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深呼吸は平和の証  作者: Siebzehn17
ホップ!
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双子の先輩

今日の戦果は普通のキラーマシンが五体、新種の変形するやつが十二体になった。勿論倒したキラーマシンは指輪に収納している。だいたい綺麗に倒しているので、結構いい値段で売れると思う。でも、一気に売れる数でもないので小まめに売りに行くか、ブロックをまたいで売りに行くしかない。指輪にいくらでも収納できるから、場所は取らないんだけどあまりたくさん入れすぎると、指輪の中がごちゃごちゃになりすぎて、いざアイテムを取ろうとした時に時間がかかりそうだ。なので、フレームの素材倉庫用に指輪をもう一つ作ってあるのでそこに移す事にした。


「うーん、カードも色々種類があるみたいだなぁ・・・」


最初に使っていたヒビ割れた奴が青色。他には赤色と黄色と白色とあった。それぞれに役割があるんだろうけど、とりあえずどれもがエレベータや非常口に使えるので調べるのは後回しにしておいた。赤色と黄色が一番数が多くて七枚、青色はひび割れの奴も入れて三枚、白色に至っては一枚しかなかった。


セリナ達には赤色を一枚ずつ渡しておく。いざという時の移動に使えるからね。バルト達にも一応渡すつもりだから、そっちには黄色を渡しておこう。あー・・・でも、カードを渡してしまうと出所を勘ぐられちゃうから、渡さずに僕が持っておく方が良いかな? 一枚だけならセリナ達から貰ったって言っても大丈夫そうだし。うん、そうしよう。


今日は重点的にキラーマシンを倒していたけど、他にもメカは結構いた。なのでまた明日の夜にでも倒しに行くつもりだ。そして、こまかく分解して何か良い部品が無いか探そうと考えている。なんにせよ、他のメカからもカードが取れないか良く調べないと駄目だね。まぁ、そこら辺は明日考えよう。今日は流石に疲れたから、とっとと寝るとしましょう。






そしてやってきました放課後。今日はキラーマシンを討伐すべく、二年生の先輩が同行してくれる事になっている。その先輩は二人でキラーマシンを倒せる実力を持っているそうなので、安心なのだ。


「テオ=マクスウェルだ。よろしく」


そう短く挨拶をする先輩。栗色の髪を少し長めに整え、軽くウェーブが掛かっている。ぱっちり開いた目は大きめで愛嬌があり、口元は緩やかに笑みを浮かべている。だけど軽い印象はまったくなく、あくまで柔らかいイメージを感じさせる人だ。


「ミリア=マクスウェルよ。この子の双子の姉なの、色々とよろしくね」


そう自己紹介したのは、髪を胸の辺りまで伸ばしている女性だった。双子というだけあってよく似ているのだけど、何故かこの人の方が男らしく感じてしまう。なんでだろ?


「今日はこの二人に同行してもらう。倒せるなら倒して貰って構わないが、基本的に見学しているだけで良い。今後、戦って貰うに当たって情報は必要だからな」

「はい、ありがとうございます!」

「じゃあ、よろしく頼む」


サカキ隊長の短い言葉を聞き、僕たちは遺跡へと向かった。






「それじゃあ、さっそく三十五階層まで行こうか。あとはキラーマシンが良く出没するポイントを回っていこう。それで良いね?」


どちらもマックスウェルなので、名前で呼ばないとどっちがどっちか分からなくなる。ちなみに今そう聞いてきたのはテオ先輩だ。うーん、探査アイテムはどうしようかなぁ。僕が首を捻っていると、同じように疑問に思っていたのか、バルトがこちらに目配せをしてきた。うーん、内緒って事で使う事にしようかな。


「あ、テオ先輩。内緒にしておいて欲しいんですけども・・・」

「ん? どうしたの?」

「キラーマシンを探せるマジックアイテム持ってるので、それを使って探して回るのは駄目でしょうか? そっちの方が楽だと思いますし」

「え?」


驚いた顔をしているテオ先輩。まぁ探せるのはキラーマシンだけじゃないけども。


「そんなマジックアイテムなんて聞いた事ないけど、どうしたの?」

「自作でタマタマできたんです。だからまた同じのを作れって言われてもできません。なので内緒にしといて欲しいんです」

「へぇ~・・・マジックアイテム作れるんだ? 分かった内緒にしとけば良いんだね」

「はい、ありがとうございます」


簡単にマジックアイテムが作れると知られたら、色々作って欲しいって言われそうだから内緒にしといて貰う。セリナ達にもあまり大っぴらにしないで下さいねって釘を刺されてるしね。何事も控えめに行こう、うん。あ、買ったって言えば良かったかな・・・


「そんな便利なアイテムがあるなら、そうね・・・最初は私たち二人でするから次の奴はトリックスターだけでやってみない? 良い経験になるわよ」


いきなりそう提案してくるミリア先輩。それは願ったり叶ったりですな。さっそくハルトが食い付いてきた。


「それはありがたいんですが、ええんですか?」

「それぐらい良いわよね、テオ」

「うん。じゃあ決まりだね、それで行こう」


こうしてぞろぞろと八人で遺跡の奥へと向かう事となった。勿論、先頭は僕たちだ。三十五階層に着くまでは、先輩達に楽をして貰わないとね。あとカードは勿論使わないでおく。指輪にしまっておけば、カードを認証しない事が分かっているので昨日からしまいっ放しなのだ。


「でも、良くもまぁこれだけバランスの良い仲間が揃ったものね。羨ましい」

「運が良かったんですわ。このコージのおかげでうまくメンバーが揃いましてん」


あれ? 僕なんかしたっけ? ・・・あー最初は僕の取り合いになってたんだっけ。僕のおかげと言えば、僕のおかげに・・・なるの?


「うふふ。彼、首を傾げてるわよ? ほんとなの?」

「いやいや、ほんまですって! コージ、忘れるのは早いんちゃうか?」

「なんか僕のおかげで良いのかなって、疑問に思ってただけだって。忘れてないよ!」


僕としてはハルトとセシリアの世話好きのおかげで、この面子が揃ったと思うんだけどね。


「で、コージ君に聞きたい事があるんだけど良いかな?」

「はい?」


テオ先輩が急に僕に話しかけてきた。


「エイジスと付き合ってるの?」

「それは有り得ません!」

「え!? なんでっ!?」


いや僕からすれば、なんで付き合わないと駄目なのよ! って感じなのですが。


「先輩せんぱい。コージはこう見えて、結構なタラシなんで既に奥さんが四人おるんですわ。そやさかい、生徒会長の入る隙は無いそうです」


ぐぬぬ、ハルトめぇ・・・間違ってないけど正しくも無いよね、それ! 見ろ! その言葉を鵜呑みにした先輩達の冷たい目線を! 僕が鬼畜外道みたいな目で見てるじゃないか!


「コージ君、いくら一夫多妻制とはいえ若い内からそれは駄目だとお姉さんは思うな」

「うん、いくらなんでも一人をしっかり捕まえてからにした方が良い。でないと、将来困る事になると思うよ」

「いや、その・・・はい、分かりました」


なんというか弁明するのも難しいし、面倒くさい。なんか先輩が二人とも真剣な表情で説得してくるんだもん。僕がこのままだといずれ刺されて死んじゃうって考えてそうだし。ハルトを見ると、今にも口笛を吹きそうな顔で飄々としている。セシリアもエリーもだ。くそぉー後で仕返ししてやるぅ。


「うむ、分かってくれて嬉しい。じゃあ気を取り直して行きましょう!」


僕を更生できたと疑わないミリア先輩は元気一杯だった。とほほ。




「で、コージ君。どっちにキラーマシンが居るのかな?」

「この通路の先をまっすぐ奥まで進んでから右の方の奥に居るようです」

「ほいきた。行こう姉さん」

「了解っ」


三十五階層に着きすぐさまキラーマシン討伐に向かう。最初は言っていた通りに見本を見せてくれるようだ。先輩はどういう戦い方をするんだろうか。かなり興味深い。どちらも剣と杖を持っているスタイルだ。魔法剣士・・・みたいだけど、なんか少し違う気もする。どっちにしろ戦いを見ればはっきりするかぁ。





テオ先輩は明るい見た目とは裏腹に闇系統の魔法を使う人だった。キラーマシンに接近せずに穏やかに立ってるなと見ていたら、キラーマシンもテオ先輩に気づいたらしく即座にマシンガンを連射してきた。


「“闇よ! 空間を反転させろ! リバース!”」


テオ先輩に向かって放たれた弾丸は、次々にキラーマシンへと帰っていく。一瞬動きが止まったキラーマシンだったが、弾丸を反転させられた事に気づかなかったのか、もう一度連射する。そして反転する先輩。ようやく何か違うと気づいたキラーマシン。接近戦を挑もうと距離を詰めようとするが、そこへミリア先輩が魔法を詠唱した。


「“氷よ! 大気を凍らせ壁と成せ! アイスウォール”」


キラーマシンの進路を阻むように氷の壁を作りまくるミリア先輩。キラーマシンの胸の辺りまでの高さがあり厚さもかなり分厚いようだ。


「“絶刃裂波”」


そこへかなりの気力を溜めた「絶刃裂波」をキラーマシンの首元を狙って放つテオ先輩。鈍い音を立ててキラーマシンの頭部が床に転がり戦闘は終了となった。


この先輩達、倒しなれてるや・・・


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