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24企画参加作品

ゆめのブロック

作者: 御田文人

対象年齢は5歳ぐらいのお子さん、および、その親御さんを想定しています。

リョウタはいま、だいすきなブロックで、あそべません。

てのとどかない、たかいところに、かたずけられてしまったのです。


でも、リョウタは、わるくありません。


いもうとの、リンちゃんが、あるけるようになったからです。


リンちゃんは、げんきにあるきまわります。

でも、まだ、おはなしはできません。

そして、なんでも、くちにいれてしまいます。


だから、ちいさいブロックは、あぶないのだそうです。

まちがって、たべちゃうといけないから。


あるひ、ママが、リンちゃんにミルクをあげているとき、パパにたのみました。


「いまならブロックしていい?」

「ごめんな。このあとも、ごはんに、おせんたくに、いそがしいんだ」


あるひ、リンちゃんが、おひるねしているとき、ママにたのみました。


「いまならブロックしていい?」

「そうね。ちょっとだけ、やろうか!」


でも・・・


「あぎーーー!」

「ごめん。リンちゃん、おきちゃった。また、こんど」


あるひ、リョウタは、りんちゃんをにらみました。

「おまえ!はやく、おおきくなれよ!」


でも、リンちゃんは、ことばが、わかりません。

リンちゃんは、ニッコリわらっていいました。

「にぃーにぃー」


「にぃーにぃー」は、「おにいちゃん」といってるみたいです。


リョウタは、なきました。

パパとママに、かくれてなきました。


なきやんでから、えほんをいっぱい、よみました。

なにかしないと、また、ないちゃいそうだから。


そしたら・・・

「これだ!」

リョウタは、いいことを、みつけました。


そして、ママにたのみました。

「ブロック、ひとつだけちょうだい」

「ひとつでどうするの?」

ママは、ふしぎそうなかおをしました。


リョウタは、とくいになって、みつけたえほんを、ママにみせました。


「おまじないだよ。ねるとき、マクラのしたにブロックいれておくの。そうしたら、ゆめでブロックができるんだ!」


「そうか・・・」

ママは、すこし、かなしそうなかおをしたので、リョウタは、いっしょうけんめい、おねがいしました。


「おねがい!おねがい!ゆめなら、ブロックしていいでしょ?もう、ほんとにはしないから!」

「・・・わかった。はい、どうぞ」

ママは、ブロックをひとつだけくれました。

「やったー!」


そのよる、リョウタは、ゆめをみました。


ママと、パパと、ブロックで、たくさんあそびました。

ふしぎなことに、リンちゃんも、おはなしができて、いっしょにブロックで、あそべました。

とても、とても、たのしいゆめでした。


つぎのひ、リョウタはママにいいました。

「きょうも、ねるときブロックひとつだけ、ちょうだい」


すると、ママは、ゆめみたいなことを、いいました。

「うん。いいけどさ、きょうは、ほんとうにやろう!」


そして、みんなでブロックであそびました。


ゆめじゃないので、リンちゃんは、やっぱりおはなしできないし、ブロックをたべようとします。

でも、パパとママが、こうたいで、まもってくれました。


いっぱい、いっぱい、あそびました。

ゆめでみたより、いっぱい、あそびました。


リョウタは、だいまんぞくでした。

そして、ねるときにおもいました。


おまじない、パパとママにもきいたのかな?

ぼくとおなじゆめをみたのかな?

だから、ブロックやりたくなったのかな?

いつも我慢させてる長男に感謝と、ごめんなさいの思いから創作しました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 冬童話2024にも参加されていたんですね。 小さい子がちょうど動き回れるようになって、何でも口に入れてしまう時期、本当にみんなが大変ですよね。 うちでも、家中の物を上に上に上げていた記憶が…
[一言] 子供の誤飲ってありますよね。 ご両親も大変です。 優しい家族で良かったのです♡
2024/01/02 08:17 退会済み
管理
[良い点] 夢をとても上手に使っていらっしゃると思いました。 りょうたくんの夢が叶って、本当に良かったです。 上の子には我慢させがちですが、お話のお父さんとお母さんは立派ですね。 読ませていただき、あ…
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