差はどこにある
いつもありがとうございます!!
その姿はデッサン人形。成人男性ほどの大きさで四肢は細く、ひょろ長い印象を抱かせる。でも岩製のせいか、のっぺりとした表情のわからぬ顔のせいか、大人ほどある高さのせいか威圧感がある。細くも詰まった筋肉の塊を見ているような、はやく動けるスポーツ経験者と対峙しているように感じた。
(……機敏そうな形をしてるな)
僕はそう思いながら念話を試みる。既に個体の話では知識はある程度反映されているらしい、事前説明がなくとも対応してくれるだろう。コアから召喚・生成されるからだろうか、それともコアは僕の心臓ともいえるからだろうか。前世で見聞きした「体が覚えている」という類のもので、コアには何かが蓄積・成長の要素があるのかもしれない。
(ーー繋がった、おい聞こえるか?)
目の前にゴーレムは、その問いかけに首肯した。言葉を返してくれる様子はない。
待ってみるが沈黙が広がるばかりで、繋がっているという感覚があるのに応答がない。
(……聞こえて、いるよな?)
再びの首肯。聞こえているのは間違いないようだ。
だがどうゆうことだろうか、個体差なのか魔石の質による性能差あのか見当がつかない。試しに感知をしてみると差は歴然だった、既にある個体よりも反応は弱い。魔力量の大きさだけで強さが決まるわけではないが、有利なのは確かだ。馬力にしても、対応力にしても、継戦能力に関しても、魔力の量は重要である。
(……ちょっとそこにある円卓をーーいや、椅子を持ってみろ)
今頃になって気がついたが円卓が見当たらない。コイツの素材にでもなってしまったのだろうか、きっとそうだろう、他に心当たりがないーーとそんなことを思っている間にゴーレムは椅子を軽々と持ち上げ、顔をこちらに向けて静止していた。
能力的には問題ない、重いものも軽々と運べる、しかし意思疎通はなぜかできないーーのか?
(おい、話すことはできるか?)
三度の首肯。
話せるとなれば魔石の質、捧げた魔力量の差はどこに影響が出ているのか。言語能力や理解力だろうか、それとも戦力的な意味合いだろうか。体の大きさからしてパワーでは差があるように見える、でも俊敏さならコイツのほうが優れていそうだ……まあ魔術的な要素が働くので、見た目は当てにならんが……っと、とにかく今は話せるかどうかを検証だ。
(ならなぜ応答しない?)
そう聞くとゴーレムは考え込むように顔の角度を少し下げ、ゆっくり数回呼吸できるほど間を置いてーー
(ニガテなので)
少し加工されたような、たどたどしいような声色で短く答えたのだった。
ブックマークが増えました!!
追加してくれた方、本当にありがとうございます!!
やはりといいますか、主人公視点は時間の流れが非常にゆっくりです。
まだ数日しか経ってないという現実に冷や汗……小説的には展開が遅い、でも現実だと濃い数日。ここのギャップをどうにか埋めたいですね。
推敲でどうにかなるんでしょうか……どうにかするんだよ精神でコネコネすることになりそうです。




