表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/32

Review.31:快刀濫魔。

―――ニクイ アノコヲコロシタヤツガ―――


闇が、囁く。

周囲を闇に囲まれた中で独り、オレは佇んでいた。


―――ナゼジャマヲスルノ――――

―――アナタシッテイルンデショウ―――


「ほっとけるか」

刀に、光が灯る。

「気持ちは分からないこともないんだ」

正眼の構え。

「だけどよ、それは誰かを殺して良い・傷つけても良いという理由(いいわけ)にはならない。オレたちは、理性ある人間じゃないか」

闇が脈動する。


―――ぎし ウルサイ! ぎぎ オマエナンカニコノキモチ ぎぃ ワカルモノカ!――――


「間流古典斬鬼術――」


――ぎし オマエモ ぎ シネェ! みし ―――


闇から飛び出てきたロープが、オレに殺到する。

「怒りに身を任せた攻撃なんて、食らわねェさ」

光纏う日本刀(あいぼう)を、振るう。


「――刳空(こくう)


ロープが細切れになり、地に落ちる。


――ぎしぎしぎしぎしぎしぎしぎし―――


闇が激動する。次々とロープが飛び出してくる。

「効かねぇ」

軽く薙ぐ。

それだけで、ロープは蒸発したかのように消えてしまう。

現象の邪念が薄れているのだ。


―――アァァァアァァジャマヲスルナァァ―――


耳をつんざくような絶叫。

濃密な闇が、オレに迫る。

「らしくねェぞ。女の子がそんなに取り乱すなよ」

刀から、光が(ほとばし)る。

その光は、オレを圧殺しようとした闇を祓う。


終之型(ついのかた)―――」


オレは、今持ち合わせている中で最も高度な技を繰り出そうとする。

じゃないと、こいつは目を醒まさない。

刀より創生された光は、刀の形を結んでゆく。


(はかな)(うつつ)(なみだ)(なが)せ――」


オレの周囲には、数多の光の刀が浮かんでいる。

罪を悔い改めろよ、と心の中でつぶやく。


「――――夢幻(むげん)()(とう)百景(ひゃっけい)


光で構成された刃が、舞う。

闇を切り裂き、中に潜む〈葵の手〉を刺し貫く。


それは、舞い散る花弁が空を裂くが如し。


「成仏しろよ」


オレのつぶやきの後。


闇が静かに晴れ始めた――――




技のイメージとしては某少年誌の死神マンガのとある隊長の必殺技「千本桜」を思い浮かべてもらえればよろしいかと(笑)

モロカブリですね(汗)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ