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EP28異世界と料理と『モンスター肉で唐揚げ編』

★☆  検索ワードは 【野草飯】  ☆★

タイトル忘れてもこれで見つかります!


田村はドワーフのポンチョを連れて市場へ。

ろ過機の構想を説明し、ポンチョに製作を依頼。

血抜き水を再利用するため、簡易ろ過機を考案。

料理は屋台の皆にふるまう異国の唐揚げ。

ポンチョには筋切り器も頼み、報酬は「酒」。

屋台終了後の宴に向け、準備は着々と進んだ。

田村は小鍋で唐揚げを揚げている。

ジュワ!

衣のついた肉を入れると、匂いが広がる。

香ばしい醤油の匂い、ニンニクの香り。

横にララが寄ってきた。

どうやら、異国料理に興味があるようだ。

「なあ、その油、何の油だい?」

「この粉はなんの粉だい?」

「調味料は異国の品かい?売ってくれよ?」

揚げている最中に質問攻めにあう。

揚がった唐揚げを鉄皿に移しながら、

「油は植物のさ。」

「この粉は小麦の粉と、こっち・・なんだろな?」

「調味料は異国のだが、量が少なくて売れない。」

田村はそう答えた。

ララは質問を続けようとしたが、

「おい!お二人さん、仲良しだね~。」

「もう、くっついちまえよ!」

「いちゃつくなら、外でやれ~!」

屋台のおやじ達の下品な冷やかしの声が飛ぶ。

ララが怒って、近くの箒を投げた。

苦笑いしながらも、唐揚げを揚げ続ける。

全部揚げるのに、予想以上に時間がかかったので、

「温かいうちに食べましょうか。」

と、皆に勧めた。

鉄皿に盛られた唐揚げから、湯気が昇る。

即席の机の上に置かれる唐揚げ。

「酒もあるから、みんなコップを用意して。」

田村が言うと、すぐに差し出されるコップ。

「おい、いつ以来だ、酒なんて!」

「今日はどうした、お祭りか?」

みんな、酒と聞いて喜び勇む。

持ってきた銀色に輝く缶ビールを開ける。


プシュ!

こぼれ出す黄金色の液体。


・・・その時。

どこからともなく駆け寄るドワーフ。

名はポンチョ。

屋台が終わる頃に、酒宴に誘たがもう来てたのか。

走りこんできて、ビールを缶ごと奪われる。

唖然とする店主のおやじ達とララ。

瞬間!

ポンチョがビールを一気飲み。

怒り出す店主連合!

無視を決め込むドワーフ1名。

平手でポンチョの頭を叩く田村、1名。

頭にくる衝撃にも無視を決めこみ、飲み続ける。

3秒後。


「ぶふぁー。旨い!!」


飲み干される缶ビール。

怒号が吹き荒れる会場。

片手で潰される空き缶。

グシャ!

にらむドワーフ。

ララ、にらみ返す。

にらむドワーフ。

かまわず、往復ビンタ!

止めに入る田村。

沸き起こるララへの声援。


ここまでわずか30秒。


やっとララの手が止まった。

ほっぺが赤く染まったドワーフ・ポンチョ。

「ララ、その辺で。まだ、あるから。」

ビールはあと4本残ってる。

「なに!」

ドワーフが目をむく。

「まだ、叩き足りないのかい!」

再度、ララは怒り出す。

ララをなだめてから、ポンチョに言う。

「ポンチョ、うまい酒の飲み方を知らないのか?」

「ここ数十年、飲んどらんわ。」

「なら、あれをつまみに飲んだらうまいぞ。」

そう言って唐揚げを指さした。

「なんだ、あれは肉か?」

「俺の国の肉料理さ。うまいぞ。」

「わしゃ、ごめんこうむる、

ここの肉は食えたもんじゃない。」

また、屋台のおやじ連中が怒り出す。

田村はそれを手で制する。

「それじゃあ、美味くなかったら、

俺の飲む酒の分は全部ポンチョにやるよ。」

ほう、とドワーフは話にのってきた。

「代わりに美味かったら、そうだな・・・、

 みんなの包丁でも作ってもらおうか。」

「わかった。」

即答であった。

「おい、ドワーフ製の包丁だって。」

「冒険者の時にどれだけ憧れたか。」

「まあ、武器や防具じゃないけどな。」

店主達の怒りがすぐに収まった。

すぐ、鉄皿から唐揚げをつまもうとするポンチョ。

「まあ、待てよ。今、揚げたて作るから。」

田村は言ってから、再び揚げ始める。


ジュワ!


唐揚げの揚がる匂いがポンチョの鼻先に届く。

「いい匂いではないか!」

驚くドワーフのポンチョ。

自分の料理ではないのに、何故か嬉しい店主達。

数分後、唐揚げが揚がった。

油をよく切る。

ポンチョの前の皿に揚げたて唐揚げを置いた。

ポンチョは早速フォークで刺す。


サクッ!


まだ湯気があがる香ばしい唐揚げを食べる。

見守る一同。


「・・・美味い!!こりゃ、なんじゃい。」


外はサクサク、中はジューシー。

醤油を吸った肉が旨味と絡み、口の中で広がる。

筋切りもしたので余計に醤油が旨味を引き立てる。

「いくつでもいけそうじゃわい。」

「・・・ということは?」

田村が先ほどの約束を聞き返す。

「わかった。包丁を人数分作ってやる。」

そう聞くと、店主のおやじ達が歓声を上げる。

「ドワーフ製の包丁、くれるのかよ。」

「最高級品だぞ。」

「貴族の料理人しか、持ってないんじゃないか?」

そう言いながら喜んでいる。

田村はみんなに酒を注いで回る。

肩をバンバン叩かれながら、お礼を言われる田村。

「やるじゃないか。」

ララの姉御もそう言って褒めてくれた。

そして、唐揚げをつまみに、酒宴が始まる。

みんな、美味い!といいながら食べられる唐揚げ。

すぐに、鉄皿に盛られた唐揚げはなくなった。

ビールをちびちびと飲みながら、皆楽しげだ。

先程まで、険悪な場の空気だったが、

ポンチョもその輪の中にすでに混じっている。

田村も揚げたてを摘まみながらビールを飲む。

・・・美味い!

飲みながら、気になっていた事を聞いてみた。

「なあ、これ、なんのモンスターの肉だ。」

味は鶏肉に似ているし、鳥系だと予想していた。

・・・なんか大きな鳥とか、鶏の闘鶏みたいな。

ララの姉御がこっちを見て答えた。

「ジャイアントラット。でかいネズミさ。」

・・・!

嘘、これ、ネズミ肉!

予想とは違う、いや斜め上の真実!

「低階層で取れるんでね、こいつは。安いのさ。」

・・・そうか、屋台で使うんだもんな。

ショックを受けて顔色が変わる田村。

・・・全て食べてしまった。

そんな田村を他所に唐揚げは全部平らげられた。

・・・報告連絡相談、重要。

報告・・・ 屋台の料理が何の肉を使っているか、

     事前に聞くべきだった。

連絡・・・ ララやポンチョからの情報をしっかり

     受け取るべきだった。

相談・・・ みんなに肉の正体を確認しておくべき

     だった。

社会人として反省した田村だった。

22~23時の読者の皆様へ

お読みいただき、ありがとうございます。

なお、この時間の投稿には

作者の悪意が秘められております。

お腹、減りませんか?

作者より

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