【プロットタイプ】軽んじる人
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。
これは読者様の問題ではなく、私の問題。
詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。
注意事項2
複雑だよね。瑠衣と性格、書いてて分からんもん。
まだ諭羅の方が分かるかも。
私と上司との関係は、私の親との関係に似ている。本心で語る事はなく、常にご機嫌伺いをして、一日を終える。ただそれだけの関係。
独り言に乗らないと、後で手酷いしっぺ返しを喰らう。痛烈な皮肉を言われる。だからどれだけ忙しくとも、独り言を拾わなくてはならない。
――昨日も解説したのに、出来てないじゃん。
――すみません。
――これ以上、訂正させるの申し訳ないから、此方でやっとくよ。
――はい。
悪い人ではない。決して悪い人ではない。けれども無自覚に私を軽んじる癖のある人だった。
「……ただいま」
家に帰ると瑠衣はソファに凭れかかり、せっせとタッチペンを動かしていた。物を書いている事は明らかで、邪魔をしてはいけないと感じる。
それでも今は構って欲しくて前に立つ。何も言わず、ただ真上から凝視する。
「ただいま」
「ん」
この間、感情に身を任せて叫んばれた事を考慮してか、返事が一つ帰ってきた。けれども今、私が欲しいのはそんな反応では無かった。だから気分が落ち込んだままに、無理矢理口を開く。
「あのさ、私の事、瑠衣は軽んじてない?」
瑠衣が適当にあしらうのも、ぞんざいに扱うのも、私の事を軽んじているからではない。逆境に抗う姿を見たいから。必死な人間を目に焼き付けたいから。
其れは分かっている。けれども、数十回に一回は、きっと気まぐれに、適当にあしらわれているのだろう。
瑠衣は顔を上げる。凪いだ水面の様な、生真面目な目が、此方を見据える。
「そう言えば俺が構うと思っている時点で、俺の方が軽んじられてるな」
瑠衣は傷を負った人にはとても優しい。けれどもその行動原理が『我が身可愛さ』の場合、つまり『自分で何とかなる』場合、『依存される』場合、容赦なく引き離す。
今回、瑠衣の判定の中でこれは『甘え』に捉えられたらしい。
「……痛烈だね」
「お前が本当に駄目になった時、そんな反応はしないと踏んでる。物を書こうが書くまいが、俺に抱き着いて来るだろ。そうしない時点で、きっと自分の中で決着が着いている。
否定の言葉が自分の中にあるならば、其れを相手に言わせるな。面倒だ」
『私って本当に駄目な人間で……』、『そんな事ないよ〜』、そんな定型文の会話をしたくない。駄目じゃないと分かっているならば、わざわざ問い掛ける必要はない。
「話のきっかけとしては三十点だな。で、したい話と言うのは何だ。慰めて欲しいなら、されて、あって嫌だった事を話す方が先決だろ」
そう言うと、スマホをソファの横に置いて、端の方に寄った。隣に座れと言う事だろう。
「何が気に入らなかった?」
「回りくどい言い方をして来たこと。朝はそれなりに元気だった事から、きっと会社で嫌な事があったんだろう。其れは俺とは関係ない。それなのに責任転嫁して、八つ当たりしてきそうなところ。
で、言いたいことは?」
話はきちんと聞いてくれるらしい。それこそ、『貴方を軽んじはしない』という意思表示の様に。
以下何でも許せる方向け。
個人の意見飛び交います。私の発言が許せる方のみ宜しくお願いします。
相手を軽んじているときって、自分よりも相手の方が分かっているます。
あぁ、この人、私の事嘗めてるな。
ケンカふっかけたいだけなんだな。
そんなの、生きて来た中で再三ありました。
珍しい事じゃない。
でもまぁ、良い気分はしませんね。
早く全て出来る様にならないと。軽んじられる事のないように。
鏡花がやってるのってね、ただの八つ当たりなんです。
本当に怒りたいなら、瑠衣がぞんざいに扱っている時にしないと効果がありません。
相手からしたら『今更何言ってんの?』です。
其れを瑠衣は見抜いているんですよ。
『俺になら八つ当たりしても、良いと思ってる。慰めて貰えると思ってる。その考えが甘いんだよ』って。
そいで持って面倒な会話。
『私って本当に駄目な人間で〜。(そんな事ないって言って)』
『そんな事ないよ〜。(面倒臭い)』
こんな中身のない会話を、瑠衣は嫌がるんです。
答え出てるなら俺を使うなよ。立ち直れてるじゃんって。
でも気落ちしている事は確かだから、『言いたいことあるなら言いなさい』と言ってるんです。
『最初から辛かった事言えば、良いも悪いも言わず聞いてあげるよ』って。
八つ当たりされた事が嫌だっただけで、ちゃんと最後には聞いてくれるあたり、瑠衣の優しさかな。