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朝起きると卑猥な生物になっていた!?  作者: Iso Rock
朝勃ちと第三種接近遭遇
9/11

9本目

※前回のあらすじ(ダイジェストver.)


 後頭部に当たる腕の感触、側頭部に触れているぷにぷに、そして聞こえてくるトクントクンとした心臓の音。

 

 ――ムラムラしてきた。


 昔から、死ぬならおっぱいに抱かれて死にたいと思っていたけど違った。人はおっぱいに抱かれることによって死ぬんだ。


  *  *  *  *  *



「はあぁ〜〜あ」

 皆と別れて帰宅後、部屋の前で置かれた白い箱を前にして、憂鬱な気分になっていた。

 この置かれていった箱には送り主の名前がでかでかと「母より」と書かれている。


 母より、

 

 母より、


 母 よ り !


 このたった三文字が、箱の中身を確かめるのを俺に躊躇わせていた。

 どうせいつものごとく、母さんが職場から持って帰ってきたお土産だろう。だからこそ大体の予想がつくため余計に嫌になる。

 この箱を見つけたとき、部屋のドア下に置かれていたため気付かずに誤って蹴ってしまった。すると箱の中身と思わしきものが、ヴヴヴと怪しげな音を鳴らしてガタガタと揺れ出したのだ。

「どうしたものだろうな」

 俺は、箱と一緒に添付されていた母さんのメッセージに眼を落とす。

『母さんの会社で作った新製品のサンプルができたのでタクルにあげます。使って下さい』

 ガタガタと揺れ動く箱に手を伸ばし、俺は恐る恐る開ける。するとその中から出てきたのは……。


 スイッチ入の状態になった大人のマッサージ機と、数珠つなぎのパールだった。

 ――包み隠さないで言うと、○イブレータとア○ルパールです。ハイ。


「使って下さい」って、こんなの男の俺が使ってどうしろと!? 尻ですか!? その二つで尻穴を開発しろとでも言うのか!? あるいは○道口プレイ? そんな超がつくような上級者向けアブノーマルプレイはご遠慮したいんですけど!?

 こんなの何故、息子に贈ってくるし。せめて○ナホールなら使い道があろうものを……。

 サンロード開発研究室室長――それが母さんの職場での肩書。

 サンロード開発研究室――さる業界でそこそこ名の知れた大人の玩具のメーカーで、母さんはそこのトップで製品の開発と研究執り行う仕事をしている訳だ。

 昔から恥ずかしげもなく、会社の製品をサンプルと称して持ち帰りよく俺に送り付け、使い所のアレな部分によく悩まされいる。

 どうしたものか。

 ゾーンは広くとも、自身の性癖としてノーマルな俺には、バイブもパールも使い道がない。ましてや使う相手もいない。

 そして人に譲るにしても、アキラは俺と同じ理由で却下、マコトと陽子先輩は……いかん、使っている所を想像したら鼻血が……じゃなくて、ドン引きされてしまうに違いない。

(ゴミに出すには分別するのがメンドイし、それにゴミ出しのときになんか恥ずかしいし……)

 売りに出すのはさらにハードルが高いし、仮にできても何処に行けば買い手を見つけられるのだろうか?

 つくづく扱いに困るものを贈られたもんだ。マジでどうしよう。

 いつもの通り、部屋の奥深くに隠すにしたってバイブはコレで六十三本目だし、パールは三十本目だし――って持ちすぎだろ俺! 異常だって! 一般家庭が持つ(?)数を明らかに大きく上回ってんだろ!

 使いもしないのに、どうしてこんなのの数ばかりが……。

 目の前のバイブとパールの所在に頭を抱えていると、それらをヒョイと持ち上げる影がいた。

「ほぁー。地球の最近の玩具はこんなにもよくできているんだねぇー。ゴリッパ、ゴリッパ。地球のお父さん方は、奥様にこういうのと日々比べられているのか、こりゃハードルが高いな」

 スイッチの入った状態のまま未だ振動を続けるバイブを手に取り、レイが感心していた。

「お、お前がなんで家に?」

「ふむふむ、『本製品は、隠しコマンドを入力するとテクニカルな必殺技を繰り出して、あなたを新たなステージへと旅立たせてくれます。例えば、振動を最強に、回転を三速にした状態で、半回転ボタンを同時に長押しすると必殺技<猛る怒涛の益荒男十六連射>が発動します』か――おお! しゅっごいにょぉぉぉぉぉほおおおお!」

 説明書に書かれていた操作を行い、白濁液を吹き出し激しく揺れだしたバイブを握るレイ。取り落としそうになる程の強い振動に、負けまいと強く握り返している。

「聞けよ!」

「うるさいな。これも地球に関する調査の一環なんで、ゆっくりとさせて下さいよ。――いけぇ<浄火滅塵プロミネンス>!」

「ガチの中二病っぽい技名だと!?」

 ナニに使うのに、使用するのが本気で心配になりそうなレベルだ。母さん、こんなの売れんの?

「ああ〜面白かった。そういえば私がこの家にいる理由ですけどね……」

 持っていたバイブをそそくさと仕舞い込み、ついでにパールも回収。それら、使うのか?

「嫌だなぁ。そんな卑猥な目つきで見ないでください。研究用に回収するだけですって」

「その前に手を洗ってきてくれ。いろいろとアレだから」

 既にレイの手は、バイブから出てきた白濁液でズルズルとなっており、そこだけ見ればなんかもう事後みたいな様相を呈していた。


「さて、私がこの家にいる理由ですけどね。今朝の書置きで、色々と説明事項があるんでお家に戻った時にするって言っといたじゃないですか」

 仕切り直し。レイが手を洗いバイブも研究用としてどこかへ置きに行って戻ってきた。

「たしかに、そうあったけどさ。家の中にお邪魔しますも無しに居るのかよ」

「初登場も突然だったのに、何を今更」

 確かに、出場も退場も神出鬼没な所ばっかりだったけどさ。

「話を戻しますね。あなたの身体の事についてですけど、ぶっちゃけよく分かりません!」

「おい!」

 説明すると言っておいて、分からないはさすがにないだろ。

「なにぶん、地球人とのハーフのケースは初めてでして。例えるなら、人と虫けらの間に子供ができるなんて誰が思います?」

「種族としての違いが大きいことを説明したいのだろうけど、せめて言い方に気を使って頂けませんかね!?」

「そんな訳で、よく分からないことは多いんですけど、私どもの種族の事で言えることだけでも伝えとこうと」

 なるほどね。

「それで、どんなことがあるの?」

「まず、注意事項から。オ○禁すると暴走しノンケでも構わずに見境なく襲いだします。ですので、いろいろ溜まる前にはヌいておく。大事な事なので、これから毎晩自家発電に勤しんで下さいね」

 いきなり、ぶっ飛んだこと言ってきやがった。

 レイの「ヌいておく」発言で彼女の胸に触れたことを思い出す、今朝のアレはそう言うことだったのか?

「それにしても、今朝のアレはどの程度溜まっているかを見るだけだったのに、薬が効いていても変身するって早すぎでしょ。このそーろー!」

「デリケートな男の子相手に、早漏っていうな! 早漏って!」

 男としての沽券が、かなり傷ついた。

「しかし本来、適度にヌいて溜まっていなかったらあの程度、いくら変態性欲孕ませ年中発情期魔獣であっても、ああはならないのですけどね」

 ナニをする度に自分の体が触手に変化するんじゃ、途中で萎えてしまってやってらんなかったんだよ。

 あと、孕ませってなんだ! 手も出していないのに、幾らなんでも言い過ぎだろ。

「そこまで酷いこと言われてたっけ、俺!?」

「ちなみにソースは、クラス女子――のから聞いた話を親戚というていの立場から脚色して、他クラスの女子に広めた私です」

「俺の風評被害を広めて何が嬉しいの!?」

 ただでさえ最近は女子と距離が遠ざけられて近づくのが困難になってきているのに、これ以上の風評被害を出すのは止めて頂きたい。

「くどいようですけど、Hな気分でのあの姿は暴走状態です。体の自由がままならないことがあります。特に触手の器官、あそこは理性よりも本能に近いところで神経がつながっているのでやらかしかねません。身に覚えがないですか?」

「あっ!」

「そういえば」と、思い出す。それは、陽子先輩とトイレで出会った時の事だ。

 あの時焦っていたからとはいえ、触手の絡みつき方がエロくなかったか? 終いにはあんなコトもしちゃった訳だけど。

 もしかして、あれって本能がそうさせたのか?

「そのようすだと、どうやら心当たりがあるみたいですね。気をつけてください。もしも、それで誰かに危害を加えるようなことがあれば、○IBの黒服のお兄さんが退治しに来ますよ?」

「M○Bって本当にあるの!?」

 確かあれって都市伝説が元ネタだったんじゃなかったっけ? 宇宙人が存在する時点でおかしくない気はするけど。

「お陰で、牛や山羊などの家畜を盗んだり<キャトルミューティレーション>、地球人を研究の為に拉致って<アブダクション>マイクロチップを埋め込んだり<インプラント>、やりたい放題ができます」

「まさかの、悪の手先だった!? それにお前たちって確か、地球人に友好的な宇宙人なんじゃなかったっけ? そんなことして良い訳が……」

「そんな細けぇこたぁ、放っておきゃぁいいんですよ」

「よくない! よくないよ!?」

「日本人はクジラの調査の為に捕鯨するじゃないですか、相手の事を知るための少々の被害は致し方ないのです。別にいいじゃないですか、死ぬわけじゃあるまいし」

「だとしても酷いでしょうに!」

「酷いっていうなら、あなたのお母さんの方が酷いですよ?」

「ん?」

 突然ここにきて母さんの名前が出てきて固まる。なんで出てくるの?

「これはあなたのお父さんから聞いた話なのですが……。

 昔々、ある学者が、調査の為に一人の女子大生をアブダクションしたそうです。この時の学者と女子大生があなたのお父さんとお母さんです。

 連れ去られた女子大生が目を覚ますと、眼前で女子大生の表情を覗きこんでいた研究者に目と目が合いその際に……」

「お互い種族を超えた恋に落ちて、大恋愛にとでも?」

「女子大生に押し倒されたそうです」

「へ?」

 先ほどの「ん?」から殆ど経っていないのに僅かな間で二度目の気の抜けた相槌がつい出てしまう。

「しかもそのあと学者は裸にひん剥かれ、チョメして、チョメチョメされ、あまつさえそりゃあもうすんごいアッアァ〜ンなことまでされてしまい……」

「変態だー!?」

 これ程知りたくなかった両親の出会いの話を聞かされたことがあるだろうか。いやあるまい。

 聞かされたのは、思わず耳を塞いでうずまりたくなるレベルの高度な変態プレイの内容だった。

「尚、学者は、『なんだ哺乳類類の雌が持つあのおっぱいと呼ばれる器官は? どうして私はあんなにも、我々が持たないおっぱいに心惹かれるのだろうか。ああ、おっぱい! おっぱい最高ヤッホーイ!』と答えており。

 女子大生の方は、『本当に触手生物がこの世に存在するなんて夢のようだった。以前から触手プレイがしてみたかった。だからこのチャンスを逃すまいと思った。気づいたらコトをなしていた。反省はしているが後悔などしていない』と供述しております」

 嫌だ、もうこの変態夫婦。どちらも俺の親なんだぜ?

 そして父さんが、おっぱい星人であることが発覚した。――宇宙人だけに。言っていることが正義なのは痛い程よく分かるのが悲しい。

 あと、俺は脳裏に以前見たレイの本当の姿を思い浮かべる。母さんは、ああいう姿の父さんとしたってことだよな? 人外を相手には見境が無さすぎるとか言いたいけどそれ以前に精神が強すぎるでしょうに! どんだけ触手相手にしたかったんですか! ちょっと分かるけど。

「あなた今、『分かるけれども』って顔でしたね?」

「畜生!」

 その指摘に俺は、変態だが親とは違う。と言いたいのに、変態性に見事な血のつながりを再認識させられる。業が深すぎる。

「次の説明ですけど。触手、粘液でヌメヌメしていますよね」

「そうだけど」

 陽子先輩の時はその粘液で、いろいろエロいものを拝ませていただきました。

「あれ一種の毒でして、人体に影響がでるものでして、決して悪影響じゃないんですけどね」

「まさか、媚薬効果があるとか?」

 触手の粘液にえっちぃ気分にさせる効果があるのは定番。だとしたなら、女の子をあーんなことや、こーんな気分にさせたりして……かなりおいしいぜ! 

 ムフ、ムフフフフ。あ、――いかん、鼻血が。

「はい」

「よっしゃ!」

 その言葉を待っていた!

「粘液に触れた相手は。体が火照り、体の筋肉が弛緩し、感度が良好となって刺激を受けやすくなり――」

「おお、すっげえ!」

 妄想に描いた通りのえっろい効果だ。

 もしかして、あの時にトイレで俺の粘液まみれになった陽子先輩は、俺が出て行った後湧き上がる火照りと快楽の欲求に耐えきれないで、濡れた自身の花弁に指を添わせて……なーんてな。

 俺の中で、エロい妄想はグングン膨らんでゆく。よし、これの妄想は今晩のオカズ用に取って置こう。

「――結果。血流がよくなり筋繊維が解れることに身体の疲れとコリが取れ、感度が良好となったことより身体のツボへの刺激が効きやすくなって代謝が上昇。健康的になれます」

「くぅっっっっっっっっっっっそぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

 確かに、悪くない。身体に悪影響じゃない! むしろ、良い影響どけども……。でも、あんまりじゃないか!

「あれ? その反応は、媚薬としての作用を満たしていると思ったんですけど、違いましたか?」

 確かに、合っている! 間違っちゃいない。けど、効く方向性だけが完璧に違っている。媚薬って、健全なものだったのか。

 本当に張ったら欲しい夢の秘薬の正体が、まさかそんなものだとは思っていなかったよ。

「粘液はよく聞く健康補助薬品として、宇宙は高値で取引されています」

 男の夢が一つ潰えてしまった。

「それと、最後の説明なんですけど私、この家に引っ越したのでよろしく」

「…………」

 絶句。

 女の子と一つ屋根の下同棲。まるでギャルゲの様な展開だ。俺自身、あったらいいなと思っていた。

 ナイチチにさえ目を瞑れば、レイの容姿は美人と呼べるものだ。

 だがしかし、油断はならない。こちとら、出会った時に見せられた宇宙人としての姿が脳裏に焼き付いてトラウマになっているのだ。

「ずーと、御傍にいますよ。――って美少女に言われると、男の子は嬉しいんじゃないですか?」

 レイに悟られないよう、吐息の音が聞こえない程ゆっくりとした溜息をこっそりと吐く。

 あんな正気度が駄々下がりしそうな宇宙人と生活を一緒にするのは、ハッキリ言って美少女が傍にいる嬉しさよりも、心労の方が大きすぎる。

 この先、大丈夫かな俺。

 触手になる体となり、陽子先輩と友達になり、宇宙人の同居人ができ。

 いろいろを加えて始まった俺の新しい日常は、まだ始まったばかりだ。

 ようやく一段落です。

 引き伸ばし展開ばかりのこの物語。ここまでやってようやく「第一話」です。先は長い。

 一話目は所謂ところキャラ紹「回」。タクルの言っていた通り、まだ始まったばかりです。応援よろしくお願いします。

 

 反省。

 ネタを出してばかりで話の展開がすんごい遅かった。でも、もともとその為に作った作品だから後悔はしていない。


 次回をいつにするかは進行スピードとネタ集め次第ですが、続きます。スローペースですが、ここまで読んでいただけたのなら気長に待っていただけたら幸いです。

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