配信#32-5 四期生の反省会コラボ:5
「えー、明らかに普通じゃないメイドの回答が飛び出したが……気を取り直して続きに行こう」
「「はーい」」
「私は普通のはずですが……」
「「「さすがにあれは違う」」」
「そ、そうですか」
【かざりちゃんといなりママの二人が素でツッコミを入れるくらいにはおかしかったかw】
【まあ、全部古典だったからなぁ……】
【そもそも何で読んだのかすっげぇ気になるけどな】
【それはそう】
実はこの人、コメントで言われていた通り、古典の教師なんじゃないだろうか。
そう思ってしまうくらいには、弩さんの口から飛び出した本(本と言っていいのかわからないが)の名前は普通とはちょっと違っていたからな……。
まあ、きっと古典が好きなんだろう。
そう思うことにしよう。
「さて、時間的にも次が最後になるな」
【マジか】
【もうそんな時間なんて……】
【楽しい時間はあっという間に過ぎる……あぁ無常……】
【最後はなんやろなー】
「最後は神薙さんが引いてくれ」
「おっけぃ! んじゃ早速……よーしこれぇ! えーっとなになに? 『四期生の皆さんこんにちは! 初配信超面白かったです! それで質問なんですけど、四期生のみなさんはどうしてらいばーほーむに入ろうと思ったんですか。気になります! ぜひ教えてください!』とのことだねぇ。なるほどー」
【あ~】
【確かにそれは気になるかも?】
【一応、新人君が入った経緯は間接的にならイベントの時に説明されてるけど、なんで入ったのかはわからないな……】
【なんだったら、他の三人もその辺不明だよね】
【おせぇて!】
「んじゃまー、うちから行きますかね。うちはまぁ……前も言ったけど、らいばーほーむ側から、らいばーほーむに入らないかって打診もらってからですねぇ。なんで、うちはあれよ、スカウト枠」
【何度聞いてもスカウト枠という謎枠】
【四期生の半分がオーディションじゃなくて、事務所側からのスカウトってのがほんまおもろいw】
【聞いたことねぇんだよなぁ……】
「スカウトは知っていますけど、いなりさん自身はどうして入ろうと思いましたの?」
「ん~、そりゃまあ……らいばーほーむに入れば、みたまちゃんへの衣装が描き放題! プレゼントし放題! ついでに言えば、様々なみたまちゃんを間近で! 合法的に! 見られるじゃねぇですか! あとあれ、みたま警察のトップとしても、みたまちゃんを布教せねば、と思った次第でね」
「らいばーほーむに入る前から布教しまくってなかったか!?」
俺の知ってる限りじゃ、トワッターとかほかのイラスト投稿サイトなんかで馬鹿みたいにみたまのイラストを投稿してた気がするし、みたまちゃんを崇めよ、とかいうよくわからん洗脳してきそうなイラストも描いてたよなこの人。
そこからさらに布教しようとするとか……狂信者すぎるだろ。
「それはそれ! あれはわたもち名義! こっちはいなり名義! そして、いなり名義ということは、キャラとしてもちゃんとママ! ママは娘の良さを広めるもの! あれですよ。娘自慢をね!」
「ただの親バカだろそれ!」
「そうともいう!」
【それはそうww】
【実際にみたまちゃんのママだし……】
【ママがキャラとして正式にらいばーほーむ入りしてくるとかいう頭のおかしい人】
【あの設定何度見ても笑うんだよなぁ……】
「まあ、みたまちゃんの良さを広めるってのもあったんですが……それ以上に、ほら、らいばーほーむってライバー同士がすげぇ仲がいいじゃねぇですか」
「それはまあ」
「そうですわね」
「それはもう仲がよろしいかと」
「ああいうのを見てるとさ、自分もこんなバカ騒ぎできるような仲間が欲しい、って思っちゃうわけでしてねぇ」
「すごくわかりますわ! そういう仲間とはとても得難いものですもの! 憧れもしますわよね!」
「とても理解できます」
「まあ、すごくわかるな……。ツッコミの大変さはあるだろうが、なんだかんだこの配信自体も楽しいしな」
【ツッコミしまくりでも楽しいと言える辺りがらいばーほーむにおける適性があるかどうかの違いよ】
【らいばーほーむでのツッコミキャラは、最終的にクソみたいなツッコミ地獄に陥っても嫌だとかキツイとかを言うよりも先に楽しいというような言葉が出てくれば適正ありだもんなw】
【まあ、二期生の方は消失したけどね】
【あの人はもう帰ってこないから】
たしかに、疲労感は凄まじいものがあるが、その疲労感自体が充実したような疲労って感じだからな。
いやな疲れではない。
……まあ、だからといってツッコミしまくって疲れるのも事実だがな。
あと、二期生のあの人に関してはもう手遅れというか……俺の幼馴染がだいぶやらかしたのがな……。
不可抗力ではあると思うが。
「ま、そんな感じよ。うち的には、できれば長~~~~~~~く四期生のみんなとは一緒に活動してぇんでね! 仲良くしてもらえると嬉しいですぜ!」
「もちろんですわ! わたくしも、できることならば長く皆さんと活動したいですもの! あと、みたま様談議もしたいですわ!」
「そうですね。私も、できることならば長い時間を過ごせればと思います」
「……それは俺も思うが……できれば、ボケをボケで加速させないでくれると俺の胃とたまに負担が少ないんだが――」
「「「それは無理」」」
「言うと思ったわ!」
【草】
【草】
【めっちゃいい笑顔で草】
【まあ、常識人以外はボケボケだもんねw】
【常識人だからね! 仕方ないね!】
【これは酷い】
「さて、うちは以上なんで、次はかざりちゃんどぞ」
「わかりましたわ! わたくしは……そうですわね……初配信の時に車に轢かれて死にかけた、というようなことを言った思いますが、少々それにかかわっておりまして」
「ふむ」
「ほほーう。一応、イベント後に大まかなことは聞いてますが、なにをどうしたらあんな着地をするのか気になりますぜ」
【車に轢かれる=らいばーほーむに入る、はどうあがいてもつながらないんよ】
【あの話マジなのか】
【いったい何があったららいばーほーむに入るぜ! となるのか。コレガワカラナイ】
【そもそも轢かれたってなんぞ!?】
あの話から、何をどうしたら四期生に入るのか、ということが視聴者だけじゃなく、俺たちの方も気になり、夜久嬢さんの次の言葉を待つ。
そう言えば、みたまモードの椎菜が助けたから、ってのは聞いているんだが、その詳細は聞いてないんだよな……。
とりあえず、死にかけたところを助けられたくらいだ。
一体何があったんだ?
「少々敵対組織――あ、いえ、まあ、我が家に恨みをお持ちだった下種な方々がわたくしを轢き逃げしまして」
「すでに何かがおかしいんだが?」
「気のせいですわ。我々の業界ではよくあることですの」
【敵対組織ってなんぞ!?】
【かざりちゃんの家のこと? それとも設定を順守してそういう風に言ってるのかわからねぇ! どっちだこれ!】
【かざりちゃんのリアルがいろんな意味で気になるなこれw】
「それでわたくし、体がそれはもう大変なことになりましたの。おびただしい量の血液がだらだらと流れだし、骨が肉と皮を突き破り、体がどんどん熱を失い、寒くなってくる……まあ、そのような絶体絶命、瀕死状態となりまして」
「妙にえぐいこと言ってないか!?」
「お、おおぅ、結構なグロ……」
「それはまた……」
【ちょっと待って? 仮にそれが事実だとしたら、なんでかざりちゃん生きてるの!?】
【仮に助かっても全治一年とか、下手したらそれ以上の出来事だよね? 後遺症とかも残るよね!? どゆこと!?】
【どう考えても病院のベッドで生活してそうなんですが】
「色々ありまして、天使の翼を生やしたみたま様の姿をした方に救われましたの。それから色々と調べていくうちに、瓜二つなみたまさまの存在を知り……ファンになりましたわ! それで、四期生の募集を知り、応募した、というわけですわ」
「「「なるほど、それであれに……」」」
なんか色々と納得したな。
一応、椎菜が変身して助けたってのは聞いていたんだが……これあれだな。
霊術で怪我を治して、そこから天使で飛んで病院まで連れてった、とかそんな感じだろ。
普通は使わない方がいいんだろうが……まあ、話を聞く限りじゃ仕方ないだろうし、椎菜なら絶対に放置はしないわなぁ……。
【なんで普通に納得してるの!?】
【というか、天使の翼を生やしたみたまちゃんって何!? え、マジどゆこと!?】
【頭が混乱するゥ!?】
【それ夢じゃなくて?】
「夢なわけがありませんわ! たしかにわたくしの一部の骨が肉を突き破った痛みと感触は憶えていますわ! 舐めないでくださいまし!」
【お、おう】
【生々しいいい方しないでくれよぉ……】
【単純にグロ話だった件について】
【Q.なんでVTuberに入ったの? A.死にかけた時にみたまちゃんみたいな天使に助けられたから とか誰が予想できるんだよこれw】
【無理ゲーにもほどがあるわー……】
「とまあ、色々あってそうなった感じですわね。以上ですわ」
「まあ、はい。こっちも色々と納得できたんでよかったっちゃよかったが……」
椎菜にもある程度聞いた方がいいな、これ……。
「次は……あー、弩さん、次と最後、どっちがいい?」
「では次は私が」
「じゃあ頼む」
「かしこまりました。では……そうですね。大したことではないのですが……実は私、かなり長き時間の中でほぼ休みなしで働き詰めだったのです」
「急にヘビーなんだが!?」
【ただのブラック企業かな?】
【いるかちゃんみてぇ……】
【ブラック企業はどこにでもあるのだ……】
【嫌すぎる……】
「色々ありまして、私の部下がらいばーほーむの存在を知り、そこからかm――こほんっ! 部下たちがみたま様のことを大ふぁんになりまして。その過程でかなりはしゃぎすたため、色々と問題もありましたが……私はそこで溜まりに溜まった有給を全て消費し、ばかんすに。その最中に四期生の募集を知り、是非とも近くで今までの灰色を通り越してまっさらだった時代を色とりどりのするべく、応募したのです。あとは、実際にみたま様にお会いし、鼻血、吐血を経験したかった、というのもあります。以上です」
「……やっぱり、弩さんって社長か何かだよな?」
「似たようなものです」
【社長が仕事を全て部下にぶん投げてバカンスに来た挙句らいばーほーむに入ってるとか……頭がおかしすぎる】
【なにをどうしたらそんなことになるのか知りたいわww】
【それw】
【強すぎるわー……】
表立った濃さはないのに、こう、底知れない濃さがあるような気がするんだよな、弩さん……。
本当に正体が気になる……。
「とても苦労していたんですのね」
「それはもう」
「まあ、らいばーほーむに入ったんだし、全力で狂ってこうぜぇ!」
「はい。全身全霊で狂って行きたく」
「全身全霊という言葉を、狂って行くという言葉と組み合わせてる人を、俺はらいばーほーむ以外に知らない」
【普通はそうなんだよ】
【らいばーほーむくらいだろ、こんな使い方すんのw】
【二回目の配信でもこの有様だからなぁ……】
【今んとこまともな理由の奴がいねぇ……】
【いやでも! 常識人な新人君ならば大丈夫なはず!】
「では、最後は司様。お願い致します」
「あぁ。そうだな……俺はまぁ……理由が二つあるんだが……一つは、たつなさんに誘われたって言うのが大きい」
「そう言えば、たつな様が誘ったとイベントの時に言ってましたわね。あれはどういうことですの?」
「あー……なんていうか、みたま耐性を持っていることを知られていてな……初めてリアルで会った時に言われたセリフって言うのが、イベントの時に深海さんが真似したあのセリフってわけだ」
「なるほど……実際に面識があったのですね」
「偶然な……」
「けど、偶然にしちゃぁそんなことあるぅ? って感じなんですが?」
【初対面であの時のセリフで勧誘されてたの!?】
【えぇぇぇ……】
【たしか、新人君は未成年……たつな様は20代半ばくらい……犯罪のかほり……】
【たつな様、年下好き説来たか?】
「……俺の知り合いがたまたまたつなさんと知り合いだったからな。その縁だ。ちなみに、その後も何度も勧誘されまくってなぁ……。で、俺としてもちょっとした心配事があったんで、らいばーほーむに入ることを決めた、っていうわけだ。ちなみに、さっき言ったもう一つの理由が今の部分だな。……とまあ、こんなところだな」
一応、みたまこと椎菜とは幼馴染であることは伏せてるからな。
バレると色々と面倒くさそうだからなぁ……。
椎菜も今の所ちゃんと隠せてるしな。
「その心配事とはなんですの?」
と思ったら、夜久嬢さんから質問が飛んで来たよ。
「……できればそこには触れないでくれると助かる。プライベートな部分でもあるんでな」
「なるほど。それは仕方ないですわね!」
「では、配信後に聞かせていただきましょう」
「だねぇ! あ、逃げるのはダメですぜ、司君や」
「……まあ、三人には話しておいた方が後々楽だからまぁ……」
一応、神薙さんは知ってるような気がするが、多分合わせてくれたんだろう。
こういう空気を読むことはできるのか……。
【くっ、プライベートはさすがに踏み込めねぇ……】
【まあこればっかりはしゃーなし】
【でも、同期にはちゃんと話すのか】
【んまあ話した方がいいんだろうねぇ】
「っと、もう終わりの時間か」
時間を見れば、もうすぐ終了の時間が近づいていた。
なんというか、あっという間だったな。
「あら、もうそんな時間ですの?」
「あっという間でしたね」
「くっ、もう終わり……やっぱり、こういうのは時間が経つのがはえぇですよねぇ」
【馬鹿な! まだ時間はあるはずでは!?】
【あー、もう終わりかー……】
【これは次の配信も是非見なければ】
【次にやる全員コラボはいつになるかねぇ】
「えー、最後はそれぞれに感想を話してもらって終わりにしたいと思う。じゃあ、まずは夜久嬢さんから」
「了解ですわ。視聴者の皆様、今日はわたくしたち四期生の反省会コラボを見に来てくださり、感謝しますわ! わたくしたちはまだまだ始まったばかり……つまり、まだエンジンがかかっていません! これからはアクセルベタ踏み、ブレーキなど破壊してその辺にポイして全力で暴走して行くので、今後も応援をよろしくお願いしますわ!」
「はい、出来ればブレーキは壊さずにつけておいてください。道路交通法違反になります」
【草】
【草】
【草】
【まさかの返しwww】
【道路交通法ww】
「次は弩さん」
「かしこまりました。皆様、本日は視聴しに来ていただきありがとうございました。未熟な見なれど、らいばぁほぉむの先達の皆様や、らいばぁほぉむを見て来た視聴者の方々から全力で応援していただけるような、そんならいばぁになりますので、今後ともどうぞ応援をよろしくお願いいたします。あと、私たちではなく、みたま様の登録者を増やしてください」
「はい、俺たちの登録者数も大事だし、らいばーほーむトップのバケモンの登録者数を増やそうとしないでくれ。どっかのひかりさんたちが1000万を本気で画策してるんだから」
【あれマジなのかww】
【何してんねやww】
【というか、自分だけじゃなくてしれっと四期生巻き込んでて草】
【新人君以外がうんうんって頷いてんのが酷いw】
「次、神薙さん」
「おけぃ! えー、はい。今日もみたまちゃんの新規衣装とか持って来ればよかったと思いました! まる!」
「えー、あとで反省文を書いて欲しいくらいの回答だし、あまりにもらいばーほーむのノリに慣れ過ぎてるはどうかと思うので、次回からはまともな回答をしてほしい」
【みじけぇ!www】
【マジでこの人だけ風格あるんだよなぁww】
【フライングでらいばーほーむ入りしていたロリだ……面構えが違う】
【本当に面構えが変わってんだよww】
【実際にデザインが変わってるしな、初登場からww】
「最後は俺だな。俺はまぁ……うん。今日で痛感したが、ボケ3に対してツッコミ1は普通に死ねる。というか、実際に胃が痛いし、なんかたつなさんからのDMで、『胃薬をダースで送るね』とか言われたんだが、普通にありがたいと思ったのが末期だと思った。が、胃を壊しつつも、なんとかこのみたま狂い三連星に食らいついて行こうと思うので、応援をよろしくお願いします」
【頑張ってね!】
【胃薬wwww】
【たつな様何してんだよw】
【二回目の配信で、後輩に胃薬を送った女(常識人)】
【常識人とは?】
【常識人はね、後輩の胃を守るために胃薬を送るんだよ】
【きっとガチなんやろなァ……】
「とまあ、これで俺たち四期生の反省会コラボは終了となる。とりあえず、何か最後に掛け声的な物で締めてほしいとあるので、何かあるか?」
「問題ありませんわ」
「いつでも準備はできております」
「まっかせろい!」
「……まあ、いいか。えー、あ、それを俺が言って、その後に掛け声を……じゃあ、行くぞ」
「「「ばっちこい!」」」
「えー、ごほんっ! 四期生―!」
「「「みたまちゃんフォーエバぁぁぁぁぁぁ!」」」
「ちょっと待てy――」
『この配信は終了しました』
【草ァ!】
【最後ォ!】
【反省会コラボの最後はぶつ切りエンドにしなきゃいけない決まりでもあるの?w】
【前回もはつきっちのセリフが途中まで流れてたよなww】
【ってか、なんでみたまちゃんフォーエバーなんだよwww】
【四期生関係ねぇwww】
【いやぁ、笑った笑ったw】
【こりゃあ四期生の今後も楽しみですな!】
【まあ、鼻血と吐血がなかったのが残念ではある】
【あれはみたまちゃんが必要だから……】
【トワッターのトレンドがどえらいことになってて草】
【ロリロリ四天王がトレンド入りしてんのなんかのバグだろw】
【司くんちゃんも酷いけどな】
【男女両方に慣れるTS病だから多少はね?】
【次回も楽しみだ!】
コラボ回終了ッ!
次回はまぁ、ちょっとした理由で閑話やります。キャラはロリロリ四天王の話題です。
実はあの中に主人公がいます。




