ファーストインプレッション
いつもありがとうございます!!
アルト寄りの少年のような声に理知を感じさせる語調。小生意気にも聞こえそうな感じだが、声質のせいかそうは感じない。多少ぶっきらぼうに聞こえなくもないが感知できる魔力からは実力はありそうだ。それに欠点の少しくらい誰にだってある、魔族や魔物に組するという点を考えると常識的な応答ができるというだけで素晴らしい。
(そういや、スケルトンやゴーレムもまともに会話できたな……)
本来であればアンデットである彼、骨だけであるスケルトンは会話をしない。生者に対する恨みやアンデット特有の本能に従い行動してる。無機物であるゴーレムもそうだ。発声器官はないし、一度支配下に置けば命令に忠実。野良の個体は日がな鉱物や自身を構成する物質を取り込んで生きており、縄張り意識が強いとされている。
(ダンジョン産の個体が特殊なんだろうか……)
従属や部下として生まれてくるダンジョン個体。命令はよく聞くし、現にスケルトンやゴーレムもよく尽くしてくれている。魔石収集の雑用をこなしてくれているし、先の戦いでも自身の存在を賭けダンジョンを防衛してくれた。
(だがスタンピードや反乱、離反や逃亡という例もある。戦争時には命令を無視するように敵に突っ込んでいく個体も見たことがある……)
「マスター、放置されると困る」
その声に反応して目を向けると、魔女のコスプレをしたような少女が立っていた。不吉なほど黒いローブに身長以上ある立派な杖。容姿は声相応に若く、まとう空気は語調よりも知性を感じさせる。おそらくその要因は表情だ。この見た目年齢の者が匂わせるものじゃない。子供はもっと無邪気に屈託なく感情を発露させるものだ。
「マスター、聞いてる?」
「……ああ、すまん」
「よかった、呆けてるかと」
どうも調子が狂う。初めての人っぽい部下ーー配下、仲間? だからか、性別が違うからなのかは分からない。なんとなく感じるやりずらさがある。
「いや、ちょっと目が眩んでなーー召喚の時の光が眩しくてな」
「ふーん、それってどんな?」
「え?」
何がとは言明できないが、魔女のまとう空気が変わった。
「魔術を嗜む者として大変興味深い、ダンジョンコアというものは太古の術式によって創造される。それに自分自身召喚された身、この体も研究対象として有用。ありがとう、ここは知的好奇心を刺激するものばかり」
「……それは、どうも?」
「それで、どんな光だったの?」
鼻息が荒くなくとも伝わる熱気。その本気の興味はこちらを追い詰めるように畳み掛けてくる。僕はそれから事細かな説明と所感を求められ、その都度彼女は思索し、疑問を感じれば問われ、彼女にない切り口を求められ、即興の持論を求められた。
ブックマーク数が60に到達しました!!
アクティブユーザー数を考えると沈みそうなので、バカみたく喜んでおこうと思います。
応援ありがとうございます!!
さて前回〜今回は、以前から友人に指摘されていた「早く身近に女キャラ出せ」というアドバイスが反映された結果です。
遥か前に出演していたアリア様は、新規連載の主人公になる予定です。




