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ロリ巨乳美少女にTSしたら、Vtuberなお姉ちゃんにVtuber界に引きずり込まれました  作者: 九十九一
2023年 10月

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#50 配信時の爆弾、お狐様ロリによりセット完了

 それから、少し日は進んで土曜日の朝。


 この一週間の間と言えば、普通に学園に通って、雑談配信をして、と色々やっていました。

 その過程で、今日のコラボ配信についての宣伝もしていて、かなり反響があったとか。


 ちなみに、その過程でしていた雑談配信だけど、内容はまぁ……いつも通りでした。

 いつも通りにみんなが反応してくれて、いつも通りにお姉ちゃんや三期のみんなが来てくれて、いつも通りに……反応が無くなりました。

 本当にそんな、いつも通りの配信でした。


「よーし、じゃあ早速事務所に行こう! 椎菜ちゃん!」

「うん」


 と、一週間のことを考えていると、準備を終えたお姉ちゃんがすごくうきうきとした様子で僕にそう言って来ました。


 これから事務所に行って大型コラボをする予定です。

 しかも、今回はらいばーほーむ全員参加という、大規模な物。


 マネージャーさんも本当に全員集まるとは思ってなかったみたいで、かなり驚いてました。

 二人か三人くらいは参加しないかも、と思ってたみたい。

 その上、一週間前って言うかなり急な時期でもあったから、余計なのかも。


 一応、僕やお姉ちゃん、寧々お姉ちゃんに、千鶴お姉ちゃんは配信とは別に、学校だったりお仕事していたりするし。

 他の人たちにもそう言う人はいるみたいです。

 むしろ、配信だけの人が少数だそう。


 ちなみに、藍華お姉ちゃんはしばらくは配信者一本で過ごすそうだけど、しばらくしたら普通のお仕事もするとのこと。けど、フリーランスでのお仕事にする予定だそう。

 なんでも、専門的な技術と知識を持ってるんだとか。

 すごいよね。


 けど、お仕事をしてるらいばーほーむのライバーさんは、基本的にそう言う人たちらしいです。

 前にぽろっとお姉ちゃんが言っていたんだけど、


『多分、らいばーほーむのライバー全員でゲームが作れるくらいには、大体が娯楽系の方面に片足どころか全身突っ込んでるくらいには技術がすごいかなぁ』


 って言ってました。

 それってつまり……プログラミング技術を持ってる人がいるっていうことになる気がするんだけど……。

 あとシナリオとか。


 お姉ちゃんは同人誌を書いてるから、そう言うのもできると思うし……あれ? 実はらいばーほーむってゲーム会社なんじゃ? そう思えてくるくらいに、かなりそう言う方面の人たちがいるみたいです。


「今日は三期のみんなと待ち合わせしなくていいの?」

「うん、先に事務所に行くって」

「そっか。けど、千鶴ちゃんとか、絶対に椎菜ちゃんと行きたがりそうなのにね?」

「うーん、寧々お姉ちゃんたちが連れて行くって」

「あー、なるほど。事前に阻止したわけか。ところで、椎菜ちゃん」

「なぁに?」

「その組み紐、やっぱり付けてくんだね?」

「うん。一応知っておいてもらった方がいいかなぁって。不用意にあの言葉を言っちゃったら体が変わっちゃうし、配信中に突然見せちゃったらその、びっくりさせちゃうから」

「そうだねぇ。一応、社長には事前に言ってあるけど、それでも大惨事だったからね……」


 そう話すお姉ちゃんの表情は、なんとも言えない物でした。

 一体何があったんだろう……。


「ねぇ、お姉ちゃん。今日って何をするのか訊いてる?」

「内容? んーん? 全然。けど、主役は三期生って聞いたよ?」

「僕たち?」

「うん。だからまぁ、おおよその内容は想像がつくかな」

「そうなの?」

「そうそう。というか、多分あれじゃないかなぁ……あぁ、でも、椎菜ちゃんに対して伝言があった」

「僕に? なんだろう……」

「罰ゲーム用の料理を作ってほしいって」

「何に使うの? それ……」


 何を考えてるんだろうね、らいばーほーむ……。


「罰ゲームは椎菜ちゃんたちにはないと思うから安心していいよー。ちなみに、私は過去にくらったけど……あれは酷かった……」


 そう言って、遠い目をするお姉ちゃん。

 お姉ちゃん一体何をされたの……?


「まあでも、椎菜ちゃんお手製の罰ゲーム料理なら、私は死んでも食べるけどねぇ!」

「あ、あははは……」


 本当にお姉ちゃんならやるんだろうなぁ……それこそ、僕が激辛料理を作っても、笑顔で平らげてそう……。

 ジョロキアとか使ったとしても同じになりそうだしね。


「けど、それが理由で今日はちょっと早いのかな?」

「じゃない?」

「でも、事務所に調理場とかあるんだ……」

「あるよー。稀に料理企画とかもやってたし。あ、椎菜ちゃんが料理上手っていうのはもう広まってるから、その内その手の企画が用意されると思うよー」

「ふぇ!?」

「まあ、多分今回の罰ゲーム用の料理も、その前段階って感じっぽいけど」

「あ、あー、なるほどです……」


 らいばーほーむ、だもんね……そう言う理由もありそう……。


「だけど、罰ゲーム用の料理なんて、みんな嫌がるんじゃないかなぁ……」


 だって、罰ゲームだよ? 普通に考えて進んで食べたいとも、いくら罰ゲームだったとしても嫌な気がするんだけど……。


「むしろ、私含めて、みんな嬉々としてかっくらうんじゃないかなぁ……」

「ふぇ?」

「まあ、うん、大丈夫大丈夫。何とかなるって」

「何とかなるの使い方、微妙に違う気がするよ、お姉ちゃん」


 色々と不安になるんだけど……。



 そうして、不安に思いつつも電車に乗って事務所がある街へ移動。

 お姉ちゃんはかなりの美人さんなので、一緒に歩いているとちらちらと良く視線を貰っています。


 お姉ちゃん、モテるもんね。


 なんてことをお姉ちゃんに言ったら、


「んー、視線の六割は椎菜ちゃんじゃないかなぁ……」


 って言われました、苦笑い交じりに。


 あと、


「邪な視線を向けた輩は憶えたから☆」


 とも。


 お姉ちゃん、何する気……? 拳、握ってたけど……。

 前科が付くようなことはしないでね? と釘を刺しておきました。

 何をするのかわからないもん……。


 と、そんなことがありつつも、事務所に到着。

 顔も覚えられているので、顔パス、というものです。


 僕たちは中に入ると、お姉ちゃんは二階に移動して、僕は三階へ。

 調理場は三階にしかないんだそうです。


「こんにちはー」


 挨拶をしながら中に入ると、そこにはマネージャーさんがいました。


「あ、こんにちは、椎菜さん。早速調理場に来てくれるとは思いませんでしたが」

「えへへ、先に作っちゃおうかなぁって。その方が楽ですから」


 実際、作り置きは早めにやっておく方がとても楽です。

 遅いと結局作り置きじゃなくなっちゃうからね。


「それで、罰ゲーム用の料理を作ると聞いたんですけど……何をするんですか?」

「それなのですが……椎菜さんは、見た目と実際の味が全く違う物、と言うものを作れますか?」

「ふぇ? 見た目と味……ですか?」

「はい。簡単に言えば、見た目ハンバーグなのに、味はケーキ、みたいな」

「あ、あー……そう言う感じですか……んーと、そう、ですね……多分できるとは思います、よ?」

「本当ですか?」

「はい。んっと、お友達と遊ぶ時に、ノリでそう言うのが出来ないかなぁって思って試したことがありまして……見た目はサバの味噌煮なのに、味はお饅頭、みたいなお料理を作ったことがあります」

「何をどうしたらそうなるんですか……」

「お料理って、結構外見で誤魔化せるんです」


 ちなみに、それを食べたお友達(柊君)曰く、


『脳がバグる……』


 とのことです。


「あとは、そうですね……激辛料理って、作れます?」

「できますよー」

「それもできるんですか……」

「はい、お母さんが大好きなんです」


 実はと言うか、僕のお母さんは大の辛党でして、激辛料理を好んで食べます。

 どれくらいかと言えば……某カレーチェーンのお店の10辛をにこにこ顔で食べた挙句、激辛ラーメンを出すお店をはしごするくらいには大好きです。


 僕は……嫌いじゃないけど、好んでは食べないかなぁ、くらい。

 けど、たまにお母さんのためにそういう辛い物を作ってあげたことがあるので、激辛料理は作れます。


「もしかして、椎菜さんって料理全般の技術が高いんですか?」

「ふぇ? あはは、さすがにプロの人には負けますよ~」

「いえ、実際に食べたことはないのでわかりませんが……」

「あ、それもそうですね。んーと、じゃあ、味見役、お願いできますか?」

「正直、罰ゲーム用の料理と言う時点で不安しかないですが……いえ、せっかくの機会ですし、お任せください」

「はい! じゃあ、作っちゃいますね!」


 というわけで、罰ゲーム用の料理作りを始めました。



「ごふっ……」


 一時間後、マネージャーは膝から崩れ落ちるように、床に倒れ込みました。


 指で、


『死ねる……良くも悪くも……』


 という文字? が書かれていたけど……って!


「だ、大丈夫ですかぁ!?」

「ふ、ふふふ……そちらへ、行けばいいのですね……六文? はぁ、ちょうどここに……」

「それ多分三途の川ですよね!? 渡っちゃだめです!?」


 明らかに六文銭で渡ろうとしてるよね?!

 何をどうしたらそうなるの!?


「――ハッ! い、いけない、思わず意識が……ふぅ、すみません、椎菜さん。つい」

「い、いえ……あの、罰ゲーム用のお料理、どうでしょうか?」

「そうですね、これくらいであれば、かなりありでしょう。というか……両方とも、普通に死人が出るかと……」

「さ、さすがに死人は出ない、と思いますよ……?」

「いえ、味ではなく、付加価値的な意味で」

「???」


 僕のお料理に対する付加価値って……何?


「さて、これくらいあれば十分ですので、椎菜さんもそろそろ顔合わせをしておいた方がいいですよ」

「あ、そうですね! それじゃあ、僕も二階に行きますね! 味見役、ありがとうございましたっ!」

「いえいえ、こちらこそ楽しかったですので」

「えへへ、そう言ってもらえると嬉しいです! それでは、失礼しますね!」

「はい」


 とてて、と僕は調理場を後にして、二階へ向かいました。


「……椎菜さんの料理、美味し……ガクッ」

 本当は、雑談配信挟むか? と思った私ですが、『いい加減先に進めてぇ』とか『というか、雑談ばっかじゃん。いい加減カオスらなきゃ』とか思った結果、すっ飛びました。まあ、無くても結局いつも通りだし、全員配信の方が見てぇよなぁ!?

 あと、しれっと椎菜の謎すぎる特技が明かされましたが、その友達とは柊君と中学時代の友人です。そいつの出番はねぇ。

 尚、味は美味いのに、見た目のせいで頭としたがおかしくなる、とのこと。クソ不味く作る事も出来るとか。

 え? 椎菜が今回作った料理ってどんなもんって? ハハッ……。少なくとも、人を二重の意味で殺せるようなもんだよ。

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― 新着の感想 ―
[一言] こわい。でも食べたい!(罰ゲームの料理)
[一言] 天国と地獄と混沌のごちゃ混ぜ料理ということか?
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