結界
指輪は光るのか、さっき出ていった人も手を見せていたな。
それをマロさんは確認しているって事か・・・。
でもこれって内容を確認してないとまずいんじゃないのか?
正当防衛か、こんなルールがある位だから街の外では襲って来る連中もいるって事か・・約束の誓?結婚?
あと気になるのは結界か、結界球に赤、オレンジを触れさせると報酬て何だろ?
「マロさん結界球ってどこにあるんですか?」
マロさんはアイーンのポーズだ。
「お前、誓約書を見てると思っていたが、文字読めるのか?」
あれ?やっぱり読めるとまずいのかな?
「まあ、結界球は町の北東に四つあるな、そこに囲われている場所が結界内だ。」
へー街全体を結界で囲んでいるわけじゃないんだ?
「なんで街全体に結界を張らなかったんですか?」
「結界は元々ここにあったんだ、そこに街を作った、最初は村だったみたいだが、安全な場所には人が集まる、そしてどんどん大きくなっていく、結界の外まで大きくな」
「そこでおれ達、守衛の出番て訳さ、町の中にレッドが入らないように見張っているんだ」
なるほどな、アラームがあるのに何で守衛があるのかと思ったがそういう訳か。
「レッド?」
「レッドって言うのはいわゆる犯罪者を差す言葉だ、赤、オレンジはもちろん、指名手配犯とかも含まれるな」
「なるほど、で?結界球にレッドを連れて行くと何が貰えるんですか?」
ん?首をかしげるマロさん。
「ゼロよ、よく分からないんだが、何で結界球が出てくるんだ?レッドを捕まえたらギルドに連絡、引き渡して賞金を貰うに決まってるじゃねえか!」
ん?誓約書に書いてあるのに知らない?隠されてるって事か?
「ちなみに、引き渡したレッドはどうなるんですか?」
「どうやるか分からんが Lv1に戻されて、スキルスロットが一つ減らされるらしい」
Lv1に戻される、スキルはちょっと分からないが結構なペナルティーだな。
でも殺されるよりはましって事か。
ギルドの上層部は報酬の事知ってるかも知れないが、やっぱりこの世界の人は文字が読めないのかもしれないな。
「マロさん失礼な事聞きますが、文字ってどうしてるんですか?」
「文字か?一般的なこの地方の文字なら全部わかるぞ、"カタカナ "って言うだけどな」
カタカナ?カタカナってカタカナだよな?
「漢字やひらがなとかは?」
マロさんはドヤ顔で、親指で胸をトントンしながら
「おれは、こういう仕事してるからな、少しの漢字は分かるぞ!こう見えてエリートだからな!ひらがなはさすがに読めんな、カタカナさえ読めれば生きていけるからな」
なるほどな、文字を読める事は隠しておいた方がいいのかもしれないな。
でも、ポップには "薬草 "や "杉の木 "って漢字で出てたけどな?
「ポップにアイテム名とか出ますよね?あれはどうしてるんですか?」
「お前おかしな事ばかり聞くな、ポップってのはステータスの事か?」
質問自体が間違ってたか、ポップは浮かび上がる事で、ステータスが内容の事か?
「普通にステータスはカタカナだろ?固定で漢字の部分もあるが・・。文字読めない奴もこの辺りのアイテムやモンスター位見たら分かるからな」
だが確かにお前のステータスは漢字が出てるな、おれは見た事なかったが、ほかの地方では普通にいるらしいからな」
俺は読み書き出来るからステータスに反映されているのかな?
あれ?だと称号でばれるのか?迷い人って漢字とひらがなだ。
「マロさん、称号って変えられないんですか?」
「おう、称号か、ステータス開いて称号をタップしてみろ」
ステータスを立ち上げ称号タップする。
眼を " ギョッ " と見開いてしまう
「どうだ何個かあるか?」
称号:迷い人
その下に他の称号が並んでいた。
・迷い人 ・シルブプレ ・アイーン
「なんか、シルブプレとアイーンがあります」
「おお〜そうか!」
さすがだなと言わんばかりに親指を立てている。
「称号は偉業を成し遂げるとを増えていく、お前の場合、その二つは特別にインパクトあったからな、オラ、ワクワクしてくっぞは長すぎたのかもな!」
偉業を成し遂げるとって俺何も成し遂げてないから、安っすい偉業だな偉業のバーゲンセールや〜。
やちまったなー、シルブプレにアイーンかどっちもバツゲームだな。
でも迷い人だとばれたらまずい、コナクソ!!
"シルブプレ "を選択した。
【ゼロ】【Lv0】【称号:シルブプレ】
マロさんが俺のステータスを確認して
「うお〜いいな、最高じゃねえか、うらやましいぜ〜!」
いやいやシルブプレは称号じゃないだろう、何なんだよ訴えてやる!
でもまあ、これで何とかごまかせるだろ。
今度からは質問の仕方にも注意して行こう。