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ロリ巨乳美少女にTSしたら、Vtuberなお姉ちゃんにVtuber界に引きずり込まれました  作者: 九十九一
2023年 10月

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#49 翌日と、修学旅行の班決め

 翌日。


 お休みが終わって、新しい一週間がやって来る。

 土日で色々あったけど、一応日常生活に支障はないし……少なくとも『てんしん』と言わない限りは変身しちゃうことはないので、気を付ければ大丈夫……。

 けどこれ、天津飯とか、点心とか、少なくとも組み紐を付けてる間は言えなくなっちゃってるよね……う、うーん。

 まあ、うん、いっか。

 あまり中華料理屋さんであんまり頼まないし。


 と、お休みの間に色々と変化はありつつも、学園へ登校。


「おはよー」

「おはよう、椎菜」

「おっはよー!」


 挨拶をしながら教室に入ると、先に来ていた柊君と麗奈ちゃんが挨拶を返してくれました。

 他のクラスのみんなも挨拶を返してくれる。


 こういうのってなんだかいいよね。あたり前な日常って、すごく尊い物なんだろうなぁって。

 この姿になってからというもの、色々と非日常的なことが増えちゃったからね……。


「ん? 椎菜、お前そんな髪飾り付けてたか?」


 ふと、柊君が僕の頭に付けた組み紐を見つけると、疑問を投げかけてきました。


「色々あって貰った物なの。気に入ってるから付けてるんだぁ」

「へぇ、そうか。まあ、似合ってるんじゃないか?」

「そう? えへへ、ありがとう」

「かなり特殊な物だけどねー」

「朝霧、何か言ったか?」

「んーん。あ、でも、高宮君は知っておいた方がいいんじゃないの?」

「うん、そのつもり」


 柊君は僕の事情を知った上で色々と助けてくれてるし、今回もできる限り情報は共有しておいた方がいいからね……。


「なんだ? 何かあるのか?」

「うん。お昼休みにちょっとお話したいことがあるから、一緒にいいかな? あ、麗奈ちゃんも一緒に」

「了解だ」

「ありがとー」


 やっぱり、持つべきものは親友さんです……。



 それから三人で他愛のないことを話している内にHRになって、そこから授業へ。

 体育の授業も慣れて来たものだけど、それでも恥ずかしい物は恥ずかしいわけで……。

 それ以外の授業は基本的に問題はなく、お昼休み。


「マジかぁぁ~~~~~~…………」


 早速とばかりに、僕たちはお話をするために屋上に移動して、誰もいないことを確認してから僕は神薙みたまに変身しました。

 それを見た柊君の第一声は、溜息が混じったような、そんな声でした。


「TS病になった時も驚きだったが、今回のそれは想像の斜め上をカッ飛んで行くようなファンタジーだな……」

「だよねぇ。あたしも驚いたよー。あ、この耳と尻尾、動くし本物だよ?」

「マジかよ。……しかも、経緯が神様だって?」

「う、うん、多分だけど……」


 本当にそうなのかはわからないけどね。

 ただ、僕のことを神子と呼んでいたし、何よりその……あの文章自体がすごく不思議だったからね……。


「なるほどな。けどまあ、悪い物でもないわけだし、別に気にしなくてもいいような物って認識でいいのか?」

「魔法少女って思っておけばいいと思うよー」

「あぁ、なるほど、その程度の認識でいいのか」

「あ、あはは、一応魔法じゃないんだけどね」

「大体わかったし、椎菜、戻っていいぞ。さすがに今は人がいないとはいえ、いつ人が来るかわからないしな」

「あ、うん。そうだね」


 柊君の言う通り、今はまだ少し暑いから人が来ないだけで、人が来ないわけじゃないなので、組み紐を外して元の姿に戻る。


「……なんか、いざ変身する姿を見せられると、こう、夢なんじゃないかって思わされるな……」

「ところがどっこい! 現実です!」

「いやわかってるが。しかし、なんだってそんなことになったんだろうな?」

「僕もよくわからないかなぁ……」


 ただ単純に気に入られてただけなのかもしれないし……。

 その辺りは実際の神様に会ってみないとわからないけど。


「ま、椎菜はファンタジーを引き寄せる体質をしてるのかもな。正直、妖怪とか天使とか悪魔とかが出て来ても、多分驚かないと思うぞ、俺は」

「あ、わかる。なんかもう、椎菜ちゃんならなんでもありだよね、これ」

「さすがにいない、んじゃないかなぁ……?」

「「少なくとも神様が推定で存在してるようなもんですが(だが)?」」

「あ、あははは……」


 それはもう、乾いた笑いしか出てこないです……。

 もし神様がいるなら、実際にいそうだもんね、妖怪さんとか悪魔さんとか、天使さん。


「あぁ、そう言えばもうすぐ修学旅行だな」


 ふと、今までの話題を切って、柊君が修学旅行のことを切り出しました。


「だねぇ。どこだっけ、今年は」

「今年は京都だな。去年は淡路島と大阪だったらしいが」

「毎年違うんだっけ、行き先って」

「たしかそうだねぇ。あたしたちは修学旅行の定番みたいだけどね」

「淡路島と大阪っていうのも珍しいよね?」

「だな。U○Jも行ったらしいぞ」

「へぇ~。それはちょっと羨ましいかも」

「関東だもんね。気軽に行こうと思っても行けないし……僕も、ちょっと行ってみたいんだよね」


 行ったことがあるお友達がいるけど、かなり楽しかったらしいし。

 羨ましい……。


「だが……修学旅行、か」

「柊君、どうかしたの?」

「あー、いや。ある意味、椎菜は大変だろうなぁ、と思ってな……」


 ふと、何かを考えこむ素振りを見せた柊君に声をかけると、苦笑い交じりにそう返されました。


「大変?」

「いやまぁ……そこは俺は言わないし、関われないからな……そっちは、朝霧の領分だしな」

「???」

「んー……あ、なるほど」


 柊君の言うことに首をかしげていると、麗奈ちゃんは何か納得したようで、同じく苦笑いを浮かべていました。


「麗奈ちゃん、何かわかる?」

「あー、うーん……今は知らない方がいいかなぁ……」

「???」


 どういう意味だろう……?



 それから修学旅行の話題で盛り上がりつつ、お昼ご飯を食べて教室に戻りました。

 いつもなら五時間目はいつも通りに授業の時間なんだけど……今日はLHRとなっています。


 理由は……。


「よし、再来週に行われる修学旅行の班決めと部屋割り、それから新幹線とバスの座席決めをするぞ」

『『『Yeahhhhhhhhhhhh!』』』


 修学旅行の話題です。


 実際、柊君が話題を出した理由はこの時間のこともあったからね。

 クラスのみんなは修学旅行の班決めにすごくテンションが上がっています。

 かく言う僕も実はわくわくしていたり……。


「まずは班決めだ。こっちは男女混合だろうが、女子だけだろうが男子だけだろうが、正直どれでもいい。人数は四十人なんで、まあ、五人の班を八個、適当に作ってくれ。よし、解散! さっさと決めるようにな。あ、それから桜木だが、とりあえずお前は高宮と組むのが前提な」

「名指しですか!?」

「強制なのか」


 突然名指しで指定されて、僕はちょっと大きな声を上げて、柊君は苦笑いを浮かべていました。

 いきなり強制決定はどうなんだろう!


「そりゃそうだろ。第一、お前と一緒にいて暴走しないのは高宮か朝霧くらいだろ。あぁ、そう言う意味じゃ、朝霧も組んだ方がいいか……確かお前ら、学園祭中はよく一緒に行動していたし、シャワー室で気絶した桜木を朝霧は保健室に運んでいたしな」

「あぅぅ……」


 あの時は本当に色々あったんだもん……。

 本当に恥ずかしかったし……って、よくよく考えてみたら、あの時の僕って当然裸だったわけで……その、は、恥ずかしい所も麗奈ちゃんに見られちゃったんじゃ…………う、うん、やめよう。ここから先は考えちゃいけないと思います……。


「というわけだ、桜木は高宮と朝霧の両名と確実に組むように。空いた二名はまぁ……女子でも入れとけ」

「先生! 男子が俺一人になるんですが! せめて! せめてもう一人くらい欲しいんですが!」


 男一人と言う状況が嫌だと思った柊君が、声を上げて抗議していました。

 う、うん、僕も同じ状況になったらまず間違いなく抗議してるから、気持ちはわかります……。

 あと、柊君に対する男子のみんなからの視線がちょっと鋭くなったような気がします。


「いやお前、桜木が最初から女子だったらともかく、男から女になった稀有な奴だぞ? 邪なことを考える男子の方が多いだろ。というか、お前くらいじゃないか? 変わらずに接してんの」

「そりゃ、小学生時代の付き合いですし」

「ならいいじゃないか」

「で、ですが、さすがに男女比が偏り過ぎというのは……」

「別にいいじゃないか、ハーレムだぞ、ハーレム」

「それニマニマしながら教師が言う事じゃないですよね!? というか、椎菜は精神的に男なんだから、厳密にはハーレムじゃないと思うんですが!?」

「柊君っ……!」


 やっぱり男扱いしてくれる柊君が好きです……親友として!


「別にいいだろう。というか……今の桜木を見てると、下手に男子と組ませてもいいものか、と思ってな」

「ふぇ? どういうことですか?」

「いやお前、無自覚に周囲を血の海に沈めるからな……」

「どういう意味ですかぁ!?」

「「「あー、納得」」」

「なんで!?」


 クラスみんながなぜか納得しちゃったんだけど!?

 僕ってそんなに酷いことしちゃってるのかなぁ!?


「というわけで、お前ら三人は確定な」

「はーい!」

「えぇ……」

「うぅ……」


 麗奈ちゃんは嬉しそうに、柊君は困惑し、僕は俯きました。

 結局、柊君の抗議が受け入れられることはなく、二枠には女の子が入りました。

 その時の柊君の表情は、悟りを開いたような、そんな表情でした。

 ちなみに、お部屋に関しては、男子は六人部屋が二つと、五人部屋が二つ、女の子の方は五人部屋が二つと四人部屋が二つになりました。

 ちなみに、僕は……。


「よろしくね、椎菜ちゃん!」

「よろしく!」

「楽しもう!」


 はい、女の子のグループでーす……。

 ですよね、というのが率直な感想でした。

 僕はまだ心は男のつもりなので、すっごくその……申し訳ないと言いますか、すごく恥ずかしいんですけど……。

 だ、だって、一緒のお部屋で過ごすと言うことは、当然お着替えなんかもするわけで……大丈夫? 僕、通報されたりしない……?

 うぅ、心配しかないよぉ……。


 この後は新幹線の席決めをしましたが、隣は麗奈ちゃんになりました。

 今日は12時……!

 間に合ったぜ! 修学旅行の話は(私が暴走しない限りは)そこまで長くならない予定です。まあ、5話~10話くらいかなぁ。

 まあ、その前に配信回が挟まるんですがね。

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― 新着の感想 ―
やはり京都
[気になる点] 現実寄りのファンタジーな世界観だし尊死が普通に受け入れられている世界だと思うと心肺能力とか造血細胞の能力が現実と違って高くてもおかしくない…のかな? 一般人が普通に吐血しても騒ぎになら…
[一言] すばらしい先生♪
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