⒈
X課。警視庁の地下の地下にある組織。廊下の下と横には水槽があり水族館みたいな感じになっている。新しく入るとこは緊張が……鮫がいる。リュウグウノツカイがいる……クリオネがいる……それらを見てしまう。鮫に食われてしまうのではないかとか無駄な事をつい考えてしまうのだ。ここの水族館は恐ろしくもあるし神秘的でもある。そういう魚達を集めたのだろう。誰の趣味なのだろうか?課長の趣味か……
「X課に所属しました氷室徹臣です」
「君は、ステージ5かな?」
「はい!雷属性のステージ5であります!」
「ここではやるな。課長の柏木海夜」
柏木はリーダー的存在らしい。ステージ5というのは災害級の超能力者という事。ステージ1は安心出来る超能力者。ステージ5は暴走するかもしれない超能力者がわんさかいる。危ないヤツらが勢揃いってやつだ。
「お前の名前が入ったスーツケースだ。これ着て。制服だ。超能力を抑える服だ」
だがまぁ、これ着ても意味が無いような気もするがこれでも抑えてる方なのだろうか??雷属性だから感電死する恐れがあるし……
他の人はいないのだろうか?だとしたら氷室が1番のりでは??
「他の人は?」
「遅刻だろ。遅刻魔〜遅刻魔〜遅刻魔〜遅刻魔〜遅刻魔〜遅刻魔〜!!!!!!!!」
柏木は駄々をこねるみたいに体を動かしている。なんのプレイなのだろう。氷室は?を浮かべみんなを待つ。
「はっ、やべいけね。つい自分の世界に。これ読んどいて。『難事件任務』」
なるほど。捜査を進め安くするようなマニュアルみたいなやつか。
これがあれば難事件も解決……ん?このペンキの色どれも同じだな。黒で統一してやがる。犯人を意味しているのだろうか?主張が激しい犯人だな。それとも、もっと意味があるのだろうか?どれもシャッター街だ。新宿、秋葉原、渋谷。落書きの上から塗りつぶされているものまである。
「この黒いペンキの意味解ったら報告して〜」
「解るかっ!!」
犯人じゃあるまいし解るわけない。なんだこれ、人?
「人、死んでんの?」
「当たり前。超能力者の殺人事件」
当たり前とか言わないで欲しい。人が2人死んでんだぞ。しかも、汚い。黒い唾液。全身に……吐きそうだ。この犯人を捕まえるという事か。
「しかも心臓部分が無くなっている。食べたのだろう」
「はぁ?食べた?カニバニズムですかぁ?!」
「肉も食って心臓も食べる。そういう人種もいる。駆逐しとかないと」
他のメンバーが来るのが待ち遠しい。そう脳内で楽しい事を変換しないとやってけない事件だなこれは。