紅き輝き
骨魔は盾をかざしこちらに突進してきた、
前衛の重兵士達が骨魔を抑え、力で押し潰す、
そして後衛からの弓による狙撃が着々と骨魔の
数を減らしていく、
すると奥から タカラッタカラッ という軽い音が響いてきた、
闇の中から現れしは骨と化した呪馬を乗りこなし、その力、速度、そして高い指揮能力
を活かし、現世の生きし者を狩るアンデットの首領、 骨魔王
その様な化け物が何故ここに居るかは
考える前に戦士達の体が動き、
骨魔王に飛びかかっていた、
骨魔王の後に構えるは魔術師、
骨魔術者、骨魔にとっての上級魔術師、
彼は戦士達に謎の恐怖心を与える魔法を与えた、
名前はない、何故なら彼の魔法だからだ、
空中では動きは制限される、
彼らにとって、骨魔王の振った長槍を避けることは
ほぼ不可能に近いだろう、
まずは3人、彼の槍により屠られる、
そうして更に2人、呪馬により、蹴り殺される。
骨魔王は既に肉もない顔を歪ませ、カタカタと
不気味に笑った、
そうして眼が薄赤く輝き、
プレッシャーが彼から放たれた、
人々を恐怖に叩き込む様なそのプレッシャーを
受け、影の中から一人、一人と骨魔王と同様の
赤く煌めく片眼を持つ骨魔が現れる、
そうして骨魔王は両眼を紅く煌めかせ、
この世界を呪うかのように再びカタカタと笑い出した、
それに呼応するかの様に彼と同じ輝きを持つ
骨魔が笑い出した、
人間達の背中にジトリと嫌な汗が伝う、
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「被害は大きいか…」
彼は画面を眺め、そう唸る、
「仕方がない……“アイツ“を出すか……」
先ほどの彼と今の彼は違った
不敵にニヤリと笑みを浮かべこう言う。
「さぁ、蹂躙の始まりだ」
その時彼は気付いていなかった、
彼の瞳に紅き炎が静かに灯ったことを




