配信#30-2 四期生の初配信:弩めいの場合
まあ、普通の内容だよ!!
【《らいばーほーむ四期生》弩めいが初配信を行わせていただきます《初配信》】
弩めい/Ishiyumi Mei
チャンネル登録者1.09万人
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#らいばーほーむ四期生 #自己紹介 #初配信
【視聴者数バグってて草】
【実際、かざりちゃんが配信を始めた直後から跳ねたから……】
【それにそれとしても人数がおかしいだろこれ】
【さすがらいばーほーむだぁ……】
【ともあれ、初手が濃かったけど、めいちゃんは大丈夫だよね!】
みなさま、初めまして……でよろしいのでしょうか?
まあ、それで問題はないでしょう。
本日より、らいばぁほぉむの四期生、弩めいとして活動を始めることとなりました、雨寺美鈴と申します。
元々らいばぁほぉむに入る、などという予定はなく、私は地上……こほん。遠方からこちらへばかんすをしに来ていたのですが、その折に神子……ではなく、みたま様や素晴らしきらいばぁの皆様が所属する事務所、らいばぁほぉむが四期生の募集を開始したと聞き、急ぎ応募書類等を作成致しました。
書類選考すら通るか不明でしたが、問題なく突破。
その後の二次選考である面接では、用意して来た回答を用いましたが、その最中にみたま様の配信となったため、面接そっちのけで面接官の皆様と共に配信を楽しみ、最後に固い握手を交わして帰宅しました。
さすがに合格していないだろう、そう確信していた私の元に届いた結果は合格。
その二文字を見た瞬間、私は思わず小躍りしてしまいました。
それが原因で、少々異常気象が発生しましたが抑えたので問題はないでしょう。
少々季節外れの桜が咲いた程度です。
まあ、すぐに修正したので問題はありませんね。
私はかm……ではなく、どこにでもいる、ちょっと美人で、ちょっと特殊な力を持ったただの人の子ですからね。
そんな私は、遂に今日という日を迎えました。
今日はらいばぁほぉむ四期生の初配信日。
既に私の同期となるかざり様の配信を終えており、次は私の出番ということです。
私が配信を行うための絡繰り……いえ、機材の前に準備万端で待機している最中、画面にはいくつものこめんとが書き込まれており、皆様私の配信を今か今かと待ちわびているご様子。
こうして見ていると、私自身問題なく受け入れられているようですね。
ふふ、ばかんすのために、戸籍を作成しておいて正解でした。
さすがに、戸籍なしに応募などできませんからね。
『配信開始まで残り一分ですので、準備をお願いします』
どうやら、もう始まるようですね。
軽く深呼吸を行うと、ちょうど開始時間になったようです。
おぉぷにんぐ、でしたか? そのような映像が流れ出す。
私はめいど、という異国の給仕者の衣装を身に纏っているためか、そのおぉぷにんぐでは、洋館らしき場所で紅茶を淹れ、けぇきなどの異国の菓子類を準備している風景が流れます。
ふむふむ、素晴らしき映像ですね。
日ノ本の絵の技術はここまで進歩したのか、というのが時折地上……こほん、いえ、あにめなるものを見た我々の率直な感想です。
絵が動くようになるとは、人の子の進歩はすごいですね。
さて、私が本日から動かすこととなる弩めいというきゃらくたぁは、一言で言ってしまえば従者。
くらしかるたいぷ? のめいど服を身に纏い、顔立ちは穏やかな和風美人。
髪色は私と同じく黒。
しかし、髪型には違いがあり、私の髪型はすとれぇとろんぐ、というものですが、弩めいの髪型はしによん、と呼ばれる髪型だそうです。
後頭部にお団子を作る髪型のようで、めいどというきゃらくたぁによく合っているように思います。
とても素晴らしい。
これならば、私も模倣ができそうですね。
【うん、メイド】
【お嬢様の次がメイドって普通に面白いな】
【なんというか、普通逆じゃね? みたいな順番だよねww】
【メイド→お嬢様、じゃなくて、お嬢様→メイド、だもんなぁ】
【なお、お嬢様はお嬢の模様】
【お嬢に仕えるメイド……】
【いや、めいちゃんはらいばーほーむに仕えるメイドだから!】
【ああもう、待ちきれないぜ!】
ふふ、人の子の皆様も辛抱たまらないといったご様子。
ですが、ご安心を。
おぉぷにんぐが終了したとほぼ同時に、弩めいが映し出されました。
私の微細な動きを感知し、しっかりと動いていますね。
では。
「皆様、お初にお目にかかります。本日かららいばぁほぉむにて、配信者として、そしてめいどとして活動させていただく、弩めいと申します。どうぞ、よろしくお願いいたします」
【めっちゃ丁寧www】
【すっごい声が綺麗!?】
【え、かわい!】
【かざりちゃんも良かったけど、めいちゃんもすごくいい!】
【四期生もいいなぁ!】
ふむふむ、反応は上々でしょうか。
安心しました。
「お褒めの言葉、ありがとうございます。では早速ではありますが、私の自己紹介をさせていただきたく」
【かてぇww】
【すげえ! ちゃんとメイドという存在になってやがる!】
【陛下以来のロールプレイ勢か!?】
【らいばーほーむじゃすぐに設定がなかったことになるからなぁ……】
【それなww】
「うふふ、私はらいばぁほぉむの皆様に仕えるめいどですので。では。こほん。私はらいばぁほぉむの皆様という至高の方々に仕える、完璧であり、忠実、そしてぱぁふぇくとなめいどになるため、日々研鑽を積んでおります。私にとって、らいばぁほぉむの皆様は至上の存在であり、生涯仕えるべき唯一の主でございます」
【草】
【草】
【唯一(いっぱい)】
【唯一とは】
【めっちゃメイドしてるぅ……】
「……ふむ、このまま進めてしまいますと、あっさりと終了してしまいそうですね。では、少々談笑と行きましょうか。私はめいど。どのような質問にも答えましょう」
時間を確認しても、まだ数分程度。
ふぁんねぇむやふぁんあぁとたぐ、それから配信たぐを今から決めてしまう場合、確実に時間が余ってしまいます。
であれば、少々の雑談を挟んだ方がよろしいでしょう。
かざり様もしていましたので。
【お、おう】
【なんか、まともかな?】
【わかる。めっちゃまとも……】
【よかったぁ。かざりちゃんが初手から濃かったから、なんか安心したぜ】
【あれ? でもイベントの時って……】
【質問! どういう経緯でらいばーほーむに入ろうと思ったんですか!】
「お答えしましょう。そうですね……元々私はしんか――ごほんっ! 少々遠い地に住んでいたのですが、私に降りかかる仕事量が尋常ではなく、全てを部下たちになげ――こほん。いえ、仕事を部下たちにお願いし、そして長期のばかんすにやって来たのです」
【うん……うん?】
【あれ、なんか雲行きが……】
【い、いやいや、まさかそんなわけ……】
「その仕事漬けの日々を送っている中、みk……いえ、みたま様の配信と出会いました。あの日、私の世界が広がりましたね。みたま様は純粋無垢であり、心優しく、そして大変愛らしいお方でした」
【お、おう?】
【あっ……(察し)】
【またこのパターン】
「まるで雷に打たれたかのような衝撃でした。私が生を受けてから………………まあ、長い年月が経ちましたが、あの方の愛らしさは我々の心を打ち抜くほどでした。そして、紆余曲折あり、仕事を全て部下に投げた私は、置手紙を残してばかんすに。その最中、四期生募集の知らせを聞き、応募を決めました。最も、合格するとは思っておりませんでしたが。まさか、面接時、面接官の方々と一緒にみたま様の配信を見たことで合格に至るとは。ふふふ、幸運でした」
今思い返しても、あの行動を取った私を合格にしていただいたらいばぁほぉむのすたっふの皆様には感謝しかありませんね。
こうして、配信ができるのですから。
【草ァ!】
【いや何してんだよww】
【面接ですることかそれ!?】
【普通の事務所だったら100%落とされるのに、らいばーほーむだからなぁっ……!】
【ってか、生を受けてから、というセリフから次のセリフに行くまでが無駄に長かったんですけどww】
【結局長い年月とか言ってるしw】
「ちなみにですが、配信を見終えた後、仲良く鼻血を流し、吐血しましたが、固い握手を交わして私は帰路に就きました」
【wwww】
【明らかにおかしくて草】
【こぉれはらいばーほーむですわ……】
【おかしい奴を入れるのがらいばーほーむだからなぁ】
「そんなところでしょうか。他に何か質問はございますか?」
【年齢!】
【おいバカww】
【いやほら、どうせ設定年齢の方だからまあ……】
【おせーて!】
「年齢ですか。そうですね……たしか、設定では24歳と」
私の実年齢自体、かなりのものですし、正直憶えておりません。
いくつなのでしょうか、私。
少なくとも、日ノ本が誕生する遥か昔からだったような気はしますが。
【おい設定言い切ったぞwww】
【たしか、とか言うんじゃないよww】
【ロールプレイ勢かと思ったら、年齢はそうじゃなかったww】
【ってかそれくらい覚えてよww】
【あ、好きな物とか嫌いな物って何ですか?】
「そうですね……まあ、みたま様は当然として、らいばぁほぉむの皆様を深く敬愛しておりますね。食べ物としましては、和食以外の異国の料理を好みます。和食をおそな……いえ、よく食べておりましたので。あぁ、ですが、えんがわは好物です。みたま様の好物ですからね」
私に対するお供え物は基本和食でしたからね。
正直食べ飽きました。
今の時代はとても良いですね。
何せ、異国の料理が当たり前のように食べられるのですから。
【草】
【草】
【草】
【みたまちゃんガチ勢か?】
【だって、イベントの時に既に片鱗は見せてたし……】
【あれ片鱗ってレベルじゃねぇww】
「嫌いなものは……不義理、理不尽、道理にそぐわないことでしょうか」
【かてぇ!】
【かった!?】
【めちゃくちゃ硬いものが出て来てて草生える】
「それと、私は須佐之男命が最も嫌いです。心底憎いです。殺します」
未だにあの時のことは許していませんし、許すつもりもありません。
【ナンデェ?!】
【どっから出てきたスサノオww】
【さては日本神話好きだなオメー!】
【殺意が半端じゃねぇww】
【なんかがちっぽいのが草】
【一体スサノオの何がめいちゃんの殺意をそこまで駆り立てるんだww】
「まあ、あの下種はよいでしょう。では、時間もちょうどよいことですし、ふぁんねぇむ、ふぁんあぁとたぐ、それから配信タグを決めるとしましょう」
【流したww】
【一体何だったんだマジで】
【なんかもう面白い】
「では、ふぁんねぇむと行きましょうか。そうですね……私はめいど。従者である以上、従者的呼び方の方がよいと思うのですが、何がありますか?」
【そりゃめいちゃん、ご主人様とかお嬢様では?】
【たしかに】
【メイドだもんね】
「なるほど、たしかにそれがいいですね」
今の私はめいど……であれば、視聴者の方々は私にとって給仕する相手に他なりません。
「では、ご主人様、お嬢様としましょう。続いて、ふぁんあぁとたぐですね。こちらは……何がいいでしょうか?」
【ファンアートタグかぁ……メイドだもんなー……】
【ん~、お給金】
【草】
【草】
【お給金www】
【じゃあ、メイドのお給金とか?w】
「お給金……なるほど、めいどとは従者。つまり、私のご主人様、お嬢様方からの報酬、という事でしょうか。とても良いと思います。めいどのお給金としましょう」
【いいの!?】
【早い早い!w】
【こういうのってもっとこう、考える物では……?】
【いや、かざりちゃんも結構速かったし……まあ】
【らいばーほーむは基本その辺早いぞ】
【たしかにww】
「最後に、配信タグですね」
【配信タグ……うーん、なんだろ?】
【メイド、メイド……従者かぁ……】
【かざりちゃんの時もそうだけど、メイドとかお嬢様って結構シンプルだからなぁ……それ故に、なんかむずい】
【うぅむ……思い浮かぶのは、メイドのお仕事、とか?】
【お屋敷仕事】
【職場見学は?】
【職場見学はなんか違うww】
【でも、お屋敷仕事は結構ありでは?】
【たしかに】
【めいちゃんどう?】
「お屋敷仕事……いいですね。横文字ではありませんし、私としてもとてもわかりやすいです。では、配信タグはお屋敷仕事としましょうか」
【早いww】
【やっぱ即断即決なのかww】
【まあ、うん、いいと思います】
これで、本日決めるべき、ふぁんねぇむとふぁんあぁとたぐ、配信たぐを決め終えましたね。
少々難航するやも、と思っていましたが、あっさりと決まって視聴者の方々には感謝しかありませんね。
「おや、そろそろお時間のようですね。では、ここまでご視聴誠にありがとうございました。私は雑談等をメインに活動をして行きます。応援よろしくお願いします。そして、いつか必ず、私はみたま様やらいばぁほぉむの皆様とのコラボをしたく思います。それでは、次の配信でお会いしましょう。お疲れ様でした」
最後にそう挨拶をして、私の配信は終了となりました。
【乙乙!】
【お疲れ様!】
【うん、まあ、かざりちゃんと比べるとマシ、だったかな? うん】
【ところどころ変な発言は会ったけどまあ良し!】
【というか、何かを言い直す回数がやたら多かったけど、何だったんだろうか】
【ってか、めいちゃんってもしかして社畜だった感じなのかな?】
【いるかちゃんと相性めっちゃ良さそう】
【たしかにww】
【いやぁ、めいちゃんはそこまで濃くなくて安心したぜぇ】
【感覚麻痺してそう】
というわけで、二人目はメイドさんでした!
いやぁ、なんかところどころおかしな言葉が出てましたねぇ!
余談ですが、神社関係の仕事をしている人たちの中に、この配信を見ている人たちがいましたが、全員噴き出しました。なんでだろうね!




