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ロリ巨乳美少女にTSしたら、Vtuberなお姉ちゃんにVtuber界に引きずり込まれました  作者: 九十九一
2023年 10月

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閑話#19-1 みまの小学校体験:上

 ところ変わり、市立美月小学校にて。


 椎菜が学園で身バレしてしまったものの、シスコンに殺されたくないと言う理由で団結している頃、椎菜の両親である、桜木雪子と桜木聡一郎の二人は、新しくできた娘(実際には孫だが)を連れて、転校手続きを行っていた。


「これで手続きは終わりになります。お疲れ様でした」


 にこやかにそう答えるのは、美月小学校の教頭である村井である。

 何かと厳しそうなイメージのある教頭という役職にいる村井だが、実際はそんなことはなく、優しそうなお爺さんと言った風貌で、生徒からも慕われている。


「ありがとうございました。それで、みまちゃんはいつから通えるようになりますかね?」

「そうですね、来週の月曜日から可能ですよ。もちろん、通い始める時期は桜木さんのお家で決めても問題はありませんから」

「それはありがたいです。みまちゃん、いつからがいい?」

「げつようび……!」


 雪子の問いかけに、みまは少しも考える素振りを見せず、月曜日がいいと即答する。

 乏しい表情ではあるものの、よく見ると目はきらきらとしており、学校が楽しみでしょうがないと言った様子のみまに、二人だけでなく、目の前の村井も思わず頬を緩める。


「では、来週からお願いしたいのですが」

「わかりました。それでは、そのように。それから、今日は体験授業をご希望とのことでしたが……」

「あ、はい。できますかね?」

「もちろんです。一年生ですからね。早めの方がいいでしょうし、何より軽く触れておけばきっとプラスになります」

「ありがとうございます!」

「とりあえず、そうですね。四時間授業ですし、一日体験していきますか?」

「お願いします。みまちゃんも、それでいい?」

「うんっ」


 早速授業に参加できるとわかり、みまは嬉しそうに返事をする。

 そんな姿を見て微笑みを浮かべながら、ふとあることを提案する。


「ではそのようにしましょう。あ、それでしたら、給食も食べていきますか?」

「いいんですか? そこまでしても……」

「そうですね、さすがに人数分ないのでは?」


 提案とは、給食も食べていくかどうかの提案だった。

 しかし、人数分がないだろうと思った二人は、ありがたいとは思いつつも、心配そうに返す。


「大丈夫です。我が校では、二人分ほど余分に作ってもらっています。みんな、たくさん食べますから。最近など、とある配信者さんがきっかけで、嫌いな物を食べようとしたり、早く大きくなりたくていっぱい食べる子も増えましたから」

「へぇ~、それはまたすごいですね」

「それって、誰かとかわかってるんですか?」

「たしか……か、か……かん……あぁ、そうだ、神薙みたまちゃん、だったかな?」

「「ぶふっ」」


 興味本位で尋ねてみたら、聞き覚えのある、というか、自分の愛娘のもう一つの姿の名前が出て来て、思わず噴き出してしまう。


「え!? ど、どうしたんですか!?」

「「い、いえ、なんでも!」」


 突然噴き出した二人に、心配そうにする教師だが、二人は引き攣った笑いでなんでもないと返した。


「ん、おかーさんの、おはなし?」

「え? おかーさん?」

「あぁ! な、何でもありませんよ!?」

「そうですか?」

「は、はい!」


 二人はみまが神様であることと、神薙みたまの神様としての姿であることを知っているが、そんなことを言えるわけもないし、そもそもみまの存在は情報としては親を失った孤児であり、それを桜木家が引き取った、というような形になっている。

 いずれは、椎菜と養子縁組する予定ではあるが、今はそうなっている。


「それで、給食はどうしましょうか?」

「折角ですし、最後までお願いします」

「わかりました。それでは、そのようにしましょう! と、そろそろ朝の会も始まりますし、みまちゃんは行かないとですね。今日体験することになるクラスが、みまちゃんの通うクラスになります」

「わかりました」

「えーっと……あ、百合園先生」

「はぁい、呼びました~?」


 と、村井が皆木先生と呼ぶと、一人の若い女性がやって来る。

 どこかぽわぽわっとした、柔和な笑みを浮かべた、穏やかな印象の女性だ。


「来週から百合園先生のクラスに、新しく転校してくる、桜木みまちゃんです」

「あらあら~、とても可愛らしい女の子ですね~。初めまして、百合園陽翠(ゆりぞのひすい)です~。一年四組の担任をしていますので、桜木さんの担任になりますね~」

「さくらぎ、みま、です。よろしくおねがいします……!」

「うふふ、しっかり挨拶が出来てえらいですね~。それで、私を呼んだと言うことは、一日体験ですか~?」

「その通りです。大丈夫ですか?」

「大丈夫ですよ~」

「では、お願いします。あぁ、桜木さん。紹介のタイミングが変にはなりましたが、こちら、一年四組の担任をしております、百合園陽翠先生です。こちらの小学校で働いてから二年弱ですが、評判のいい先生です」

「百合園陽翠と申します~。みまちゃんのお父さんとお母さんですね~? とりあえず、三月まで、よろしくお願いします~」

「こちらこそ。二年生になる頃にはどうなるかはわからないですからね。とりあえず、というのも納得です」


 なかなかに正直だなぁ、なんて聡一郎は思いながら、


「いえいえ~。それじゃあ、桜木さんは先生と一緒に行こっか~」

「うんっ」

「では、お預かりしますね~。あ、間違ってもいじめが起こらないように徹底しますので、そこはご安心くださいね~」

「「よろしくお願いします」」


 と、二人は陽翠に頭を下げると、陽翠はにっこりと微笑んでお任せください~、と言ってからみまを連れて一年四組の教室へ向かった。



「桜木さんは緊張してない~?」

「……だい、じょうぶ」

「あらあら~、すごいですね~。それじゃあ、桜木さんはここで待っていてくださいね~。先生、先に中に入って桜木さんが入るための準備をしてきますからね~」

「……わかり、ました」


 ふふっと微笑んでから、陽翠が教室に入る。


『は~い、みんなはお席に着いてね~』

『えー、せんせー、まだじかんあるよー』

『そーだよー』

『もっとはなしたーい』


 陽翠が教室に入り、席に着くように促すと、中にいた子供が文句を言い始める。

 ちなみに、いつもならもうちょっと時間があるので、子供の言い分もすごく理解できる状況だが、今日は色々と事情が違うため、陽翠は少しだけ残念そうに話し始める。


『あら~、それは残念ですね~。実は今日は、来週からこのクラスにやって来るお友達を連れて来たんですけどね~』

『えー! てんこーせー!?』

『すっげー! おれ、すぐにせきにすわるっ!』

『ぼ、ぼくもっ!』

『わたしもー!』


 結果として、転校生がやって来ると言う、学校に通っている間に起こればすごくラッキーとも言える出来事の到来に、子供たちは我先にと自分の席に座り始める。

 ばたばたというような、騒がしい音が廊下にまで聞こえてきており、みまはちょっとだけ緊張する。


『うんうん、みんな偉いですよ~。さて、お口にチャック、しましたね~? それじゃあ、呼びましょうか~。桜木さ~ん、入ってきてくださいね~』


 そうして、全員が席に着き、静かになったところで、廊下で待機しているみまを呼び、みまもその言葉を受けて、おずおずと中へ入る。


「は~い、この子が来週からみんなと一緒にこのクラスでお勉強することになります~。さ、自己紹介をしてね~?」

「さ、さくらぎみま、です。よろしく、おねがいします……!」


 どこか緊張したような、けれどわくわくとしたような、そんな声音で簡単な自己紹介をしたみまは、ぺこり、と可愛らしく頭を下げた。


 すると、


『『『おーーー!』』』

『『『かわいー!』』』


 クラス内は大騒ぎである。


 男女問わず、可愛いと思ったようで、男子は目に見えてテンションが高いし、女子はみまの愛らしい容姿に嬉しそうな反応を見せた。


「は~い、静かにしてくださいね~。桜木さんがみんなと一緒に過ごすようになるのは来週の月曜日からですけど、今日は体験としてみんなと一緒に一日過ごすことになりますからね~。なので、わからないことがあったら、積極的に助けてあげてくださいね~」

「「「はーいっ!」」」

「いいお返事ですね~。とりあえず、桜木さんは~……突然だったので、机がないですね~。先生隣の空き教室からちょっと机を持ってきますね~。あ、たくさん行っちゃだめですからね~? 初めてなんですから~。先生が戻って来るまでは、静かに待っているように~」

「「「はーい!」」」

「それじゃあ、ちょっと待っていてくださいね~」


 そう言うと、陽翠は一度教室を出て机を取りに行った。

 みまは初めて来る小学校で、且つ自分と同じくらいの年(実際には、みまは0歳だが)の子供がたくさんいると言う状況に、ちょっと緊張気味。


 それは他の子供にも言えることであり、初めての転校生で、とても愛らしい見た目のみまに、話しかけたくてうずうずとしていた。

 男子の中には、愛らしい見た目のみまをぽーっとした顔で見る、おませな子供もいたが。


 とはいえ、隣の教室に先生がいるので、誰も騒ごうとはしない。

 怒られたくないのだ。

 それからすぐに陽翠が机と椅子を持って教室に戻って来た。


「みなさん偉いですね~。ちゃんと、先生の言うことを守れてます~。それじゃあ、桜木さんは窓際の一番後ろの席ですね~」

「……は、はい」

「緊張しなくても大丈夫ですよ~」


 どこか緊張した様子のみまに、笑いかけながらそう言うと、机と椅子を設置。

 隣にいる少女が、やった、と嬉しそうにガッツポーズをしていた。


「はい、それじゃあみなさん前を向いてくださいね~。桜木さんが可愛いからって、あまり見過ぎちゃだめですよ~。まずは、朝の会をやっちゃいましょうね~」

「「「はーいっ!」」」


 そうして、みまの初めての小学校体験が始まった。

 短くてすまねぇ!

 あと、作中で登場した先生の名前が『百合園』となってますが……先に言っておくと、普通に別人ですからね? まあ、親族ではあるけど。というか、姉です。

 ちなみにこちらは、子供好きの方なので、まちがってもあっちの変態みたいに、ロリコン、というわけではないです。

 最近、ロリピュアにハマってるとかハマってないとか……。

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― 新着の感想 ―
姉かい!母親かと思ったわ! 親子そろってロリコンかと思ったわ! でも血は争えないのか、、、 姉だけは、、、姉だけはっ!
あのロリコンがみまちゃん実際に見て吐血なしで耐えられるだろうか、いや耐えられない!
小学生にも浸透している聖母みたまw
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