指輪
「オーイ、ゼロ、誓約書はどうするんだ?街に入るなら血垂らしてくれよ」
待ち切れないぞうで、マロさんは誓約書をピラピラさしている。
「ハイ、やります」
マロさんが針を一本手渡してくれる。
ああこれで突いたらいいのね。
”チクッ "指の上にジワ〜と血が溜まる、垂らすとなるとを絞り出すのか?
「これ垂らさないとダメですか?このここへ指で押すとかは?」
マロさんは、またアイーンかもうずっとアイーンでいろよ。
「押す、押すか、その発想はなかったな!」
え?何で血印みたいな、指紋取るみたいな事ないのか?
「今までは針で何回か突くか、メッチャ絞り出すかだったな、よし押せ!」
血が出ている指で誓約書の中央へ押す。
誓約書の中央、血の付いた部分が緑色に淡く発光し、親指に指輪がはまる。
何で親指?押した指だからか?
「ほう、押すとそうなるのか。」
マロさんは初めて見たって顔だ。
「血を垂らすのと何か違うんですか?」
「そうだなあ、垂らすと中央に指輪が出る、それを指にはめる、ちなみに指はどれでも選べるんだが、大きさ的に親指にははめられないんだがな」
得したなって顔で、親指をピンこ立ちさせやがって!
得したのか?どうせ透明になるから関係ないけど、10秒ほどで指輪は見えなくなる。
自分の手に目を凝らすと、"ホワッ "と緑色に発光する指輪が親指の付け根に現れる、おおーキレイだな。
「よし、これで街に入れるがちょっと待ってくれよ、ギルドに連れて行ってやりたいが、ここをほってはいけないからな」
親指で守衛所を指しながら言う。
いやぁ、マロさん親指好きだなあ、自分が好きだから得したななのかな?
「はい全然大丈夫です、自分ではどうする事も出来ないし、その間に他にも教えてもらっていいですか?」
「そうだなあ、教えてやりたいのはやまやまだがモンスターが寄って来たからちょっと待ってくれ!」
草原に目をやるとスライムが一匹寄ってきている。
マロさんは走り寄り腰に差していた剣を抜き放ち、スライムに切りかかる。
"ザシュッ "とスライムは一刀両断されその場で消えた?消えるんだ!
消えた後に一つの玉に変化し "ポスッ "と地面に落ちた、何?玉?ゴールド出ないの?
マロさんは涼しい顔で、地面に落ちた玉を拾うとこちらに帰ってくる。
「すごい、強いんですね」
一応称賛の言葉を贈る。
「いやいや、スライムなんて Lv1でも 5回ぐらい殴れば倒せるからな」
5回ぐらいで倒せるんだ、俺5回攻撃してないな、もしかして俺でも倒せるのか?
「後これな、モンスター玉だ」
先ほどスライムを倒した後に拾っていた玉を手渡し見せてくれる。
大きさはピンポン玉位か青色のガラス玉みたいで中にはスライムが入っている。
全く動かないから模型が入ってるといった方が妥当かもしれない。
昔スーパーボールでこんなのあったな・・・。
見た目とは裏腹に重さもピンポン玉よりちょっと重い位だ、軽いな、ステータスを確認する。
【スライム】
ってスライムだけかーい、説明ないんかーい。
「これがお前の飯のタネになると思うぞ」
これが?何か使い道があるのかな?
「これからギルドに行けば詳しい説明はしてもらえるが、簡単に言うと、ギルドに登録するとモンスターガチャってスキル玉をもらえる。そのスキル玉をスキルスロットにはめ込むと、モンスターを倒した後ガチャ玉になる、それがコレだ」
「そしてこのモンスターガチャ玉、モンスター玉って大体呼ぶがな、それはギルドで売るか【解体】で分解て言うかアイテムや素材に変える事も出来る。【解体】は運の要素なのか、いい素材になる時もあるが失敗する時もあるからな、まー手に持って解体を発動すれば自分の中で何%成功するか大体分かるんだ。
まー普通だと 30%位だな」
「最初はモンスター玉をギルドで換金してもらうのが妥当だろうな」
なるほどモンスター玉か、スキルスロットってステータスにあったやつか?
ステータス画面を開き確認しておく。
【スキル:-】
「マロさん、スキルスロット?って、スキルの横にある横線みたいな所ですか?」
「ん、横線て何だ?スキルの横に白丸が三つ並んでないか?」
「いや横線が一つあるだけです。」
はい、アイーン頂きました。
「んーそうかーおれには何とも言えないがギルドで検証はした方がいいかもな」
これは幸先不安だな・・・・。
清書が追い付かなくなってきたので、ペース落ちます。