イベント1日目#おしゃべりコーナー:11 ふゆりの場合:上
邪神がせんの――もとい、補習授業を行うという、前代未聞過ぎるおしゃべりコーナーから一度離れ、未だ語られていないのは二名となったわけで。
次に出て来るのは……
「は~い~、こんにちはぁ~。雪ふゆりこと、ロリコンですよぉ~」
らいばーほーむ一のロリコンであり、邪神ともある意味タメを張れる化け物その二、雪ふゆりであった。
ロリであれば、合法だろうが、非合法だろうが、大抵は愛せてしまうほどのロリコンであり、ふゆり曰く、
『年齢は関係ないですよぉ~。私の魂が、ロリ判定をすれば、その方はロリなんですからねぇ~』
とのこと。
変態である。
そんな、らいばーほーむの中でも屈指の変態である、ロリコンが最初に相手にするのは……。
『うふふ~、来ちゃったわ~、ふゆりちゃん?』
ぽわぽわ~、っとした、大人の女性であった。
あと、話し方がふゆりそっくりである。
「あらぁ~? もしかしてぇ~……翡翠姉さんですかぁ~?」
まあ、それもそのはず。
この女性は、雪ふゆりこと、百合園千鶴の二つ上の姉、百合園翡翠なので。
『そうよ~。うふふ、こうして会うのはなんだか変な感じね~。普段から割と会っているのに~』
「そうですねぇ~。でも、驚きましたぁ~。なんで、ここにいるんですかぁ~?」
『それはもちろん、チケットの抽選に当たったからよ~』
「なるほどぉ~。運が良かったんですねぇ~」
『私もびっくりしたわ~。それに、妹が当たるんですもの~。かなり』
「でしょうねぇ~。私もびっくりしましたよぉ~。まさか、翡翠姉さんが来るとは思いませんでしたしぃ~」
なんというか、どこか締まりのない会話である。
二人とも、話し方が非常に似ているのが大きな理由だろう。
あと、リアル姉妹というのもある。
「それにしてもぉ~……翡翠姉さんが来たと言うことは、推しがいるんですかぁ~?」
『それは当然よ~。私、三期生推しだもの~』
「あらぁ~、三期生全員なんですかぁ~?」
『そうよ~。だって、みんな可愛いんだもの~。ほら、みたまちゃんなんて、とても愛らしいでしょ~? あれで、高校二年生で、元男の娘なんだから、世の中わからないものよね~』
「そうですねぇ~! 私も、みたまちゃんと同期で本当に幸せですよぉ~! しかも、一度お泊まりもしてますからねぇ~! やはり、みたまちゃんが至高ですよぉ~!」
『うふふ、本当に好きなのね~。まあでも、ふゆりちゃんは昔からああいう娘が好きだったしね~』
「それはそうですよぉ~! 男性とは違って、ちっちゃくて、愛らしくて、絶対に不躾な目で見ないですからぁ~! あと、みたまちゃんは純粋すぎるので、もっといいですねぇ~! 性知識のないロリ、イズ、ジャスティスぅ~!」
『楽しそうで、お姉ちゃん安心したわ~。まあ、普段の配信からでもそれはわかっていたけど~』
「もしかして、普段から見てくれてるんですかぁ~?」
『もちろんよ~。大事な妹の配信だもの~。だから、ひかりさんの気持ちがよくわかるのよね~』
「ひかりさんは、みたまちゃん大好きですからねぇ~。私も、負けてられないですよぉ~」
狂人オブ狂人なひかりを見ても、対抗心を燃やすことができる時点で、色々とおかしい。
さすがロリコンと言うべきだろうか。
あと、シスコンの特大の超長文セリフを聴いても一切思考が止まらなかったロリコンの姉だからか、実はあの長文セリフをくらっても、翡翠は割と平気だったりする。
妹を持つお姉ちゃんってそうなるわよね~、みたいな。
この妹にして、この姉あり。
『そこまで言うってことは、恋愛的な意味で狙ってるの~?』
そんな、どことなくやる気に満ちている妹を見て、翡翠はなんとなくそんな気がして、ストレートに尋ねた。
「そうですねぇ~……個人的に、あそこまで理想とするロリの方とお会いできるとは思ってなかったですしぃ~、何より中身は男性ですからねぇ~。あと、普通に年上好きとの情報を得ていますのでぇ~……ド直球に言えば、大好きですねぇ~!」
『そっか~。お姉ちゃんとしては、応援してあげたいところだけど~……これでも教育者だからね~。少なくとも、高校生の内に手を出そうとしたらだめよ~? 事案になっちゃうから~』
「大丈夫ですよぉ~。合意がなければ絶対に手を出しませんからぁ~。あと、健全ならセーフですしねぇ~」
『それはそれで問題だと思うわ~。倫理観とか、諸々で~』
「バレなきゃ犯罪じゃないんですよぉ~」
『教育者の前でよく言えるわねぇ~? あと、お母さんに聞かれたら、怒られると思うわよ~?』
「ん~、お母さんですかぁ~……まだ元気にやってるんですかぁ~?」
『もちろんよ~。あの人、小学校での仕事の時は嬉々として行くからね~』
「あの人らしいですねぇ~」
などと話している二人の母親の職業は、実は警察官である。
より正確に言えば、交通関係の部署に所属しており、時たま小学校などに赴き、交通安全教室などを行っている。
理由はまあ……子供好きなので。
ちなみに、父親は中学校の教師である。
『うちはみんな真面目な職業についているのに、ふゆりちゃんだけは真逆の方面に行ったわよね~』
「私の魂がそっちだったので~」
『それはいいけど~』
「ちゃんと届け出は出してるので、大丈夫ですよぉ~」
『むしろ出してなかったら、お母さんに逮捕されることになるわよ~』
「それはそうですねぇ~。もしそうなったら、お母さんも辞めることになっちゃいますし、大丈夫ですよぉ~。ちゃんとしてますからぁ~」
にこにこぽわぽわ、この姉妹の会話は本当に緩い。
尚、話してる内容は、中身を知っている人からすると引く人もいることだろう。
「そう言えば、翡翠姉さんの方は順調なんですかぁ~?」
『順調よぉ~。ちょっと前に、双子の転校生が来たけどね~』
「……双子ぉ~?」
翡翠が双子の転校生が来たと言うと、ふゆりはぴくり、と双子と言う単語に反応する。
『双子よ~。銀髪の女の子と、黒髪の女の子の不思議な双子ね~』
ふゆりが聞き返すと、翡翠はにこにことどこか楽しそうにその双子について言及。
その結果……
「…………私は今、生まれて初めて、翡翠姉さんに殺意を抱いていますよぉ~~~~~~っ!!!」
ふゆりが殺意の波動に目覚めた。
ふゆりは翡翠が美月小学校の一年生の一クラスを担任をしていることを知っていたし、某お狐ロリが住んでいる場所も。
そして、そのお狐ロリの娘である二人がそこに通っていることも知っていた!
小学校という、平日に限定すれば、ある意味家族と同レベルで長く接することのある場所に、自身の最推しのロリの娘が、それも二人まとめているということを知ったふゆりは殺意に目覚めてしまった!
だって、ロリコンだから!
『あら~!? 私、何か怒らせるようなことを言った~?』
「ぐぬぬぅ~~~~! 私なんて、滅多に会えないと言うのにぃ~~~~……さすが、翡翠姉さんは汚いですよぉ~~~!」
『なぜそこまで言われるの~?』
「みまちゃんと、みおちゃんの二人と一緒とか羨ましい~~~っ……!」
『あらぁ~? 私、二人の名前を言ったことなんてあったかしら~?』
「知り合いなんですよぉ~~~!」
『あら~、そうだったのね~。うふふ、二人ともとてもいい娘よ~。早くも、クラスのみんなのアイドルになってるしね~。クラスどころか、学年の、かも知れないけどね~』
「それは当然ですよねぇ~!? あんなにも、愛らしい純粋無垢で、お母さん大好きっ娘な二人なんですから、速攻で人気者になるに決まってますよぉ~~~~!」
短い間で、一年生でアイドル的存在になっているらしい双子幼女神に、ロリコンは当然だと熱弁。
二人が来てることを知って、速攻直撃かました挙句、挨拶で即死したロリコンが言うことは違う。
さすがである。
『そう言えば、お母さんが好きって言ってたわね~。私はまだ見たことはないけど~。ふゆりちゃんは知ってるの~?』
「授業参観があるなら、多分会うと思いますよぉ~。十中八九、驚くと思いますけどぉ~」
『そうなのね~。それなら、楽しみにしているわ~』
先ほどまでの殺意はどこへやら。
普通に和やか~に会話をしている二人。
「まあ、それはそれとしてぇ~……あの二人の担任なんて、羨ましぃ~~~! ずるいですよぉ~~~! この嫉妬だけで、私は翡翠姉さんを殺せる気がしますぅ~~~~!」
『さすがに殺されたくないわね~』
「ぐぬぬぅ~……」
それはそれとして、やっぱり殺意はあるようだが。
そう簡単に消えないらしい。
が、相手はロリコンの姉である。
当然、こういう時の対処法はご存じで……。
『そう言えば、ふゆりちゃんの列に、可愛らしい小さな女の子がいたわよ~?』
「――全てを許します」
『うふふ~、さすがふゆりちゃんね~。一瞬で機嫌が直ったわ~』
とりあえず、ロリがいた、ということさえ伝えれば勝ちなのである。
尚、翡翠の言ったことは割とマジであり、本当にふゆりの列に幼女がいたりする。
最も、普通の幼女かどうかは不明ではあるが……。
「この私の列にロリがいると言うだけで、私は全てを許せますよぉ~……! ふへへぇ~、ロリ……ロリですかぁ~……ちなみに、どんな子でしたぁ~?」
『ん~、金髪金眼ね~』
「金髪ロリ……!? 日本において、二次元でしか会えないような、空想上の存在が、私の列にいるんですかぁ~~~~!?」
ふゆり、金髪金眼の幼女がいると言うことを知り、テンションがMAXになる!
『いるわね~。すっごく楽しそうにしてたわ~。あれは、早く順番が来ないかな~、って楽しみにしてる子供のものだったわね~。よかったわね~』
「神よっ……今日この日以上に、あなたに感謝を覚えたことはありませんよぉ~~~~っ! やはり、みたま教は全てを解決するんですねぇ~……!」
まさかの存在がいると知り、ふゆりはなぜか神に感謝し始めた。
まあ、その崇めてる神は、お狐ロリとその娘だが。
なお、そのみたま教は現在、どこかの邪神が自身のファン相手に布教中である。
『みたま教って本当にあるの~? たまに配信で出て来るから気になっていたけど~』
「みたま教は実在しますよぉ~。教祖兼教皇はひかりさんですがぁ~。あ、私は枢機卿ですねぇ~」
『結構本格的なのね~。あ、デレーナちゃんとかは入っているの~?』
「デレーナさんも入ってますねぇ~。というより、らいばーほーむの女性メンバーのほとんどはみたま教に入ってますよぉ~」
衝撃の事実。
らいばーほーむの女性メンバーのほとんどがみたま教徒だったらしい。
尚、入ってないのはたつなである。
『みたまちゃんってすごいのね~』
「みたまちゃんですからねぇ~! みたまちゃんを信じ、崇める者は救われるのですよぉ~~。実際、みたま教に入ったら、カップルが出来たと言う報告もありますしねぇ~」
『怪しげなマッチングサイトみたいなね~』
それはそうである。
だがしかし、これは割とガチだったりするので笑えない。
「あんな物と一緒にしてはいけませんよぉ~」
『それもそうね~。まあでも、本当に良かったわね~。仮にふゆりちゃん推しファンじゃなくとも、楽しみにしていたしね~』
「それはもぉ~~! もちろん、来てくれた人全員大事ですけどねぇ~~~! それ以上に、ロリは、強いですよぉ~~~! はぁ、はぁ……あ、涎が……」
『早まったかしら~?』
まだ見ぬ金髪金眼ロリに、ふゆりは人として色々と終わっていた。
それを見た翡翠は、早まったかもしれないと思うのであった。
はい、ロリコンでした! がしかし、上では軽く動いてもらいました。どうせ下でロリコンするし、こいつはちょっと、温存。
というわけで、ラストは核弾頭ちゃん! これ、マジで仕組んでないからね? ルーレットしたら、たまたま核弾頭ちゃんが残っただけだから!
みたま教には大企業の社長とか、政治家とかがいるとかいないとか……事実は定かではない。




