配信#25-2 出張みたま家事サービスだよっ!《深海いるか編》:2
いつもより短いし、薄くてごめんねェ!
「というわけで、早速始めていくんだけど……えーっと、いるかおねぇたまは、どこをお掃除してほしいの?」
「ん、ほぼ全部」
【草】
【ほぼ全部www】
【やはり汚部屋の民……?】
「なるほど……リビングは……正直なところ、ちょっと汚いよね」
【一応画面で見えてるけど、めっちゃ汚ねぇ! ってわけじゃなくて、普通にゴミとかが落ちてるのが妙に生々しい……】
【ティッシュのゴミとかも落ちてるよね】
「とりあえず、リビングが先かな。でも、汚部屋って言ってたから、もうちょっと汚いのかも? って思ってたけど、これなら大丈夫そう?」
「……………………ん、大丈夫」
「いるかおねぇたま、今の間は何?」
【明らかヤバそうな間で草】
【間違いなくヤバそう……】
【果たして、うさぎちゃんと同レベルなのか、それ以上なのか、それ以下なのか……】
【御月美うさぎ:わ、わたし以上、は、その、ひ、人として、どうかと、思いますぅ……!】
【春風たつな:うさぎ君、それは君が一番言っちゃいけないと思う】
【草】
【あの惨状を作り出したコミュ障がなんか言ってらぁ】
「……これは、先に他のお部屋を見た方がいい気がして来たなぁ。ちなみに、いるかおねぇたまは、普段どこのお部屋を使うの?」
「寝室兼仕事部屋」
「じゃあ、配信もそこで?」
「ん。配信をするには、リビングは向かない。それに、モデリングもするから」
「ふむふむ……じゃあ、早速その寝室兼お仕事部屋に行こっか! わたし、なんとなーく、そこが怪しいと思ってるので!」
「……お、お手柔らかに」
うーん、いるかおねぇたまの反応、なんだか怪しい……。
これはもしかすると、本当に汚いのかも。
【いるかちゃん、声が震えとるww】
【猫夜はつき:大丈夫だぞ! さすがに、うさぎ先輩ほどじゃないはず!】
【あれ? そう言えばはつきっちっているかちゃんの家に行ったことあるんじゃなかったっけ?】
【猫夜はつき:あるけど……はつきは、、リビングしか行ってないぞ!】
【つまり、まだ誰も見たことがない汚部屋があると言う事か……】
【シュレーディンガーの汚部屋】
【↑草】
【シュレーディンガーの汚部屋は草】
ともあれ、これは気を引き締めた方が良さそう。
「それじゃあ、早速」
「…………ん」
というわけで、嫌な予感のするいるかおねぇたまはの寝室兼お仕事部屋へ。
そのお部屋のドアには、『ん、ニート中』と書かれたプレートが。
裏側は『ん、仕事中』と書かれていたけど。
一人暮らしなのに、こういうのっているのかな?
あれかな、誰か来た時にわかりやすくするように、とか?
「あ、いるかおねぇたま。ここがお仕事部屋なら、見られたらまずい作品とかはないの?」
「クリエイターとして、そんなへまはしない。ついさっきまで、例のゲームのモデルを作ってたけど、鍵付きフォルダにしまい込んでるから大丈夫」
【作業してたww】
【雪ふゆり:そう言えば、進捗はどうなんですかぁ~?】
【天空ひかり:さぞかし可愛いみたまちゃんが出来てるんだろうねぇ? いるかちゃん】
【デレーナ・ツァンストラ:確かに気になるわね……べ、別に、みたいだなんて思ってないんだからねっ!】
【久々にまともなツンデレを見た気がする】
【まるで最近がまともじゃないみたいな言い方だなオイw】
【春風たつな:まあ、まともじゃないし……】
【たつな様ww】
【まともだったら、おぎゃらないんだよなぁ】
「ん、バッチリ。全員で集まって作業する時までに、最低限は完成させておく」
「完成させちゃったら集まって作業する意味はないんじゃ……」
「あくまでも最低限。そこからみんなの意見を貰って、ブラッシュアップしていく。妥協はなし」
【さすがのプロ】
【普通にフリーランスでやれるくらいには上手いっぽいからなぁ】
【前に、モデリングする配信してたけど、クソ速かったゾ~】
【あれを同じ人間がやってると思うと、マジで恐ろしいぜ】
【そんなになのか……】
「そうなんだ! すごいねっ!」
「ん、それほどでもない」
「それじゃあ、頑張ってるいるかおねぇたまのために、お掃除も頑張らないとね!」
「…………ん、そうだね」
【www】
【すっごい入ってほしくない空気を出してやがるww】
【天空ひかり:これは地雷を踏むかぁ~?】
【みたまちゃんの地雷は私生活っぽいからなぁ】
【私生活っていうか、不健康な生活してると怒るイメージ】
「じゃあ、開けるね!」
どんなお部屋が広がっているのか、そう思ってドアを開けると、そこには……。
「………………………………………………………………いるか、おねぇたま?」
「……すんません」
「いや、あのね? すんませんじゃなくて……あの、その……これは、酷いよ……」
【うわぁ……】
【うわぁぁぁ……】
【これは酷い……】
【うさぎちゃんとは別ベクトルで酷いな……】
【御月美うさぎ:お、お仲間、ですぅ……!】
【デレーナ・ツァンストラ:いやそれ、絶対ダメな方の仲間よ?!】
【春風たつな:……これはまた、見事というか、うん……汚部屋】
僕の目の前に広がっているのは、なんと言うか……その……大量のゴミでした。
うさぎおねぇたまの時は、ゴミどころか衣類や本などが散乱していたお部屋だったけど、いるかおねぇたまの場合は、なんと言うか……ゴミが多い。
大量のゴミ袋に、ゴミ箱から溢れるゴミ、他にも何かが引っかかって破けちゃったゴミ袋から出てくるゴミ……あの、本当にゴミが多いよ!?
本当にゴミ屋敷みたいなんだけどぉ!
あと、これだけが……これだけが僕は許せませんっ……!
「いるかおねぇたま?」
「……う、うっす、なんでしょう……」
「あのね、僕はいるかおねぇたまのお母さんでも家族でもないから、こういうことを言うのは筋違いだとは思うんですけど…………カップラーメンとコンビニのお弁当やご飯、食べ過ぎですっっっ!」
【あぁ! みたまちゃんがキレたぁ!】
【しかも敬語になっとる!】
【天空ひかり:やはり地雷か!】
【雪ふゆり:これはその、私でも擁護はできないですねぇ~……】
【ロリコンが擁護できないレベルww】
【いやこれ、本当に酷いな……】
【ドブラック案会社の社畜なサラリーマンの部屋かな?】
【……やめてくれ、そのコメントは俺に効く……】
【だれがここまで酷くしろって言ったよ……】
「だ、だって、時間が無くて……」
「だってもなにもありませんっ! いるかおねぇたま、ちょっと正座ですっ!」
うさぎおねぇたまの時と同じように、僕はいるかおねぇたまを正座させました。
「せ、正座……」
「正座、ですっ!」
「う、うっす……」
「まったくもうっ! 一週間に一回くらいならいいかもしれないけど、カップラーメンやコンビニのお弁当はあんまり体に良くないんですよ!? それに、いるかおねぇたまは配信もして、あとはモデリングのお仕事もしているわけで、あんまり動かないんです! 運動もしないのに、座り仕事ばかりしていたら体を壊しちゃいますっ!」
「す、すんません!」
「それに……もうっ! ちゃんと捨てないから、少し変な臭いがしますっ! これ、いつから放置してたんですか!」
「し、仕事を辞める少し前くらい……」
「結構経ってるよね!? たしか、いるかおねぇたまはブラック企業に勤めてたって聞くし、時間もなかったのかもしれないけど……少なくとも、VTuberを始めてからは少しは余裕があったはずですっ! その時にお掃除をしないから、変な臭いしてますよっ!」
「はい……」
【メッチャキレてるww】
【なんというか、妹って言うか……おかん?】
【実際、みたまちゃんってお母さん属性が強いよね】
【母性も含めてな】
【16歳高校生に叱られる、23歳女性……】
【字面にすると情けないな……】
【春風たつな:16歳高校生に叱られる、24歳女性もいたけどね】
【御月美うさぎ:はぅぅ~~~っ、すみませぇ~~ん……】
【あれは酷かったからな】
【これ、みたまちゃんが全部の家に家事サービスをする頃には、全員健康的な生活になってそう】
【猫夜はつき:実のお母さんに言われるより、心に来るぞ……これ】
【たしかにww】
「前にうさぎおねぇたまの時にも言ったけど、睡眠は環境が大事なんですっ! その環境が劣悪だと、体を壊しちゃいますっ! それに、さっきのお話を聞く限り、いるかおねぇたまはご飯を抜くことがそれなりの頻度であるんですよね?」
「……そ、そんなことな――」
「あ る ん で す よ ね ?」
「……週に、3回は……」
「本当にだめじゃないですかぁっ! せめて、朝ご飯と夜ご飯は食べるようにしてくださいっ! そんな生活で、こんな場所で寝ていたら体を壊して、病気になっちゃいますよ!? 僕、いるかおねぇたまが体を壊して、一緒に配信が出来なくなったら寂しいんですっ! それはもちろん、ほかのらいばーほーむのみなさんもですけど……!」
【メッチャええ娘や……】
【いやもう、怒る理由が相手のためってのがいい所よな……】
【叱ることで優越感に浸る奴もいるけど、みたまちゃんはそんなこと全然ないからね……】
【心の底から心配してるってのがわかるからいい……】
「というわけなので、今後はちゃんとごみを捨てて、ご飯は食べるようにしてくださいっ!」
「う、うっす……すんませんした……」
「もう……それじゃあ、このお部屋を片さないとね」
とはいえ、うさぎおねぇたまの時みたいに、衣類や本がー、なんてわけじゃなくて、ほとんどがゴミだからまだマシ、かなぁ。
まずは全部捨てるところから始めないと。
うさぎおねぇたまの時に知ったけど、このマンションって専用のゴミ捨て場があって、尚且ついつでも捨てられるんです。
もちろん、分別はちゃんとしないといけないけど、それでもいつでも捨てられるのはすごく助かります。
さすがにこの量をまとめたとしても、置き場所に困ったし。
「それじゃあ、始めますっ!」
【みたまちゃんがすっごいやる気に満ち溢れている!】
【みたまちゃんってやっぱ家事が好きなのかな?】
【Hey、シスコン! そこんとこ教えて!】
【どこぞのAIみたいに呼ぶなやww】
【天空ひかり:みたまちゃんは世話好き! 誰かのためにお世話をするのが大好きなんですね! 特に家事みたいな、生活に関わるようなこととか特に!】
【やっぱりお母さんww】
【まあ、実際に妹という建前の娘が二人いるし……】
【16歳(二児の母)】
【草ァ!】
【やっぱおかしいwww】
「まずは、破けてないゴミ袋は一旦ベランダに置かないとかなぁ」
複雑なことをする必要はないけど、それでもこの量はなかなか大変そう……。
けど、今の僕はTS病で力もあるからね。
それに、霊術も使えるし、最近は天使さんの力も使えるので!
あ、天使さんの力はちゃんと調べてあります!
その結果、色々と家事、特にお掃除やお料理に活かせそうだと言うことがわかりました。
なので、今日はもう遠慮なく使って行こうかなって思います!
もちろん、天使さんの方は翼が目立っちゃうので、画面外になっちゃうけど。
「あ、いるかおねぇたま、捨てちゃだめ! っていうものはお部屋の中にあるの?」
「……多分、ない」
「えと、多分、なの?」
「ん、自分でもどこに何があるか覚えてない」
「……いるかおねぇたま、これからはちゃんとお片付けはしてね?」
「ハイ」
【汚部屋あるある。どこへ何をやったか覚えてない】
【そもそも、何を失くしたか覚えてない】
【草】
【わかるのがなんか嫌だ……】
【御月美うさぎ:激しく、同意、ですぅ……】
【デレーナ・ツァンストラ:まあ、書く言うあたしも、本が多すぎて、どこに何の本を置いたのか憶えてないけど……】
【汚部屋あるあるじゃなくて、物が多いあるあるかもしれんなぁw】
【地味にシスコンって汚部屋じゃないんだよな……】
【天空ひかり:この私が汚部屋なわけないじゃーん? っていうか、みたまちゃんに私の部屋を掃除させるわけにはいかぬぅ……!】
【あ、これ絶対ヤバいのあるな】
【ちげぇねぇw】
「ちなみに、いるかおねぇたまとしては、どういうものは捨てちゃだめ?」
「……SDカードとか、モデリングの本とか……あとは、USBとか」
「あ、えーっと……じゃあ、記録媒体は捨てちゃだめ、ってことでいいかな?」
「ん、それで大丈夫」
「うん、了解だよっ! それじゃあ、頑張りますっ!」
そんなこんなで、お掃除が始まりました。
うさぎとは別ベクトルの汚部屋ないるかでした。
あっちは、ゴミだけじゃなくて、衣類や本、ゲームなどで大変汚い部屋となっていましたが、いるかの場合はゴミ屋敷タイプです。というか、みたまが今回来なかったら、かなりとんでもないことになってました。そして、案の定キレるみたまである。
それから、昨日キャラネーム置き場を投稿しております。もしも、あれ、こいつ誰だっけ? ってなったら、そっちを見れば一応は誰かわかります!




