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ボトルインプ

作者: せおぽん
掲載日:2025/12/08

古道具屋で古びた小瓶を見つけた。青いガラスの小さな小瓶。蓋はガッチリと固定されていて開かない。光にかざしてみると瓶の中には何か小さい人形のようなものが見える。


店の主人に聞いたが、出自は不明だという。値段を聞くと一万円だといった。こんなガラクタにふっかけるものだ。と思ったが、妙に気に入って購入してしまった。


持ち帰り、ウェットティッシュで小瓶の埃や汚れを取り除く。クリスタルカットされているガラスの小瓶は美しいものだった。価値など無いものだろうが、磨いているうちに愛着がわき良いものを買ったと思い始める。


小瓶の蓋が緩んだ。汚れを取り除いたからかもしれない。次の瞬間に小瓶の蓋が、ポンっという音と共に飛び、中から紫色のガスがモクモクと噴出する。


しまった。小瓶の中に封入されていた何かしらの液体が経年劣化してガス化したのだろう。俺は咄嗟に目を瞑り、息を止めた。


恐る恐る目を開けると、俺の目の前にはランプの魔人のような格好をしたグラマラスでセクシーな若い女が立っている。


「君は?」

「ボトル in 婦です。ボトルインプにかけてみました。」


下らない駄洒落に、俺はずっこけた。


話を聞くと彼女に100日続けて、精を注げば彼女は瓶の呪いから逃れられ人間になれるという。たったの一万円で若い女と生活できるのだ、そもそも100日連続なんて無理だろう。彼女は永遠に俺のものだとほくそ笑む。



彼女は魔人の割に、存外ドジっ子で料理を焦がしたり、風呂の湯を出しっぱなしにしたり、俺の願いをうまく叶えられない。俺はあきれながらも、可愛い魔人だな。と毎日精を与え続けた。いつでも途中でやめれば良いのだ。


ある日、俺は大変な高熱を出してしまい寝込んでしまった。魔人は献身的に看病してくれた。今日の精をと、俺が起き上がると彼女は俺を制した。「今日は良いですよ。元気になったら、またくださいね」と彼女は微笑んだ。俺はこの時、決心した。彼女を人間に戻そうと。この日の精はちょっぴりだけだったが、なんとかカウントされたようだ。


ーーー


あれから、数年たった。俺には嫁と産まれたばかりの子供がいる。青い小瓶は、リビングに飾ってある。子供をあやす彼女の笑顔を見て、俺は彼女と添い遂げられる幸福を噛み締めた。




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