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ロリ巨乳美少女にTSしたら、Vtuberなお姉ちゃんにVtuber界に引きずり込まれました  作者: 九十九一
イベント編:聖夜にはどんちゃん騒ぎ! 二日かけての狂人披露会! 吐血もあるよっ!

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イベント1日目#おしゃべりコーナー:12 みたまの場合:上

 主人公は遅れてやって来る!(尚、イベント開始から登場までに18話かかってる模様)

 頭おかしなるようなぽわぽわ会話姉妹から外れて、一週目最後に登場するのは……


「お、おにぃたまっ、こ、こんたみゃっ……あぅ~~っ! か、噛んじゃったよぉ~~……」

『ごふっ!』


 初手即死を仕掛けて来た、マイエンジェルシスターである、らいばーほーむの対終末決戦兵器こと神薙みたまちゃん!

 やっぱり可愛い! 可愛いよみたまちゃんっ!

 初手で嚙み芸を披露するとは、さすがみたまちゃん……!

 くっ、何故私は一対一で話せないのかッ……!


 ――大変失礼致しました。邪神シスコンが語りに割り込んできました。お詫び申し上げます。


 ……何はともあれ、最後に巡って来たのは、デビューして僅か三ヶ月もしない内に、らいばーほーむのチャンネル登録者数トップを光の速さでカッ飛んで行った、最早生態がファンタジーであり、二児の母でもあるお狐様系TS女子高生VTuberの神薙みたまである。


 そんなみたまは、初めてのイベントであり、尚且つVTuberとして初めて生でファンの人と話すと言う状況に、それはもう大層ガッチガチに緊張しており、結果、初手で噛み芸を披露することとなった。

 入り口でも即死攻撃を仕掛けて来たのに、イベントでも即死攻撃を仕掛けてくる辺りが、大変みたまらしいと言えばらしい。


 色々羅列したが、属性がてんこ盛り過ぎる。

 尚、嚙み芸をくらった最初の客は吐血した。


「ふぁ!? だ、大丈夫っ!?」

『ま、まさか、生の噛み芸をくらうとは……っ! なんて、幸運っ……! 朝の三時から並び始め、開場と同時にここに並んでよかったッッ……!』

「そ、そんなに早くから会場に来てたの!?」

『へへ……みたまの民として当然よ……』


 まるで戦闘でもしたかのような、ニヒル(?)な笑みを浮かべながら、口元の血を拭う。

 VTuberのイベントで血が出ること自体、おかしくないだろうか。


「あ、あの、えと、そこまでしてくれて嬉しくはあるけど……折角のイベントなのに、無理をして体を壊しちゃったら心配になっちゃうから……そう言う無理はしちゃ、ダメだよ?」


 苦笑い交じりに、本当に心配した様子でそんなことをみたまが言う。


『え、こんな俺なんかを心配してくれるとか……あなたが天使?』

「違うよぉ!? わたしは、天使さんじゃなくて、お狐様ですっ!」


 天使と言われたみたまは、お狐様と訂正。

 まあ、本人は天使になれるのだが……。


「と、ともあれ、改めまして……おにぃたま、こんたま~~っ! 神薙みたまだよっ! 今日は来てくれてありがとうっ!」

『ごふっ』

「ふぇ!? どうしたの!?」

『お、おにぃたま呼びが強すぎて……と、吐血が……』

「あ、あの、あんまり無理はしないでね? その、心配になっちゃうので……」

『……待って、え、リアルみたまちゃんいい娘だし、マジで声が可愛いしで、心臓が爆散しそう……』

「そ、そんなに!?」

『……あ、リアクションがいつものみたまちゃん過ぎるっ……こ、これを、10分間も独占できる……!? 誰だこの企画を考えたのはっ! 天才かよっ……!』

「い、一応、社長さんの提案らしいけど……」

『マジかよ……社長神じゃん……ちなみに、お布施はどこですれば?』

「す、スパチャ……?」


 お布施をどこですればいいのかと訊かれ、みたまはスパチャと回答。

 あながち間違いじゃないとはいえ……それでいいのだろうか。


『なるほど……くっ! ダメだっ! らいばーほーむのイベント配信ではスパチャができないっ……! 畜生ッ!』

「あの、スパチャが出来ないのって、そんなに嫌なの……?」

『例えば、小学生くらいの姪か甥がいるとするじゃん?』

「え、あ、うん」

『年始になったらお年玉を上げたくなるじゃん? そういうことだよ』

「よ、よくわからないっ……!」


 男性ファンの謎の例えに、みたまはなんて反応すればいいのかわからなかった。


『いやぁ……ヤバイ。マジでみたまちゃんとこうしてリアルで話せるなんて思わなかった……正直、今が絶頂期過ぎて、実は明日事故って死ぬんじゃないかって思ってる』

「そ、そんなに……?」

『みたまちゃん。みたまちゃんの倍率はね……らいばーほーむトップなんだよ』

「なんで!?」

『みたまちゃんは可愛いから。QTE』

「あの、それだと別物だよ……? 正しくは、QEDだよ……?」

『バカがバレたっ……!』


 ちなみに、QTEだとゲームのイベントストーリー途中で発生するコマンドになってしまうので、QEDからは程遠い意味合いである。


「日常生活で使うような言葉じゃないので、大丈夫だと思う、よ?」

『ちなみに、みたまちゃんってバカな人はどう思ってる?』

「ふぇ? え、えっと……うーん、わたしは、その人が優しければ、ちょっとおバカな人でもいいかなぁってなるよ? それもその人の個性だと思うし、勉強ができないからと言って見下す理由にもならないし……」

『え、いい娘過ぎる……』

「ふ、普通だと思うよ? それに、頭が悪くても、その人の価値が決まるわけでもないからね」


 などと話すみたま。

 まあ、分け隔てなく優しさを振りまくみたまなので、そもそも人を見下したり差別したり、などという思考回路が存在しない、根っからのいい娘ちゃんなので……。

 しかも、本気で思ってるが故に、嫌味も何もないと言う。


『やはり、みたま教を広めるべきでは……?』

「あの、たまに聞くんだけど、みたま教って……?」

『みたまちゃんを崇め奉る宗教です。ご利益として、カップルが出来たとか、不治の病が治ったとか、東大に合格したとか、石油王になれましたとか、色々あります』

「それは絶対に違うと思うよ!? あと、なんで病気が治るの!? あと、石油王!? それは無理じゃないかなぁ!? 東大の人は頑張っただけだと思いますっ!」


 どこからが本当で、どこまでがデマなのか一切不明なご利益に、さすがのみたまもツッコミを入れる。

 一応、みたまは常識人枠ではあるので、間違いではない。


『みたまちゃんの配信を見て頑張れた、と言うことだと思います』

「う、うーん……それならいいけど……いやでも、石油王が一番よくわからないよぉ……」


 何一つ理解できない状況に、みたまはへにゃりと眉を曲げる。

 困惑顔も搭載されている辺りに、わたもちおばーちゃん(19歳)の本気を感じる。

 尚、みたまの表情バリエーションはアホみたいにある。


「そ、それにしても、折角のおしゃべりコーナーなのに、こういうお話でいいのかな……?」

『みたまの民は、みたまちゃんと会話ができるだけで幸せです……』

「そう言われると、その、照れちゃう、かな……えへへ……」

『ごふっ……!』

「ふぇぇ!?」

『は、はにかみ顔は、死ねる……! というか、これが俺だけに向けられていると言う事実だけで、いつもの倍以上の出血量になってしまう……! あぁっ、ここが天国……なんだか、体がふわふわして来てる気がする!』

「血がいっぱい出てるからだと思うよ!?」

『たしかに……まあでも、この後レバニラ定食を食べるからモーマンタイ!』

「そ、そう言えばあのレバニラ炒めって人気なのかな?」


 レバニラ定食の話題が出て来たので、ふと気になっていたことをみたまが男性ファンに尋ねる。

 よく見ると、どこか期待したような様子。


『人気って言うか……らいばーほーむのイベント、それもみたまちゃんと陛下に関わる場所では確実にあった方がいと言われるほどのマストアイテムです』

「そ、そう、なんだ」

『失った血を戻すには、やはり鉄分! レバーがいいからね! あと、単純にレバニラ炒めが美味しい』

「あっ、それならよかった!」

『ん? どゆこと?』

「あの味付け、実はわたしのお家で出してるレシピと同じでして……」

『え……!?』

「実は、運営さんに協力を頼まれて、頑張ったものなの! 美味しいって言ってくれて、ありがとうっ!」


 にこっ、とそれはもういい笑顔と嬉しそうな声音でお礼を言われた男性ファンは……


『ごはぁっ……!』


 血を吹き出してぶっ倒れた。


「ふぇぇぇぇ!? なんでぇ!? あ、あのっ、しっかりしてぇ!?」

『我々は……実質みたまちゃんの手料理を食べていた、ということか……ガクッ』

「お、起きてぇ!? あ、あのっ! スタッフさーーーん!? えと、えと……急病人ですっ! 誰か来てくれませんかぁ~~~~!」


 まさかの事態にみたまはスタッフを呼び出しを行った。

 まあ、近くに待機していたスタッフも、もれなく死んでいるのだが……。

 この男性ファンは、無事に蘇生され、最後までおしゃべりコーナーを楽しみ、とてもいい笑顔でフードエリアへ向かうのであった。

 それからも次々にキルスコアを稼ぐみたまの元に見知った人物が。


「こんたまっ! 神薙みたまだよ~~!」

『こんにちは! みたまちゃん!』

「あっ、麗奈ちゃん! 来てくれたんだね!」


 やって来たのは、みたま、もとい、椎菜の肉体的同性として最も仲のいい人物であり、地味にみたま耐性を少しずつ身に着けて行っている朝霧麗奈であった。

 いつものような、明るいテンションである。


『そりゃもう! まあ、いつも学園で顔を合わせてるけど、VTuberな姿でお話しするのはすっごい不思議な気分だけどね!』

「あはは、それはそうかも。それじゃあ……今日は神薙みたまとしてお話しするわけだし……その、ちょっと恥ずかしいけど、この時間は、麗奈おねぇたまって呼ぶね!」

『んぐぅっ!』

「麗奈ちゃん?」

『あ、危なかった……普段から、萌えのガトリングガンをくらってなかったら、今ので吐血して死んでるところだったよ……!』

「あの、萌えのガトリングガンってなに……?」

『普段のしい――じゃなくて、みたまちゃんがしてること?』

「そんな物騒なことはしてないよぉ!?」

『みたまちゃんは、無自覚殺戮兵器だから』

「もっと物騒だよぉ!」


 まあ、事実なので致し方なし。

 そもそも、自然に人を殺してしまうのだから、そう言われてもなんらおかしくはないし、ある意味当然の帰結とも言える。


 尚、外付け強化パーツとして、みまとみおの両名と、強化ユニットとしてリリスがいたりするので、単体性能を遥かに凌駕する殺戮性能を持っていたりする辺り、複数の形態を持つボスキャラみたいである。


『あはは! まあでも、それだけ人気ってことだよ!』

「どう考えても、人気だからに繋がらない気がするよ……」

『気のせい気のせい! っと、それでみたまちゃん』

「あ、うん、なぁに?」

『らいばーほーむに入って、初めての大型イベントだけど、どうどう? 楽しい?』

「うん、楽しいよ! まだ始まったばかりだけど、いろんな人とお話できてるし、学園祭みたいに騒がしくて、準備期間も楽しかったし!」


 麗奈の質問に、みたまはそれはもういい笑顔でそう答える。


『そっかそっか。よかったね!』

「うん! ……まあでも、宿泊先がその、とんでもない場所だったので、そこだけはちょっと……うん」

『みたまちゃん、どんなところに泊まってるの?』

「えーっと……物理的にも、お値段的にも、すごく高いホテルの最上階、かな……」

『この近辺だと……あっ。え、あそこに泊まってるの?』

「う、うん。社長さんが、最上階は貸し切りにした! って言ってて」

『ほ、ほあ~~~……さすがらいばーほーむの社長……! やることのスケールがあたしたち庶民からじゃ到底想像できないことをしてる……!』

「僕もびっくりだったよ……」


 と、遠い目をしながらそう呟くみたまに、麗奈はだろうねぇ、と苦笑いを浮かべた。


「あ、麗奈ちゃんはどこに泊まってるの?」

『あたしは普通のホテル! 明日もイベントに参加するからね!』

「そっか」

『ちなみに、田崎先生とも一緒だったり』

「え、そうなの!?」

『そうなんです! ひかりさんの所の列にいるよ~』

「へぇ~~、そうなんだ! 当たったって言ってたけど、一緒に行動してるんだね!」

『うん! 先生と一緒って言うのはすっごく不思議な感覚だけど、楽しいよ!』

「そっか~。なんだか羨ましいなぁ~」

『みたまちゃんは、休憩時間とかは?』

「一応、15時半におしゃべりコーナーが終わるね。ボクは、一日目のライブステージは不参加だから、その間は休憩時間かな?」

『そうなんだ!』

「うん、その時間は一応ライブステージに参加しない三期生のみんなと一緒にいようかなって」

『そっかそっか。でも、みまちゃんたちに会わなくていいの?』

「あ~……そうしたいのはやまやまなんだけど……身バレのリスクがあるからね……」

『……あ、そう言えばみたまちゃんって、おかーさん呼びする女の子が二人いるって知られてるもんね。それに、みたまちゃんってのリアル姿が、低身長、巨乳、可愛い、っていうのがわかっちゃってるし、たしかにバレるかも……?』

「うん……さすがに、それだけで特定はされないとは思うけど……その、お母さんも一緒にいるはずだし、そのお母さんも、僕に似た容姿って言っちゃってるからね……」

『おおぅ……』


 ここに来て、これまでの配信が足を引っ張る!

 今までの間に、色々と情報を滑らせていた結果が、ここで仇となっている。


『まあでも、みたまちゃんだ! って気づいても、怖~~いあの人がいるから、誰も絡んだりしなさそうだけどね』

「さ、さすがにお姉ちゃんでもそこまでは……」


 まあ、実際麗奈の言う通り、あのシスコンはシスコンなので、普通にやらかすだろう。

 というか、みたまの身バレ=命の危機なので。

 お前は知り過ぎた……を本気でやるのがシスコン。

 もちろん、殺したりはしない。

 殺し「は」。


『でも、会うくらいはした方がいいともうよ?』

「うーん……それもそうだね。二人のことは心配だし、お母さんたちからの連絡で、楽しんでるって来てはいるけど、それでもね」

『そゆことそゆこと! みたまちゃんの大事な二人娘だもんね!』

「……この歳で子持ちっていうのも、すごく、アレだよね……」

『まあ、みたまちゃんだから!』

「どういう意味!?」


 と、二人はなんてことない会話をして……


「あ、そうだった。麗奈ちゃんにもやらないと……」

『どうしたの?』

「えっと、その、実は最初の方でとあるリクエストがありまして、それをしたらすごく喜ばれたことをしようかなって」

『なになに?』

「じゃあ……こほんっ。麗奈おねぇたま、だぁ~~いすきっ!」

『アッ――』


 みたまの全力甘えボイス+大好きというセリフ、しかも名前+おねぇたま呼びとか言う、オーバーキル過ぎるセリフに、麗奈は死んだ!

 一発で意識を刈り取られ、同時に、鼻と口からはまるで間欠泉の如き量の血を噴き出す!


「あれ!? 麗奈ちゃん!? 大丈夫!? なんだかすっごく安らかな笑みだよ!? 麗奈ちゃん!? 麗奈ちゃーーーん!?」


 結果、麗奈は終始死んだままであった。

 ちなみに、これをされた麗奈の前にいたファンたちも、もれなくこれで死んでいる。

 恐るべし、殺戮兵器。


 尚、一番ヤバいのは、ここにプラスしてリリスがいることである。

 主人公なのに、出て来るのが最後。いや、だからこそ、だよね、これ。

 仕組んでないのにこの結果……やはり、ルーレット神はいるのか。

 というわけなので、後半戦もルーレット神様に頼らせていただきます! またランダム!

 まあ、さすがに前半戦のように、ヤバいのが最後に固まることはないやろ!

 あと、前半戦が終わったので、二話くらい、ちょっと別話挟みます。単純に連続は疲れるんよ……。

 最近二話やったやろ! と思うかも知れませんが、金曜日~月曜日までの回は全部、木曜日に書いた物なのでね! うん! 許してね☆

 ちなみに、次回は裏話とQ&Aで、その次は多分Sー2だと思います。

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― 新着の感想 ―
主人公と言うよりやってることが魔王なんですが…
うん。やっぱり、そうなるわよね♪と言うか、身バレは確実なのは本当だろうし・・・かと言って、逢わないと言うのもねぇ汗それにしてもしょっぱなから、屍大量生産してる韓、変りないかっ☆
>まあ、さすがに前半戦のように、ヤバいのが最後に固まることはないやろ! 先生、これはフラグですぞ?
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