プロローグ
応援よろしくお願いします。
ですが特に深く考えずに書いているので読みにくいという方、面白くないという方、書き直し前提のものなので遠慮せずに他へ。最初に時間を食ってしまって申し訳ない、とだけ書いておきます。
僕が転生した異世界においてダンジョンとは、魔王軍の前線基地として機能している。人族の生活圏にポツンとある魔物発生空間、スキあらばスタンピードを起こして主力軍の進行を助けることが使命である。
後方撹乱、遊撃、挟撃、諜報、首都急襲なんでもござれ。魔王国の軍事を支える重要な機関である。もちろんそこに配属されるのは有能な者が多く、ダンジョンマスターとして生まれ変わったエリート魔族が日々奮闘している。
しかし、全てのダンジョンがそのような動きを見せれば、発生したダンジョンはすぐに消滅させられてしまう。そこで提案されたのが「無能な魔族や罪人にダンジョンを任せ、適当に暴れさせて人族に処刑してもらおう」というもの。
どうせ無能ならば相手の注意を引き、自国のために死ねという法案はすぐに可決。そして効果は上々であることが観測された。有能な魔族はアホ共を隠れ蓑に活動し、作戦の成功確率も上昇傾向。現場からも喜びの声が届いているらしい。
しかし、それだけの効果では人族を打ち滅ぼせない。
勇者の存在だ。あともう少しで人族を滅ぼせる、という時に生まれてくるバグ。その力は絶大で、今までの勝ちを無かったことにするほどの活躍ぶりを見せる。
そしてそんな勇者を多くの戦力を犠牲に討滅、再び訪れる拮抗した戦況。そんなシーソーゲームを飽きもせずに1000年単位で続けている、それが僕の転生した世界だ。
そんな終わらない憎しみの連鎖の中、僕は無能の烙印を押されダンジョンマスターとしての人生が始まった。
「まったく困っちゃうよな」
暗い洞窟ーーダンジョンのなか、僕のつぶやきに応える者はいない。
「こっからは一人だ、好きに生きてやろうじゃんか」