……。


「へ〜。 全然気づかなかったよ。 でも、ほとんど変わってなかったからみんな気づいてないよ。」


「憂は鈍感だからいまいち信用にならないんだよな〜。」


「僕は鈍感じゃないって。」


「そう思ってるのはお前だけだ。 周りはみんな鈍感だと思ってるぞ。」


みんななんで鈍感だと思うんだよ。こ〜なったら、いつか絶対に、僕は鈍感じゃないってとこを見せつけてやる!ど〜やるかわかんないけど!


キーンコーンカーンコーン


ガラガラガラ


「おいお前等、1限目の数学を始めるぞ。 委員長。」


「起立、気をつけ、礼。」


「「お願いします。」」


「うむ。 それじゃあ教科書の47ページを……と思ったが、やっぱ止めだ。」


え?先生自ら授業放棄?それって職務怠慢じゃ……。


「今『それって職務怠慢じゃん』とか思った奴、放課後職員室こい。 直々拷問してやる。」


なんか楽しそうな顔して、すっごい怖いこと言ってるんですけどこの先生!なんかクラスの大半は顔が青ざめてるよ!


「あの〜先生、授業やらないなら何をするんですか?」


この状況でも冷静でいられる雅瑠はほんとすごいよ……。


「何するかは決めてない。 今さっき授業はやらないと決めたからな。」


気分で止めるとか……。この先生ほんと勝手だな……。


「なら早く決めませんか? 時間が勿体無いです。」


「そうだな。 幸いにも、2限目の先生は休み、3限目は時間割変更で俺、4限目は流れで俺が受け持つとして。」


ちょ!3限目までは奇跡的だけど、4限目はダメでしょ!他の先生にすっごい迷惑かけるし!


「『4限目の先生に迷惑だ』と思った奴も、少なからずいると思うが大丈夫だ。 他の先生は校長以外俺には逆らえないのさ。」


あんた何やったんだよ!ありえないだろ普通!!


「ま〜そゆわけで、実質午前中は全て俺の時間ということだ。」


なんか、ものすごく不安になってきた。と言うか、現在進行形で不安だ……。次はこの先生、何を言い出すんだろう?


「さて、結局まだ何をやるか決まってないんだが。 お前等何かやりたいことあるか?」


いきなりそんなことを言われても困るな〜。


「なんだお前等、やりたいのないのか? なんでもいいから適当に言ってみろ。」


その言葉の後から

「野球」

「ドッジボール」

「サッカー」

「バレー」

「バスケット」

「テニス」

「卓球」

「ゲートボール」

などなど沢山の案が出てきた。ってかなぜ全部球技なんだ?しかもゲートボールって……。絶対つまらないだろ。と言うか、40人でするようなことじゃないし。……それを言ったらテニスも卓球も無理か。


「おいおいお前等。 球技しかねぇーじゃねぇーか。」


ま〜パッと思いつき、しかも大人数でかつ用意さえあればすぐ出きるようなものって、球技しかないでしょ……。


「ふむ。 この中で一番俺が好きなのは野球だから野球をするとしよう。」


結局あんたの好みですか……。ほんとに勝手ですね……。


「だが、そのまま野球をやってもつまらないな。 少しルールを変えてみるか。」


ルールを変える?また変なルールになりそうだな〜。


「なら先生、俺たちは今からチームを決めるので、その間に新ルールを決めといて下さい。」


ここに来て雅瑠が発言した。なるほど、新ルールを考えるなんて面倒なこと、先生にやらせようってことか。でも先生が新ルールを考えると、マジで変になりそう……。


「………わかった。 チーム決めはお前を中心にがんばれ。 こっちは任せろ。」


うわ!なんか先生、すっごい楽しそうな顔してる!先生の考えたルールの野球なんてやりたくないな〜……。


「さてみんな、今からチームを決めるぞ。」


とりあえずこれはもう諦めて、無理にでも楽しむしかないようだ。こんな感じで、僕たちの今週最後の学校は幕開けした。

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