表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/32

Last Review:終息。


――無事、終えることが出来た。


『ありがとうございました!』


――拍手喝采。

そう、演劇部の公演である。

オレらが〈渡り廊下の葵の手〉を昇華させたさせたおかげで、無事練習時間が取れたのだ。

ちなみに、行方不明だった警備員も無事命に別状は無い状態で発見されたらしい。


大団円である。


オレたちは公演後、演劇部のいる楽屋に訪れた。

行く途中、涙を流す一人の妊婦さんとすれ違った。

あれが、演劇部の顧問なんだろうな。

綾瀬から話を聞いていたオレらは、綻ぶ顔を抑えきれなかった。

「みなさん!」

楽屋の扉を叩くと、谷本さんが満面の笑みで迎えてくれた。

「おめでとうございます。とても素晴らしいものでしたよ」

部長が、谷本さんと握手しながら言う。

「何もかも〈現象研究会〉のみなさんのおかげです」

楽屋にいた演劇部全員が、頭を下げる。

うぅ、なんだか照れくさい。

「これからの御健闘もお祈りしています」

綾瀬が嬉しそうに言う。

「そちらこそ」

笑みで返す谷本さん。


「間君を落として見せてね…?」


谷本さんのつぶやきに、綾瀬が顔を真っ赤にして頷く。

何を言われたのだろう?


 ○ ○ ○


オレたちは、爽やかな気分で外に出た。

ここ数日吹いていた寒い風も今日は止んでいる。

空も、昨日までの雲が嘘のようにどこかに消え、お天道様がさんさんと日差しを振りまいている。


さぁ、何をしよう。


「とりあえず、打ち上げだな」


部長が目を子供のように輝かせながら言う。

「賛成!」

ルナがはしゃぐ。

「〈都〉にしませんか?」

サンも楽しそうだ。

「賛成よ」

綾瀬が笑う。


「じゃあ、行くか……!」


陽気な日差しの下、

オレらは〈都〉に向かって、

歩き始めた―――――


無事、終わることが出来ました。

読者の皆様、2ヶ月強という長い間。

本当にお疲れ様でした。

彼らの物語はまだまだ続く予定ですが、

ここでひとまず区切りを付けさせてください。

では、またお会いしましょう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ