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EP25異世界と細心と

★☆  検索ワードは 【野草飯】  ☆★

タイトル忘れてもこれで見つかります!


ボンズに勝利後、田村は市場でドクダミと塩を渡す。

ドクダミ茶で肉が驚くほど旨くなり、屋台が大繁盛。

働き詰めの田村は異世界でも仕事三昧。

しかし、店主たちから感謝され、久々の充実感。

ララに「明日もよろしく」と言われ、やる気が芽生える。

田村は前向きな気持ちで現代へ帰る。

駅前のコンビニから、明るい光が漏れていた。

田村はその前で足を止める。

まだ、夕食は食べていない。

お腹は、正直かなり減っている。

けど・・・今日はコンビニ弁当は買わない。

結局、少し離れたところにあるスーパーに行く。

食べたいものがある。

小麦粉・片栗粉・ショウガ・ニンニク・油・醤油。

そして、銀色に輝く、ビールを6本。

手土産に塩、今日の甘味はシュークリーム。

けっこう買ってしまった。

そしてドクダミよ、お前どこにでも生えてるな。

スーパーの脇のちょっとした茂みで見つけた。

手早く摘み取る。

よし、これで行こう。

異世界へ行く準備を整えて、早めに自宅を出る。

リュックに水とビール。手に食材のビニール袋。

すでに、だいぶ重い。

こうして、自宅を離れた。


異世界に着く。

今回は外周部の近くに出る。

街並みには少しどんよりとした雰囲気が流れる。

道端には泥にまみれた浮浪者が横たわり、

目だけがこちらを追っていた。

不穏な空気が感じられる。

まずい、市場からかなり遠い。

結構、しんどい距離を歩くことになる。

しかも、この辺りは治安が悪い。

この荷物を持って襲われたら、逃げ切れそうもない。

細心の注意が必要だ。

そう思って、腰からナイフを取り出す。


暗がりの路地に目を凝らし、ギョロリ。

遠くから聞こえる喧騒に、ビクッ。

こけないように足を前に進め、ソロリソロリ。

細心に、細心の注意を重ね、細心に進み出す。


「おぬし何をしてる、こんなところで。」

真後ろから声がかかる。

ヒャ!

驚き、情けない声が出た。

いつぞやのドワーフが立っていた。

「なんじゃい、そんなナイフなんぞ持って。」

驚いた田村は尻餅をついていた。

俺の細心を返してほしい。


「そうじゃ、あの酒の缶は融通してくれそうかの。」

前にこのドワーフからアルミをせがまれていた。

「わしはあれで、作りたいものがあってのう。」

すっかり忘れていた。

だが、今日は銀色のヤツがリュックの中にある。


交渉だ。

社畜スキル開放するしかない。

危険な外周部から市場へ着くために、護衛が必要だ。

鍛えぬかれた社畜交渉術でドワーフを味方につける。

それには武器が必要だ。

しかも飛び切りの誘惑兵器。

リュックから、固く、光を宿した兵器を取り出す。

銀色に輝く誘惑兵器・・・缶ビール350㎖!!

「それじゃ、これ・・」

田村がドワーフに話しかけた瞬間だった。


ドワーフの目に焼き付く、銀色の缶ビール。


もはや理性ではない、本能が彼を狂わせる。


一目散に向かってくるドワーフ。


田村が瞬きをする前に手から、奪われるビール。


プルタブの開け方がわかないドワーフ。


田村の腰にあったナイフがドワーフの手に。


・・・いつの間に!


ビール缶に躊躇なく突き刺さるナイフ。


プシュッ!!


こぼれ出す黄金色の液体。


その液体を一滴も逃さずに飲む、ドワーフ。

ここまでわずか3秒。


「話を聞きやがれ!」

ドワーフの頭に田村のツッコミが入る。

だが、ドワーフは動じない。

ギロリと田村をにらむ。

にらみながらも、飲むことに全集中。

ゴキュ、ゴキュ、ゴキュ、グシャリ!

「ぶふぁー。旨い!!」

最後にビール缶を片手で握りつぶした。

ドワーフは鬼の形相で、息を吸い込むと、


「・・・カネならない!!」


大音量で田村に言い放った。

いや、このパターン前もやったろ。

前にビール1本に全財産はたいたのだろ。

俺の懐にまだあるぞ、その金。

2回目に飲んだ時だって、金ない宣言したろ。

それで、

「・・・だが、当てならある。」

そこまで一緒かい。

「いらん、いらん、そんな当てなんぞ。」

そう言いながら、田村は立ち上がった。

前回、ビールと引き換えでドワーフ製大剣を貰った。

・・・重くて持てなかったから、あげちゃったけど。

ドワーフにそんな事より、護衛を頼む。

「なんじゃ、そんなことでええんか。」

頼もしい、頼もしすぎる。

そういう事で、市場までの最強の護衛ができた。

道すがら、ドワーフに尋ねる。

「なあ、あんた名前は?」

まだ、名前すら知らなかった。

言ってみれば、朝の通勤中でよく見かける人だ。

「そういえば、名のっておらなんだ。パンチョじゃ。」

おっと、まさかのメキシカン。

陽気なおじさんがマラカスを振っているイメージだ。

ギャップに笑いをこらえて、田村は自己紹介した。

気になっていることを、この際聞いてみる。

「この間もらった金貨、あれはめずらしいのか?」

「そうじゃな、ありゃ、わしらの国の通貨だからな。」

そう言いながら、パンチョは教えてくれた。


この世界の通貨大きく3種類に分けられる。


まず、ドワーフ通貨。

偽造が難しく、品質が高い。

そのため、ダンジョン内で最も価値がある。


次にダンジョン産通貨。

ダンジョンの様々な所で発見される。

謎が多く、通貨ごとに価値が異なる。


そして、街通貨。

街ごとに作られ、街なかで使われる。

金属の種類や質によって、価値が変わる。


ほうほう、と異世界常識を教えてくれた。

田村にとって非常に助かる。

「助かるよ、よく知ってるな。」

ドワーフのパンチョが意外に知識人だと思った。

「それは、ほれ、長く生きてればこのくらいな。」

「長く・・・、パンチョ、一体、歳はいくつだ?」

「ん・・・200を過ぎたばかりじゃよ。」

・・・おぉ、かなりお年上、さすが異世界人種。

話を聞いて、慌てて言葉を正す田村であった。

読者の皆様へ

現在、スマホで見やすいように手直し中。

最新話では見やすくなったかと思います。

休憩や、ひと時の時間に気軽にお読みください。

作者より。

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