#6
学校を出て、また未早を家に連れてきた。どうやら皆出掛けているようで、中はしんと静まり返っている。
「未早、テスト勉強する?」
「そうだね……」
鞄を置いてカーテンを閉めた。
明かりをつけてないせいで、途端に暗くなる部屋。こんな部屋で勉強なんてできるわけがない。
「今日は勉強はいいや」
「だな」
佇んだまま、彼の唇を掠め取った。
「ふっ……」
彼の柔らかい舌が奥へ引っ込む。それを逃がさないよう後頭部に手を当てて引き寄せた。絡まる唾液と吐息は身体の内部を溶かしていく。
こんなに熱いなんて。熱でもあるんじゃないかと心配になる。多分、未早も同じことを思ってるんだろうけど。
「……皐月」
「うん?」
「今日は、欲しい」
ベッドにふたりで倒れた後、未早はそんなことを言った。彼の頬に手を当てて、片手でシャツのボタンを外していく。
「欲しいって、何が」
「わかってんでしょ」
「わかんないなあ」
ベルトにまで手を掛けた時、未早は赤い顔で大袈裟にため息をついた。
「皐月のそういうとこ、ほんときらい」
赤い顔を隠すように両手を前に出す。もちろん邪魔だから引き剥がし、シーツの上に押し付けた。
「そりゃ、言わなきゃ分かんないのはトーゼンだろ?」
彼の首筋にキスをすると、未早はビクッと身体を震わせた。
「普段ドMのくせに、こういう時だけドSだよね」
「ふっ……」
彼は吹き出した。この状況に胸を弾ませ、息を乱している。
俺もまた、転びそうなほど激しい感情に突き動かされていた。
「……俺がいじめたいと思えるのは、世界中でお前だけだよ」
汗が滴る。
どうしてこんなに熱いのか、ふやけた頭じゃ全然分からない。
ただ、彼を思いっきり抱き締め、体温を肌で感じていた。
未早は恥ずかしそうにシーツに顔を沈める。そんな様子の一々が可愛かった。




