表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
先輩にそのBL小説はまだ早いと思います。  作者: 七賀ごふん
先輩、お付き合いします。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

38/47

#1



「……ちなみに未早。俺は曖昧な約束とか、名前のない関係ってのがモヤモヤして嫌いなんだ。ここではっきりさせておきたい。俺はお前と付き合ってもいいけど、お前は俺と付き合う覚悟はあるか?」

「あります。関係を解消する時は、どちらかが死ぬ時だけだと思ってます。そして多分俺よりは先輩が先に死ぬと思ってます」


なるほど……重いけど、それは一理ある。

じゃねえよふざけんな。絶対俺よりお前が先に死ね。


ていうか何でこんな喧嘩腰で話してんだろう。普通、告白した後ってお互いキュンキュンする展開になるよな。わぁ嬉しい~、連絡先交換しよ~ってなってイチャイチャするよな。

でもこいつを普通の基準で考えちゃいけない。ここは先輩として、無理やりそっちへ持っていくか。


「未早、俺のこと好き?」

「えぇ。まぁ」

「まぁって何だよ! 好きなの? 好きじゃないの!?」

「まぁまぁ大好きです」

「どういうこと……!?」


くそ、ツッコミが追いつかん。相変わらず彼の“好き”の基準がハッキリしないが……さっきよりは確実に距離が縮まってる。間接的な意味じゃなくて、かなり直接的な意味で。

何故なら、未早は今俺に寄りかかって全体重を預けてるから。手のひら返し早すぎだ。

「おーい……ほんとに、俺でいいんだな?」

「何回訊くんですか」

彼は笑って、猫みたいに背中を反らせて伸びをする。俺と同じ目線になってから、ゆっくり背中に手を回した。


「先輩がいいんです。付き合ってください」


今度は打って変わってまともな告白だ。何のひねりもない、テンプレな……。


それでも嬉しいなんて、告白ってのは不思議なもんだな。


「あぁ。俺も、お前がいい」


彼の唇に触れた────そのとき、ドアをノックする音が響いた。

「未早くん? お待たせ! 鞄乾いたわよ」

ドアを開けて入ってきたのは母さん。なんてタイミングの悪い。というか心臓に悪い。

俺と未早は反射的に、部屋の角まで離れた。

「二人ともどうしたの。そんなに壁に張り付いて」

「あ、最近流行ってるんだ、壁に張り付くの」

俺の咄嗟の言い訳に未早は神妙な表情だったけど、問題ない。

「あら、そうなの。今の子はそんなことが面白いのね」

こんな嘘に簡単に騙されるのがウチの母さんだから。笑顔で頷いてる母さんを、未早はまた神妙な顔で見ていた。

「はい、未早くん」

「あ、本当にありがとうございます!」

すっかり泥も落ちて綺麗になった鞄を母さんから受け取り、未早も笑顔を浮かべた。

「それにしても皐月、さっき自分のせいで鞄が汚れたって言ってたわよね? 一体どういうこと?」

「あ、それは……」

俺が強行に及んだ末の事件。正直に話そうと思ってると、未早は手を前に出して首を振った。


「違うんです。あれは俺がうっかり水たまりに落としちゃっただけで……紅本先輩は全然関係ないんです」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ