誓約書
「うお〜〜〜〜!!」
オッチャンが雄たけびを上げた、空に両手を突き上げている。
今度はこちらが驚かされる " アイーン " やっとくか?
「アイーン、シルブプレ、おいおい、オラ、ワクワクしてくっぞ!!」
もう使い出したな、どんなだそれ・・・・。
「お前、ゼロ、お前はすごいぞ!こんな琴線に触れまくってくるのは初めてだ、も〜ワクワクが止まらない。
ゼロお前はすてきな言葉がいっぱい詰まった宝石箱や〜〜!」
おいぃぃ、なんかグルメレポーターみたいな事言い出したぞ?
そういう表現の仕方はあるのかな?このヒコの人、いや名前マルロだから、マロの人だな、この人もうマロに決定!!
「イヤー、脱線して悪かったな、こんなに興奮したの初めてだったもんでな」
まだ体から湯気が上がっているが、大分落ち着きを取り戻したようだ。
「じゃあ、改めておれはマルロってんだ、よろ・・シルブプレ!!」
「・・・ハイ、マロさん、よろしくお願いします」
マロさんがすごい眼光で睨んでくる。
「おれはマルロだが、そこはまあいい」
あ、そこはまあいいんだ!
「だが、なんだよろしくお願いしますとは、いい言葉があるんだ "シルブプレ "だろ、この言葉にオラ、ワクワクしてくっぞ!」
オイオイ、くどいなこのオッサン、つっても俺のせいか!
「ハイ、マロサン、シルブプレ」
マロさんは "ビシッ "と親指を立てて満面の笑みだ、輝く歯が眩しい!
これマジの奴だな、なんだ琴線に触れまくるって
「よし、じゃあ何から説明しようかな?名前以外分からないってこたあ、暮らしの事やスキル、モンスターの事とかはどうなんだ?」
「本当、名前以外は、それを含め全部分からないと思って下さい」
「そうか・・・・」
マロさんは心配そうな表情でつぶやく、本当、根が親切な人なんだな。
「よし、町に入る手続きは俺がしてやる、その後冒険ギルドに連れてってやる」
肩をバンバン叩きながらやさしい言葉をかけてくれる。
肩メッチャ痛いけどね、体には優しくないな、Lv0が関係しているのか?
マロさんは守衛所の奥から皮の用紙を持ってくる
「この用紙の真ん中に血を垂らして、指輪が出ればOKだ!」
メッチャ簡単な説明をしてくる。
「え、それだけですか?でも、この用紙なんかいっぱい書いてありますよ?」
用紙を見ると日本語でびっしりと書いてある。
「まあな、内容をちゃんと知っているのはギルド上層部位じゃないか?まー殺人、強盗禁止、違反するとレッドになるって事さえ分かっていれば問題ない」
いや、その説明してないよね。
「ここに血を垂らせば一目瞭然だからな、指輪が出れば OKで通っているぞ、そんな疑問を持つ奴いないからな」
なるほど、日本語を話しているが読み書きは出来ないのかな?さすがに聞く訳にはいかないか。
とりあえず自分で確認しておこう。
〜誓約書〜 -結界使用規約-
・殺人禁止 ・強盗禁止
・誓約書の中央の円に血を染み込ませると、殺人、強盗歴の無い者に指輪を譲渡する
・血を譲渡した者のみ指輪を装着する事が出来る
・指輪は装着すると透明になる(確認により発光する)
緑:通常時
赤:殺人時(未遂含)
オレンジ:強盗時(未遂含)
青:正当防衛時(強制発光)
・指輪装着者のみ結界内に入れる
・赤、オレンジの者が結界内に入った場合、強制発効及び防衛アラーム発動
・指輪無しの者は結界に触れると弾き出され、防衛アラーム発動
※赤、オレンジの相手を攻撃しても罪に問われない
※赤、オレンジを捕縛して、結界球に接触させた場合、報酬贈呈
-正当防衛発動条件-
・相手が行動を起こした場合
・相手の供述により行動の言質を取った場合
※正当防衛は相手が 1キロ以上離れた場合解除される
※正当防衛時
・相手のスキルがポップします
・相手のスキル玉を奪う事が出来ます
-約束の誓-
・狭い空間で一対一の時発動
・一人が誓いを立て、もう一人が誓う事で指輪が光り重ねて発動
・防音、攻撃禁止エリア
・他の人がエリアに触れると解除
・エリアからどちらかが出ると解除
・エリア内では誓いのルールに従う
完読後、誓約手続き実行の事