表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
深呼吸は平和の証  作者: Siebzehn17
再会そして反撃開始
60/293

まずは準備

本当はヒューイックのハーベイさんのお店でフレームを選びたかったんだけど、フレームの本場ロバスに居るって事で、こっちでフレームを揃える事にした。僕も父ちゃんも人型タイプを扱うので東側のブロックへ向かった。


父ちゃんが王様って事で、フレームの支払いは後払いにできるみたいだ。あと工房を借りて色々カスタマイズできるので、父ちゃんの要望に近いフレームを用意する事ができそうだ。ただ、どこでも踏み台にできる力場を発生させる物と慣性制御する装置を頑張って作ろうとしたんだけど少し問題ができた。足場を作る装置はなんとか代用品を作るめどが立ったんだけど、慣性制御は何故か上手く行かない。なので今回は諦めて足場を作る装置だけ装備して模擬戦をすることにした。


「話を聞いて似てる物を創ったんだけど、使い勝手が少し違うかもしれないけど大丈夫?」

「これは力場を発生させるんじゃなくて、空気を踏める代物って事なんだな? ここのボタンを押しながら操作すれば、足元から下の空気を踏めるってんだろ? なんとなくイメージできたから大丈夫だ」

「うん、力場を発生させるとなると魔力をどか食いしそうだから、燃費の良さそうな方式で作らせて貰ったよ」

「それでオッケーだ。あと慣性制御だっけ? それはついてないんだな? そんなの無くても父ちゃん頑丈だから、無くても大丈夫だと思うんだけどな」

「いやいや、普通頑丈だけで乗り切れるものじゃないからね、父さん」


父さんが軽量二脚型でエンジンは四角8型。瞬発力に富み、トップスピードに乗ればさらに加速できる仕様だ。全体的に細身のおかげで、かなりのスピードで動き回る事ができる。ただ、その分装甲は無いに等しいので軽量のバリアシールドを両手に埋め込んである。魔力を流し込めば円形にバリアフィールドを形成するんだけどその間はバリアシールドの操作に集中しなければならないし、腕を切り取られてしまうとバリアシールド毎無くなってしまうのが欠点だ。


武装は、実剣が2本。レイピア型の細剣と逆手に持てる短剣を装備している。飛び道具としては矢を魔力で飛ばす武器。弦の代わりに魔力カタパルトと言うべき装置で矢を高速で打ち出す物だ。マジックアローって言うらしいんだけど、結構使う人が多い武装らしい。あとは手裏剣のような物とナックルガード。他にも何か隠し玉で用意しているみたいだ。


対して僕の機体は汎用二脚型の星8型エンジン。さらに改良型の飛行ユニットも装備しておりだいたいどんな状況にも対応できる万能タイプである。機動性はそこそこだけど、飛行ユニットのおかげで直線的な動きに関してはかなりのスピードを誇る。装甲も申し分なく、重量もあるおかげで父ちゃんの機体に体当たりしても当たり負けることもないだろう。武装はロングソードにマシンガン。ロングソードは至って普通のものであり、伸びたり震動で切り裂くと言う事もない。マシンガンも単純に弾丸を発射するだけのもので、普通の武器だ。あと肩と脚部にミサイルポッドを付けて、弾幕を張りまくって牽制する予定だ。ほかにもスモークディスチャージャに、フレーム用のアタックオプションを用意した。父ちゃん強いって豪語してたからこれぐらいのハンデは当然だよね?


「なぁ光司。おまえのフレームの武装が父ちゃんのと随分違うようなんだけど?」

「僕、フレーム対フレームって今回が初めてなんだ。だからハンデだよハンデ。いいでしょ?」

「・・・おまえ、そんなんで良く模擬戦とか言ったなぁ。まいるぜ」

「僕ゲーマーだから、そういう面では強いと思うよ?」

「・・・ゲームと一緒かよ」


そう言って苦笑している父ちゃん。ゲームと言っても結構難しいからそんなに馬鹿にしたもんでも無いと思うんだけどなぁ。


「だって僕は今回アバターシステム使うから、ゲーム感覚でできるようにしてあるからねぇ。それにアバターシステムのおかげでかなり無茶もできるしね」

「ふふん、いくら薦めても俺が勝てば問題ないだろ?」

「勝てるなら使わなくても良いよ。勝・て・ば・ね」


バチバチと火花を散らす父ちゃんと僕。アバターシステムの便利さと安全さはぴか一なのに、父ちゃんは本当に頑固だなぁ。


「とりあえず、その性能で問題ない?」

「少しだけ、試運転させて貰って癖を掴めばオーケーだ」

「わかった、そんじゃ1時間後に戦闘開始って事でいい?」

「了解だ」


慣らし運転したら、模擬戦せんそうだ。


今回、模擬戦の立会人としてファラスさんやトレイルさんが来てくれている。


「なんでまたあなたが来たんです、トレイル」

「コージに会いに来たのであって、別に他意はない。あれだけ魔術が使えるコージがフレームに乗って戦闘すると言うんだ。興味を引かないわけが無いじゃないか」

「とかいって、コージの戦闘の癖を盗もうとしてますね。せこいです」

「なっ・・・言うに事欠いてなんて事を言うんだね、君は。敵情視察と言ってくれたまえ。何事も情報は大事なのだよ」

「綺麗な言葉で誤魔化しても、駄目ですよーだ」

「ぐぬぬぬ」


なんだかセリナと言い合ってるけど、やっぱりポーズが決まっているトレイルさん。そんな魔法のトップ2を見て、なんとも言えない表情をしているのはファラスさん。まさか、こんな低レベルな言い争いをしている二人が、魔法を使う事に関してはトップクラスだとは思わないよねぇ。


僕は慣らし運転よりもマクロ作成に余念が無い。普通の高校生の僕なんかが運動神経が物凄く良いわけがないので、コントローラで操作して攻撃や射撃やコンボを繰り出して、操作する方がよっぽど上手くできると思う。ホワイトファングのときに作った基本的なマクロは勿論、コンボの製作を大量生産している。コンボのマクロ同士を組み合わせて、さらにコンボを追加できるように工夫もこらしているので、場合によっては連撃が止まる事はないだろう


まぁ、実際に組み合わせて使うには経験が必要だろうけどね。


ようし、マクロの準備ができた。父ちゃんもどうやら準備できたようでこっちに向かって手を振っている。


ようし、模擬戦だ!


戦闘は次です。準備に意外と手間取りました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ