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朝起きると卑猥な生物になっていた!?  作者: Iso Rock
朝勃ちと第三種接近遭遇
7/11

7本目

※前回までのあらすじ


 ついに、皆の垂涎。学校一の美少女――南崎陽子先輩のお手製弁当を手に入れたぞ!


「○そう かんけいないね

 ●殺してでも うばいとる

 ○ゆずってくれ たのむ!!」


「な なにをする きさまらー!」

(注:一行目以外で書かれていることは本編と何の関連性もなく、主人公はガ○ハドさんのようなことにはなっていません)

  *  *  *  *  *


 先輩お手製の弁当を堪能し終わった頃には、昼休みは大部分が消費されており少し時間は残っていたものの、俺と先輩はそれぞれの教室へと戻ることになった。

「よーお、タクル。陽子先輩とはどうだった?」

 アキラが教室に入るなりさっそく出迎えてくる。

 俺はその問いに思いっきり口元が緩ませニンマリとした顔で、

「女の子の手料理っていいもんだな。先輩の手作り弁当を御馳走になったよ」

 感慨深げにそう言ってやった。

「そうか。よかったな」

 多少は驚いた顔を見せるかと思ったらあっさりと受け流しやがった。

 アキラ、スルースキルが高いな。驚く顔が見たかったというのに。

「お弁当!? 少しは不安に思ってはいたけど、でもどうせタクルの事だし、それに相手はあの南崎陽子先輩だし、節操なしに告白しようとして失敗して帰ってくると結構踏んでいたのに。そしフラれて消沈気味のタクルを慰める計画が……。」

 しかし、スルースキルを会得していなかったらしいマコトの驚きの顔は見れた。

 でも、酷ぇ。人がフラれる前提で勝手に想像していたのかよ。そりゃあ、日頃からそう思ってしまってもおかしくない程の負け数だけどさあ。

「落ち着けマコト。タクルの話をよく聞いていたか? あいつは先輩の弁当を食べたことを帰ってきて早々に口にしたんだ。もし、あいつが告白(仮)を先輩にしていて返事にOK(仮)を貰った(仮)としたら、一番最初にそれをいうだろ? つまり、そういうことだ」

 アキラ。お前は考えている事と言い方がさらに失礼だな。

 その考察は、間違っちゃいないけどさ。

「ま、お前に彼女が出来たら僕たちは素直に『おめでとうって』一つでも言って呪ってやるよ」

 そこは『呪う』ではなく、『祝う』ところなんじゃないだろうか。冗談でいったつもりなんだろうけど。

「まあ、理由を言っとくと、お昼ご飯を邪魔しちゃった形になったからっていうんで単にお詫びのとして少し分けてくれたんだけどな。あと、俺が先輩に呼ばれたのは告白したからとかじゃないから。誤解しているような人とかあったら伝えといて」

 あらぬ誤解が生まれたら先輩に迷惑がかかるだろし、それにさっきはわざと誤解しそうな言い方した訳だし、さっさと訂正しておく。さっさとノーカンにしたとはいえ、ポロッと告白したこと

「と、いうことだとさ。良かったなマコト。タクルが陽子先輩と恋人同士になったんじゃなくて」

 アキラが愕然として固まっていたマコトの肩をポンと軽く叩く。

「べべつにボクはタクルに彼女ができたらどうしようかなんてことで全然嫉妬とかやきもちとかでヤキモキししてないしー」

 マコトのやつ、句読点を打つ余裕がない程、動揺しているな。

 できた訳じゃないけど、俺に彼女ができる話でここまで焦るなんてもしやマコトは俺の事を……。

「ゴメンなマコト。お前の気持ちに気づかないで、驚かせるような真似をしてしまって。お前なら俺の事を信用してくれているって勝手にそう思っていた。でも、本当は俺の気が先輩に向くんじゃないかって不安だったんだな」

「ボク、そんなんじゃ……」

「いいんだ。気を使って否定してくれなくても」

「タクル……」

「俺とお前の仲だから言葉にしなくても勝手に伝わるって思っていた俺が悪いんだ。こういうのって、言葉にしないとやっぱ駄目だよな。今ここで言わせてくれ!」

「え、今ここで!? それはちょっと恥ずかしい。けど、……嬉しい」

「恥ずかしい? いまさらだろ。……でも、確かに言われてみれば、ちょっと恥ずかしいな」

 恥ずかしがるマコトを見て、俺も急に気恥ずかしくなってごまかすように頬をポリポリと掻く。

 やべ、こういうのって平気な方だと思ったのに、いざ言おうとなると急に緊張してきた。

 それに結構な大きさの声出して喋っていたから周りの目も集めているし。

 ここは深呼吸して落ちついとこう。すー、はー。よしっ!

「じゃあ、いくぞ。言うからな」

「バッチコーイ!」

 ノリが体育会系だ。マコトも気合入れているな。

「俺、好きなやつは沢山いるけど、お前が一番だと思っているから」

「ボクもだよ。両想いだったんだね」

 両思いか……確かにそうだ。間違いじゃない。

「だったら安心してくれ。不安にさせるようことはしない。そう簡単に離れたりするもんか」

 マコトのやつ、つまらない心配なんかして、これで吹き飛ばしてやろう。



「……なんせ俺たち、一番の親友同士なんだろ?」

「へ?」


 どうもマコトには、よく聞こえなかったらしい。

 ならば、もう一度言っとくか。

 今度は聞こえやすいようにハッキリと滑舌よく。

「だから、一番の親友同士だろ俺達は」

「…………し、親友?」

 今度こそちゃんと聞こえただろう。思いはちゃんと伝えなくちゃ。

「俺に恋人が出来たら距離を置くんじゃないかって不安だったんだろ? でも心配いらない。俺は恋も大事だが友情だって同じくらい大事にしてやる」

「……恋……友情……友情かぁ」

「断言してやる。沢浦真琴、お前は俺の生涯の親友だ!」

「……断言……生涯……親友」

 マコトのやつ、体を震わせるほど嬉しがってくれちゃって。親友冥利に尽きるな。

「俺はお前に一生変わらない友情を誓って……」

『やめたげてー! これ以上はやめたげてー!』

「うおッ!」

 せっかくノッて来だしたところで、今まで傍観していたクラスメイト達からストップが入る。

「せっかく今、誓おうとしたところなのに。邪魔すんなよ。マコトの方は言葉の続きを楽しみにしていたのに……」

「一生変わらない……友情……一生友達かー。フフ、ウフフフ」

 笑い声まで出てくるなんて、そんなに嬉しかったのか。

「ホラね?」

『違うから! あれは自棄になって自嘲しているだけだから! とっくにライフは0だから!』

 そんな訳ないだろ? 

 だって俺とマコトは親友だよ? 一番の仲だってあいつも認めていた。

 そのマコトが友情を誓われて嬉しくないはずがないだろ?

「マコト。お前からも何か言って……」

 クラスメイト達からマコトへと顔を戻すと、その視界にマコトは映っていなかった。

「タクルの……」

 視線を少し下にズラすと、クラウチングスタートの状態でコチラに構えるマコトの姿が見えた。

「マコト……いや、真琴さん。何をしよういうんですか?」

 開いた両手の指先で床をしっかりと掴み、腰を高くに挙げてロケットスタートを狙う準備が万端のように見える。

「……あんちくしょうめぇぇぇ!」

 両足をほぼ同時に力強く蹴り、一足飛びで俺へと突撃するマコト。

 俺は、ここで避けたらマコトが怪我するだろうなとか、ここは避けたらなんとなく良くないとか、色んな考えが交差したまま避けられずに……。

「うぼぁ!」

 ――ガン!

 鳩尾みぞおち頭突き+吹き飛ばしからの後頭部激突 のコンボを喰らってしまう。

 スタートダッシュの初速がハンパねェ。さすが陸上部。

「わぁぁぁぁぁああん!」

 泣きながら自分の席へと着席していくマコト。


 どこをどう間違えたのか。

 やっぱり、女友達がいるまま彼女を持つのは、不誠実にでも映ったりでもするのだろうか。

 でも、俺が女子に告白したときは態度は普通だったし……。

 あれ? だとすると、そもそもなぜ今回は陽子先輩と俺との事でマコトが不安になるのだろう。

「う〜ん。さっぱり分からん」

 どこぞの昔より誰かが言った。『女心は複雑怪奇』だと。

 でも複雑怪奇でもなんでも、マコトを泣かせちゃったな。

 そこが心苦しい。何とかしてあげたい。

「タクル。お前に彼女のできない理由が分かる気がするよ」

 まだぶつかった部分の痛みが残る頭を抑えて悩む俺の前に、アキラが声をかけてくる。

「教えてくれ! その理由を!」

「言っておくけど僕は、コレに対する対処のしようも処方箋も生憎持ち合わせてないいんだ。それでもいいのか?」

「かまわない」

「……だったら。天道拓留、君は悪いわけじゃない。ただ色々と惜しいだけなんだ」

 

 …………。


 …………。


 …………。



「教えてくれ。俺のどこが惜しいんだ?」

「君からその質問が帰ってきた時点で、すでに色々残念だよ」

 疲れたようにアキラは大きく溜息を吐いた。

「話を変えて悪いが、アドバイスって訳じゃないけど、確かマコトは今日部活が休みだったはずだから、一緒に帰るといいんじゃないかな。それで今回のフォローはいいと思う」

「なるほど。友人と一緒に下校するのは、なぜだか楽しいよな」

 言葉より行動で示した方が解りやすいということか。

「間違えているんだけど、本質があながち間違えていないのがなんとも……」 

 アキラがどうしてか、渋い顔でこちらをみている。

「でも、マコト泣いていたよな? それで大丈夫なのか。話しかけても追い返されるんじゃないか?」

 その問いには今日はじめて、アキラが明るい顔で答えてくれる。

「心配しなくてもマコトはお前のそれが、お前の短所ではあるけど長所でもあることはよく理解しているさ。だから、しばらく待っただけで大丈夫。問題なく下校は誘うことはできるよ」

「そうなのか? 信じていいのか?」

「いいですとも!」

「…………」

 FF4を最後まで遊んだことがあるだろアキラ? どうでもいいことだけど。

「ところでアキラ。俺の長所であり短所な所ってなんなんだ?」

「そうやって気づかない所とかが、いいんだよ」

 アキラのその返事に、頭の中の疑問符はますます増えるのだった。

 7本目で一区切りの予定だったのですが、1本分に纏めようとすると文章量がコレの三倍以上(約15000字~)になりそう且つ、未回収のまま半端な展開で次回へとなりそうだったので分割。下校シーンと帰宅後のシーンを残すこととなりました。


 話と展開はもう考えてあるので、キャラクターである彼等が勝手に動かなければ予定道理になるはず。

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