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先輩にそのBL小説はまだ早いと思います。  作者: 七賀ごふん
先輩、必死です。

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34/47

#8



未早は今朝小説を読んだと言っていた。なのに彼の鞄に入ってないということは、考えられる場所はただ一つ。

学校だ。自分の教室の机の中に置いてるに違いない。


くっそ────そんな誰でも盗れる所に置いて、他の奴に見られたらどうすんだ!!


未早も俺もそうだけど、下手したら実名載せてる泉名にまで被害が及ぶよ! 何か起きたら大変申し訳ございません。先にお詫び申し上げます。


だあああぁぁぁ! 俺は何であんなモン書いちまったんだ!


己の愚かさに絶壁から飛び降りたい衝動に駆られ、頭を抱える。

小説を書く前に時間を巻き戻したい。だがどんなに祈ったところで事態は変わらない。降り出しに戻った絶望感から自己嫌悪に陥っていたけど、二人分のお茶を入れて部屋に戻った。


そこでは未早が壁に背を預けて静かに座っていたが……ちょっと静か過ぎる。どうしたのかと近付いて見ると、彼は寝ていた。

ふぁー、あの短時間でよく寝れるな。逆に尊敬する。

それとも寝不足だったか、……家まで全力で走らせたから疲れてるのかもしれない。


音を立てずに、紅茶が入ったカップをテーブルに置いた。

どちらにしても鞄が乾くまではここにいてもらうしかない。このまま寝かせていてもいいけど……帰りが遅いことを家族が心配してたらマズいだろうか。

起こそうか迷っていると、消え入りそうな声が聞こえた。

「紅本……先輩」

「え」

呼ばれたと思って彼の方を見たけど、変わらずに寝ていた。

「寝言か……」

なんだ、びっくりした。しかし寝言って……俺が出てる夢でも見てんのか?

何か可笑しくて笑ってしまった。せめて夢の中の俺は、尊敬できるような先輩でいてほしいと祈りながら。

「先輩……」

そして二回目の寝言。


ええぇ……。

どんだけ俺が出演してるんだよ。何か恥ずかしくなってくる。

もういっそのことさっさと起きろ。という念を送ってると、彼はパチっと目を覚ました。すごい。俺はもしかしたらエスパーかもしれない。


「……あれ、俺寝ちゃってました?」

「おはよう。せいぜい五分ぐらいだけどな」


未早は目元を擦り、すいませんと呟いた。


「別にいいよ、疲れてたんだろ。鞄もうちょっとで乾くらしいから。親が心配してるかもしれないし、連絡したら?」




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