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ショートショート10月〜4回目

のぞき

作者: たかさば
掲載日:2023/10/31

 ニ軒となりの、キレイなお姉さんに恋をした。


 毎朝、エレベーターで乗り合い。

 毎朝、おはようございますと挨拶をし。

 毎朝、見つめ合い。


 火曜日に、ゴミ出しを手伝い。

 木曜日に、スーパーで顔を合わせ。


 たまに、同じメニューを作り。

 たまに、同じテレビを見て。


 いつか、仲良くなりたいと。

 いつか、好きになってもらえたらと。

 いつか、抱きしめたいと。


 きっかけがないまま、時間が過ぎていく。

 きっかけがみつからないまま、時間だけが過ぎていく。


 いつまで経っても、距離が縮まらない。

 いつまで経っても、親密になれない。


 きっかけを求めて、右往左往する。

 きっかけを求めすぎて、余裕がなくなる。


 ……どうしても、仲良くなりたい。

 ……どうしても、彼女にしたい。

 ……どうしても、諦めたくない。


 ……どうしても、きっかけが欲しい。


 部屋の中を、見てみたい。

 出したゴミを、漁っておきたい。

 届いた手紙を、チェックしたい。


 お姉さんの生活を、のぞきたくてたまらない。


 もんもんと、毎日を送る。

 もくもくと、毎日暮らす。


 溜まっていく、欲望。

 溜まっていく、不満。

 溜まっていく、絶望。


 のぞきたい。


 のぞきたくてたまらない。


 のぞかずにいられない。


 のぞかなければいられない。


 のぞかなければ。


 のぞきたい。


 のぞくときめた。


 のぞくには。


 ……心ゆくまで、のぞくためには。


 命を投げ出し、身も心も軽くなった僕は…お姉さんの部屋を訪れた。


 目の前には、あこがれ続けた、最愛の女性の…あられもない姿が………。


「あ、こんばんは~」


 夜遅く、ノックもせずに…ドアをすり抜けた僕を見て、ニッコリと微笑む、お姉さんがいた。


「もー、遅いよ!めっちゃ時間かかったからチョーおなか空いちゃったじゃない!」


 真っ赤な唇をぷるぷるさせて、こちらに近づいてくる、お姉さんが。


「いただきま~す!」


 大きな口をあけて、僕に…、おね・・・


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