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深呼吸は平和の証  作者: Siebzehn17
ホップ!
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帯に短しタスキに長し

三十五階層。ここでようやく敵が現れた。しかも、警備ロボットみたいなクモみたいな形をしたメカだ。背中にマジックアローが積んであるので、それで攻撃してくるのだろう。などと冷静に観察してたんだけど・・・


「わんさか出てくるね、こいつ」


「ギル」を使うまでも無く、パンチやキックで破壊していく。オークよりはある意味強いんだろうけど、少し固いだけで特に危険な相手じゃない。ミミも蹴りだけで、どんどん破壊していく。だけど、それを上回る数が次から次へとやってくる。ここまで多いとなると「ギル」を使って一掃してみよっかな?


「ミミ、僕の後ろに回って! 「ギル」を使うよ」


こくりとわずかに頷き素早く僕の後方へ移動するミミ。そして、追撃できないように、ロボットを蹴り飛ばしておくのも忘れない。


よし、モードを「光」にして撃ち払おう。Bボタン連打で、後はAボタンを押し込むと。


バシュゥウウウウウウウウウウウウウウウウウ!


迸る閃光! レーザーみたいな光線が出る魔法だったはずなんだけど、極太のレーザーソードみたいな事になってるよ!? しかも、片っ端からロボットを溶かしていってるし! 威力がちょっとヤバイよ、これっ!


「連射モードでこれって事は、剣にするとどうなるんだ?」


目の前に広がるぐっちゃりと溶けて固まっていくロボットの塊をみながら、Aボタンをスライドさせた。


ブォン!


一見、普通のレーザーブレードっぽく見えるけど思ってたより若干太い。威力はどんなもんなんだろ? よいしょっと。


ジュッ!



ロボットの塊を乗り越えて、襲い掛かってきたクモメカに「ギル」の切っ先を向けた。たったそれだけで、メカは蒸発して消えてしまった。抵抗は何も無い。光属性の魔法は初めて使うんだけど、こんなに危ない魔法だって知らなかった。迂闊に人に向かって使わなくてよかったぁ・・・


とりあえず、モードを「雷」にセット。これなら、電子部品だけ焼け切って素材が取れるはず。スライドを戻してボタンを押し込むと。


ガガーーーンッ!


紫電が轟音を立てて遺跡を駆け抜けた。なんか威力がおかしいぞ・・・だってクモメカがまた溶けちゃったんだもん。なんというかあのレアメタルで作ったせいで、威力が半端無く増幅されてる気がしてならない。だけど、お願いだからもっと抑えて欲しい。僕がそう願うと「ギル」が一瞬光ったように見えた。お願いを聞いてくれるんだろうか。


「えい」


バリバリバリバリッ!


あ、良かった。これでいつもと同じ威力だよ。威力を調整する装置なんか付けて無かったから、お願いするだけで威力調整できて助かった。


「コージ、なんか「ギル」が強くなりすぎてるねぇ?」

「うん、びっくりしたよ。でも、お願いしたら威力が調整できるから便利になった!」

「へぇ・・・そんな事できるんだぁ・・・」


気づけば、「ギル」の試し撃ちでクモメカを一掃していた。今はお願いで調整するのでも良いけど、やっぱり調整できるように何か考えないと駄目だね。お願いで調整とか曖昧すぎるし。それに誤爆しちゃったら凄く怖い。


あれ? ちかちかと光っているクモメカの残骸がある。応援を呼んでるんだろうか?


ギュッィイィイイイイイィイィイイッン・・・・


「でりゃぁ!」


通路の奥から聞き覚えのあるローラー音が聞こえてきたのでキラーマシンだと確信し、奥から走ってきた所を胴体を狙って蹴り飛ばす。少しよろめいたキラーマシンは、腕のマシンガンを使わずに剣を突きつけてきた! だけど、その攻撃は予想の範囲内だったので僕は紙一重で避け「光」モードの剣、レーザーブレードを使ってキラーマシンの四肢と頭を狙って振り回す。


ゴトゴトトトンッ!


「うん、切れ味抜群だね。これなら綺麗に切れてるはずだから売れそうなパーツが多く取れそうだ」

「コージずるい。出てきてすぐ倒しちゃったら何もする事がなーい!」

「ごめんごめん。でも、前にキラーマシンと戦った時は僕はほとんど何もしてなかったしさ。せっかくだから試してみたかったんだよ」


やっぱりというか、思い通りというか僕はキラーマシンでも楽に倒せた。今ならマシンガンでも掻い潜って無傷で済みそうだ。とりあえず、拿捕とは行かなかったけども四肢と頭を切断して動けなくなったキラーマシンは指輪に保管しておく。リックさんの所に持っていけば結構な値段で買い取ってくれるだろう。


「でも、さっきのちっちゃいメカがキラーマシンを呼び寄せたみたいだねぇ。まだ三十五階層なのにあれだけすぐに来るって事は、どこかに秘密の通路みたいのがあるのかなぁ?」

「そういえばそうだね。キラーマシンって五十階層から出てくるって言ってたのに、ここで出てきたもんね。クモメカも確かにちかちか光ってたから、それが関係してるかも」


さっきちかちかしてたクモメカもついでだし回収しておこう。


「ほかにも何か良さげなメカ居ないかなぁ? せっかくだし五十階層まで行ってみる?」

「目的のキラーマシンは一台確保したんでしたら、別に無理しなくても良いんじゃないですか? また戻るのも面倒くさいですし」

「うーん、でもどんなメカ敵が居るか気になるんだよねぇ・・・駄目?」


セリナの口から面倒くさいって聞くとは思わなかったけど、せっかくここまで来たんだし是非いろんな種類のメカを見て倒して持って帰りたい!


「のぉ主。こんな小物ばかり倒しても楽しくないのじゃ。さっきの小物の群れもわしならば綺麗に倒したぞ?」

「じゃあ白夜も五十階層まで行くの賛成してくれる?」

「ノーじゃ。後少しばかり潜った程度で、歯応えのあるメカが出るとは思えん。それならば、町に戻って甘くて冷たくておいしいアイスを食べたいのじゃ!」


くそぉ。白夜なら賛成してくれると思ったんだけど甘かった。遺跡実習で魔物をまとめて倒してストレス発散しているせいか、最近すこし丸くなってきたんだよね。良い事だけども、こういう時は範囲殲滅、ジェノサイドの申し子みたいな白夜に戻ってきて欲しかった。でも、今のままのほうが絶対良いよね。仕方ない諦めるか。


「じゃあ、もどろっか。僕も「ギル」の調整があるしね。転移魔法で・・・帰れないんだよね、しっかり戻るとしますか」

「はい、わかりました。帰ったらアイスクリームですね」

「ミミはミント味ね」

「わしはバニラじゃ、五つ重ねるぞ」

「ぐぅ・・・」


一人を除いて既にアイスを食べる気満々だった。まぁ焦っても仕方ないか。深呼吸、深呼吸っと。






未熟な身ながら師匠と呼ばれる事、半年。いまだにその呼称は慣れない。だが、コージに己の技を伝える事に否やは無い。あの男は意外と根性があり見所がある。へらへらとして常に笑って誤魔化そうとしている軟弱な奴だと最初は見くびっていたが、ハルト達が班を組むだけの事はあって、恐ろしい程の強さを秘めている。


そして、何より凄いと感じたのはコージの成長するスピードだ。外見は特に変わりはしないのに、身体能力は最初に比べて格段に上がってきている。俺の訓練の賜物と言えばそうなんだが、それにしても驚くべき成長だった。俺が幼少の頃から鍛えてきた魔法の技はもとより、最近になってようやく形になってきた魔格闘についても、どんどんと吸収していく。とはいえ基本となる体力や身体の動かし方については、ようやく素人の域を抜け出した程度なので、まだまだ教え、鍛えるべき余地がある。あいつ自身、不思議な魔法や技を使うというのに、ほかの人間からも色々と教わっているようだ。


「しかし、気づけば慣らされるもんだ」


師匠と呼ばれコージを鍛えていく内に、毎日あいつの為の訓練メニューを考えるようになってしまった。こうすればもっと強くなるとか、教えるにはまだ早いが型を見せてモチベーションをアップさせようとか、身体能力の強化をさらに厳しいものにしようとか。自分の訓練にも勿論役に立つのだが、それは言い訳だ。メニューを見ればコージにもっとも効率が良いようになっているからだ。


「だけど、師匠としてまだまだ負けてやる訳にはいかんなあ」


今でも五本中二本取られる程の腕になってきているコージ。油断しているとあっという間に抜かれてしまいそうだ。それだけはなんとしても阻止したい。なんといっても、師匠面をするのは中々に気分が良いしな。


「・・・なんてな」


そんな理由はでっち上げで、コージと一緒に己を鍛える時間が好ましいのだ。だからこそ、そんな時間をできる限り引き伸ばしたいと考えてしまう。


「俺を追い抜け。そしてもっと強くなってくれ」


いつか俺もおまえと肩を並べて戦う日が来るように、俺も強くなろう


すいません、遅くなりました。非常に眠くてやばいです。


明日は一話だけの更新になる・・・かも。


レーザーブレード!

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