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深呼吸は平和の証  作者: Siebzehn17
ステップ!
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ブロック対抗戦へ

パンツ無双のおかげでセシリアと仲直りし、その勢いでバルトとも和解できた。なんだかんだで一週間以上喧嘩していたんだけど、もっと長い間仲違いしていた気がする。セシリアとバルト以外とは普通に話ししてたんだけど、やっぱり気まずいのは気まずかったしね。しかも喧嘩している間も実習があったから、ものすごーく嫌な空気の中で遺跡を周る羽目になって非常に胃が痛かったっす…


あ、ちなみに今までテストとかもありましたが真面目に勉強にいそしんでる僕にとって点が取れて当たり前なのです! …えーっと本当の事を言うと、トリックスターの面子って能力高い面子ばっかり集まってるから、僕だけ下手な点が取れないという緊張感からテスト前にはめちゃめちゃ一夜漬けで勉強しているおかげです。


「ほいで、コージよ。今日はいよいよ前に言ってた技を教えてくれるんやろ?」

「うん、時間があったからマニュアルも作ってきたしそっちも見てね。最初に技を見せるから、マニュアルと僕の動きを見てそこから覚えてみてね」


本当は仲直りしてすぐに教える予定の技だったんだけど、色々あったせいで時間があったのでマニュアルも作ってみたのだ。図解付きだからわかりやすいと思う。ハルトにセシリアにレイ、それぞれに専用のマニュアルを渡す。それぞれが渡されたマニュアルを真剣に見ている。先にどういう技を教えるか言ってあるので、どういう物かマニュアルを見ながら型をなぞっているみたいだ。


「えっらい細かいなぁこれ。ようここまで細こう書けたなぁ」

「そうよね。しかもコージ流の改良できそうな所まで書いてるのが、またなんとも…」

「でも、よく考えて選んでくれてるよね。おかげでストッパーの役割がしやすくなるよ」


僕だってそれなりに考えたからね。これで技を覚えてくれれば僕とハルトが組んでも、レイとセシリアが組んで貰える。セシリアもそれなりにストッパーの役割ができない事もないんだけど、やっぱりレイの方が一枚上手だ。でも、セシリアには一撃が無いのでジリ貧になる事が多い。かと言って僕とセシリアが組めば、セシリアの出番はほとんど無くなる。


「それにそろそろブロック対抗戦があるし、対人戦も想定しといた方がええしな」

「あれ? ブロックの順位って遺跡の売り上げで決まるんじゃなかったっけ?」

「それもあるけど、やっぱり直接対決もあるのよ。大体が三年生が中心になるんだけどね」


三年生っていえば、サカキ先輩が居るよね? あの人ってかなり強いって評判じゃなかったっけ??? それなら大丈夫じゃないの?


「生徒会の役員とか風紀委員、ベルスイートの三つの組織のトップはくじで別れる事になってるの。でないと、東ブロックが有利になっちゃうでしょ?」

「へぇ、そうなんだ。なんだかんだであの人たちって優秀なんだね」

「そういう事を言うおまえが怖いわ」


別に馬鹿にしてる訳じゃないんだけどなぁ。エイジス先輩とサカキ先輩とは戦ってみたいから別のブロックになって欲しいとは思うけど。


「でも、ブロック対抗戦って一年生も出れるの?」

「代表選抜に勝ち残れればな。ブロックからは五組のパーティしか出れん」


あ、カマチ先生がそんな事言ってたね。言われて思い出したよ。でも良く考えれば全部のパーティで総当たり戦みたいな事してたら時間かかって仕方ないよね。


「一年が出れるのは稀。上級生は一癖も二癖もある」

「それに、クラスメイトにもライバルはおるで」

「だね」


悪いけど、セリナやミミに白夜も対抗戦では敵だ。ヒロコは戦わないからあれだけど。でも、セリナ達と戦ったりするのは久しぶりだ。ひょっとしなくてもかなりの強敵だから気が抜けないよね。


「まぁ、コージの嫁はコージに任せるで」

「そうよね。コージのお嫁さん達はちょっと手に負えない感じの人達ばかりですものね」

「じゃあ、私は別のパーティに入れて貰わないと」

「まだ嫁じゃないからね? しかも、さりげなく複数系で言うの止めてよね? エリーはエリーで何言ってるの?!」


内心、闘志を燃やしているというのにこの水の差しよう。でもたまには他の人もセリナ達と戦ってみるのも良いんじゃないかなぁ。ハルトはミミと戦うと勉強になると思うよ。


「でもコージのお嫁さん達って正直、一番戦いたくない相手だよね。一体、何をどうすればあそこまで強くなるんだろうね?」

「だが、そんな嫁達もコージの方が強いと言ってるんだろう? 正直この天然がそこまで強いようには見えないんだがな」

「もう君達は一度彼女たちと戦ってきなさい。嫁扱いするなら夫婦喧嘩させんな!」


確かにセリナ達には勝てるんだけど、いっつも死にそうな思いするぐらいギリギリの戦闘になるんだよ? 見栄張って平気な顔してるけど、正直胃が痛いです。


「うん、受けて立つ。来なさい」

「エリーはそのネタいつまで引きずるのっ?!」

「!」

「いや、そんな胸を張ってドヤ顔されても…」


最初の頃のセシリアの後ろに隠れていたエリーが懐かしいよ。あの頃は人見知りなのかと思ってたんだけど単純に猫を被ってたのね。セシリアの友達なんだから、普通なわけないよね?


「あいたっ」

「今、とっても失礼な事を考えたでしょ。顔に出てたわよ」

「いやぁ…あはは」


ハリセンですぱーんと叩かれてしまった。前に僕が使ったのを見て気に入ったらしい。派手な音が出る割に痛くないし、つっこみには最適だよね。


「ま、せっかくコージに技を教えて貰える訳だし対抗戦でお披露目できるように頑張るとしよか」

「コージ、私には無いの?」

「いや、エリーは剣を持って戦わないよね…?」

「おまえは嫁にプレゼントもできないヘタレなのか」

「いや嫁なんてまだ居ないから。分かったよ、何か魔法を考えたら良いんでしょ? ていうかキャラ変えすぎ」


わざわざ椅子の上に乗ってまで僕を見下ろす必要は無いよね。とりあえず、対抗戦があるというなら、しっかり準備しておかないとね。というか、演習場の心配しないとね。僕とセリナ達が戦うと周りの被害が甚大だもん。どれぐらいまで大丈夫かカマチ先生に聞いておこう。


そういや今頃金策やフレーマーはどうしてるのかな。あいつらも訓練というか鍛えててくれたら僕の経験値もぐんと上がるんだけど、金策はともかくフレーマーはご飯も食べずにフレームをいじってるかな。僕たちにも対抗戦が始まるまでちょっと手伝って貰おうかなぁ。とりあえず、今どうしているか調べる為に指を立ててちょっとロードする。金策は試練の為にがんばってるけど、フレーマーはなんかデートしてるっ!? でも、なんかデートはデートだけど変な子に捕まった感じかな? なんにせよ頑張れ僕、骨は拾ってやる。


「コージッ、お嫁さんだよっ」

「ほわぁ!?」


いきなり背後から柔らかく包み込まれる。これはミミだなと思って後ろを振り向くと今度は前からも捕まった。なんという時間差攻撃か。


「ミミ、コージが困ってますよ。すこし離れたらどうです?」

「家の中じゃ喜んでくれてるから大丈夫だよ? セリナこそ恥ずかしいなら離れたらいいのに」

「ふふっ、そうですね」


そういってあっさり離れたセリナだけど、余裕がありそうな台詞とは裏腹に顔は非常に真っ赤で潤んだ瞳でこちらを見ている。離れても暑いのか、ぱたぱたと服の胸元を開けたり閉めたりしてこちらをチラチラと覗き込んでくる。なんというか恥ずかしがってるセリナって、非常に可愛い。


「マスター、にやけすぎー。想像しすぎで鼻血出しちゃだめだよ?」

「いやっそのっ、何を想像するんだよヒロコ?!」

「だからナニを」

「ナニって何? コージ?」

「女の子がナニナニ言うんじゃありません!」


間違って丁寧に「お」を付けて言われたりしたらとっても駄目だよね。いかん、こんな事を想像したらヒロコの思う壺だ。現在進行形でミミが背後からむにゅむにゅしてきていてセリナが恥らう乙女で何かが突き抜けそうだ! ヒロコめ!


「ミミはちょぉっと離れてね? 鼻血出るから。で、皆どうしたの?」

「いえ、コージの嫁と連呼されてたようなので気になりまして」

「うん、呼ばれてるのかと思ったの」

「コージの嫁はわたしが居れば十分。セリナ達は戻って良い」


エリーはどこまで突っ走るんだろう…? それは非常に危険なボケですよ?


「コージ?」

「コージさん?」

「いやっ誤解だって!? 何もしてないし、何もないからっ!」


ひさしぶりにセリナのさん付けが来た。やばい黒いのが出るっ! ヒロコ! 笑って見てないで助けてっ?! なんか浮気が見つかった駄目男みたいな言い訳しか口から出てこない。だけど、本当に何も無いんだからそれ以上言いようが無いっ。


どこを見ているか良く分からない目で僕とエリーを視界に収めてるはずのセリナ。その仏頂面というか無表情は非常に怖いんですが。あぁ、でもトレイルさんとかはこの無表情セリナを相手に今まであんな軽口を叩いてたんですよね、なんというか非常に尊敬します。今あなたの凄さがポーズだけでないってのが非常に理解できました!


「コージィ?」

「な、なにっ?」

「その子とは誤解ってさっき言ったよね?」

「はい、言いました」

「じゃあ、私たちとは誤解じゃないってちゃあんと言おうね?」


ミミのその台詞にざわっと色めき立つ教室内。なんだよ、興味ない振りしておいてしっかり聞いてるならこの修羅場を誰か止めてよ?!


「えっと誤解じゃないっていうのは具体的にどういう事を…いやっ言わないでっ言っちゃ駄目っすミミさん!」

「毎晩、一緒に寝てますし一緒にお風呂にも入ってる仲ですよねっ!」

「そこでなんでセリナが嬉々として答えちゃうかなぁっ!?」


はっ!? 迂闊にもセリナの台詞を肯定しちゃう事を言ってしまった。やばい、教室内の空気が非常に重い! ここは逃げるしかないっ!


「あっ! 逃げたぞ! 追えぇええ!」

「待てぇええええっ!」


なんか師匠の気合の篭った声も聞こえてきた気がするけど、気のせいだ! 全速力で逃げよう! どこまでも逃げ切ってやる!!!


「これでコージに変な虫が付かなくて済みますね、ミミ」

「うん、良かった良かった」

「不公平、ちっとも良くない」



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