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格闘聖職者の冒険譚  作者: 岩海苔おにぎり
第4章 水龍の洞窟
25/102

王都グリベルでの会談・謁見。

本日2回目になります。少し短めですがどうぞ。

 1734年 1/4 に一行はベルゲンの町に着いた。やはりというか、長期間ホワイトアウトの中取り残された恐怖が与える疲労感はすさまじく、ホテルに到着するや否や、食事と入浴を手短に済ませ、即、就寝するのだった。・・・そして目が覚め、出発できたのはもうお昼直前であった。


 その後、多少吹雪くことはあるにはあったが、比較的天候にも恵まれ、魔獣もそれほど強いものには出くわさなかった。そのまま一行は順調に進み王都グリベルに到着したのは1734年 1/20のことであった。王都の中に入ってみると、積雪はかなりあるのか、ところどころ雪が固めておいてあるのだが、街の中の道は、除雪が行き届いており、真冬であっても通行には支障がない。それどころか広々とした感さえあるのである。街の主要道路は王都のある1点に向かって走っていて、すべての道が交わる、すなわち街の中心にグリベル城がある。一行は書状を持ってそのままグリベル城に向かっている。・・・結果、城について、それほど待つことはなく、現在、一行はルミナス女王陛下と面会しているのである。ディアス王子は、まず、一つ目の、国交に関する話題から話を切り出している。


「先に渡して頂いた書状には目を通しました。まずは、ここ数年における魔王軍のイザヴェル王国への侵略は大変お気の毒なことです。しかも、この厳しい季節にこのグリベルまでお越し頂くのはさぞかし大変だったことでしょう。」


 謁見の間には、ルミナス女王陛下の他、ラーク王子と数名の役人、兵士が同席している。ちなみに武器は全員分預かってもらっている状態だ。・・・国交がない国からの使者であるから当然の扱いである。

そしてこちら側は、ディアス王子を始め、今回同行した者一同、皆片膝をついて、真っすぐ女王陛下が言われることに耳を傾けている。


「イザヴェル王国と国交を結ぶことに関しては、これまで互いに不干渉を貫いてきた歴史から考えると抵抗感を禁じ得ないのは確かです。・・・が、魔王軍は全世界共通の敵であると考えています。イザヴェル王国がもし滅亡するようなことがあれば、被害は確実に我が国にも及ぶでしょう。・・・」


「 そこで、

  1.グリバール王国による難民の受け入れ。 

  2.グリバール王国からの援助。グリバール王国からの援軍。

  3.グリバール王国経由での、ミズガルム共和国からの援助。

  4.ミズガルム軍のグリバール王国内の通過許可。     について、要求を受け入れます。」


「そして、その見返りとして、当然ながら、過去に停戦していた我が国の独立戦争において、我が国の勝利を認めること。そして、我が国の主権を認めること。加えてそちら側の提案にあった、イザヴェル山脈にある鉱山の共同管理権を認めること。以上の条件で、先述のとおりの条件で国交を結ぶことを女王ルミナスの名で承認するものとする。ただし、賠償金の要求はしないものとする。鉱山の運営で充分である。・・・これでよいですか?」


「は、有難き幸せでございます。陛下。」


 ディアス王子の返答である。王子の表情にも安堵がにじみ出ている。これで、イザヴェル王国が生き延びる可能性が出てきたようである。グリバールとミズガルムの援助が受けられ、援軍も派遣されるとなれば、魔王軍からの防衛も見通しが立った。王都イザヴェラへ最高の土産を持ち帰ることが決まった瞬間である。・・・しかし、女王陛下は、国のトップとしては物腰が低い話し方をするな。


「お待ちください。女王陛下」


 こういったのは、この国の王子である、ラークである。ここまで、イザヴェル側の望み通りの決定の後の発言である。ディアス王子以下全員に緊張が走る。


「ラーク。何か問題点でもありますか?」


「いいえ、問題点などございません。・・・ですが、私の方から一つ望みがあるのです発言してもよろしいでしょうか?」


 この流れは予想できている流れであるが、ディアス王子に緊張が走る・・・一体何を要求されるのか?内容如何によっては、独断で判断しても良いとされてはいるが・・・


「これからの両国は強い同盟関係を築いていくべきと私は考えます。そのために、今そちらにおられます、ミリアム王女を正妻としてお迎えいたしたく存じます。」


 ディアス王子が固まっている。あまりにも予想外だったのか? いや、国家間の結びつきを強くするためにこういったことはよく行われるはずだが、しかしイザヴェル王国側の状況を考えると、ほぼ強制させるような要求である。せめて別なタイミングであったなら、返答もしやすかったと思うのだが・・・


「・・・ラークには言いたいことはありますが、まずはミリアム王女。返答は?どういたします?」


「お断りいたしますわ!」


 この場の全員、特にイザヴェル王国側が驚愕した。YESの返答を強制されているこの状況の中かで、NOといった場合、当たり前だがすべてをひっくり返して、今回の国交樹立がなかったことにされる可能性が高いのである。一同、ミリアム王女の発言に注目している。


「こちら側が断れない状況であることを良いことに、私を無理やり自分の物とする行為に嫌悪感を抱きますの。本当に私が欲しいなら、その気にさせて下さいまし。」


「む。・・・ということはだ、お前を惚れさせれば、別に構わないということか?」


 この人・・・結構イケメンだったりするけど、この自信はすごいな。


「はい、できるならですが。今私のあなたに対する感情は最悪ですけどね。その時はいくらでもあなたの子供を産んで差し上げますわ。」


「・・・FUHAHAHA。・・・そうかそうか。良し分かった。絶対惚れさせるからな? 覚悟しろよ?」


「・・・女王の私を置いて話を進めないでほしいのだけど。・・・まあ、わかりました。そういうことであれば、本人たちの問題になりますので、ミリアム王女が同意したならば結婚を許しましょう。ですが、国交樹立の条件からは外します。振られるのならば、素直に諦めなさい。」


 その後、妙に砕けた感じで、ミリアム王女ごめんなさいね。みたいに話している。これは、どっちの味方になっているのか明白だな。・・・ディアス王子は、それは、深い深いため息をついた。



 これにて、ディアス王子の話は終わったので、今度はリーフ王子の番である。ここで、水龍の洞窟への立ち入り許可を貰わなければならないのだ。その理由とともに話していく王子。


「その話についても理解しました。魔王の討伐はすべてに優先する重要事項です。それを成し遂げるための援助は我が国としましても惜しむことはありません。勿論ですが、水龍の洞窟への立ち入りを許可しましょう。そこで勇者に必要な力を身に着けるのです。ちなみに勇者リーフの同行者は?」


「ミリアム、レグルス、ラルフ、アレク、エストの5名が私に同行いたします。」


「ミリアム王女も同行するのですか?」


「はい、姉ミリアムは回復魔法の達人であり、パーティーには欠かせない存在です。」


「と、いうことはだ、俺もついていかなければならないってことだな? 俺も魔王退治の旅に同行してやる。感謝しろよ?」


 いきなり、ラーク王子が割り込んできた。・・・あ、そっか。そうしないとミリアム様を惚れさせることもできないのか。なるほどね。遊び人風なイメージだけど、実は結構一途なのかな?・・・ミリアム様が舌打ちしてる。・・・この人地味に黒いな。


「今まで俺に落ちなかった女なんていないんだ。早く素直になったほうがいいぜ? HAHA」


 訂正。一途ではなかった。ただの女好きで遊び人だ。ミリアム様は両腕をさすっている。ルミナス陛下もラーク王子に対する視線が鋭い。・・・王子の恋の道のりは長そうだ。・・・恋でいいのかね?


 しかし、あっさり同行が決まりそうなので、確認しなければならないことを聞いてみる。魔王を倒す旅だからな。最低限の実力は欲しい。・・・で、聞いてみたら喜んで見せてくれた。・・・む!


ラーク  LV145 天職 魔法戦士 弓の才能 氷魔法の才能 補助魔法の才能  現在の職業 王族


    HP      1256

    MP      3561

    力      852+500

    きようさ   2137+500

    すばやさ   2079

    魔力     4511


    技能  弓LV135 氷魔法LV142 土魔法LV85 学問LV30

        +クリティカル率20% MP自動回復 

        【光の弓】装備中


実力不足を理由に断ることができなくなってしまった。ついてきてもらうしかない。・・・ミリアム様も睨まないで。・・・はぁ。ディアス様の胃に穴があく日も近いな。


「私としては、いろいろな意味で、ラークの同行は心配ですが、この子は意外に強いので、足手まといにはならないはずですよ。ただ、我がままを言うようだったら、しばいて貰っても構いません。」


「母上、それはないぜ? ・・・わがままはなるべく言わん!・・・あとな、王族だから無礼はダメとか言うつもりは全くないぜ。ため口上等。俺もため口だしな。寧ろ敬語使ったら怒るかもな? 頼むぜ?レグ!」


「! 何で俺なんだよ?! って初対面でレグ呼びって・・・何もんだ?アンタ?・・・あ」


「馬鹿! なんて口の利き方してるのよ? この公式な場面で。ばっかじゃないの?」


 くっそ。エストに馬鹿って2回言われた。てか、エストも口調崩れたな。 あ、リーフ様に悲しそうな顔をされた。・・・これは効く。・・・だってしょうがないだろ? こいつにはため口になるって!


「ああ、それでいい。俺はお前が気に入った。仲良くしようぜ?」


 ルミナス陛下も特に気にはしていないようだ。ってことは、コイツいつもこうなのな。・・・はぁ。


 こうして、個性的な仲間を加えた、レグルス一行は、水龍の洞窟へ向かうことになるのである。




 翌日、グリベル城を出発するレグルス一行。ディアス様はそのまま馬車でイザヴェル城に戻るようだ。あのお方は、これから忙しくなる。俺たち以上に大変かもしれない。そして、俺たちは、女王陛下から新たな馬車を借り、水龍の洞窟を目指すのである。冬空のもとの旅はまだまだ続く。・・・・





3/29も2話出せればいいとは思っています。変更するかもですが。

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