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格闘聖職者の冒険譚  作者: 岩海苔おにぎり
第3章 王都へ
22/102

王都への襲撃2 そして、

会議部分とか、少々長いかもしれません。ごめんなさい。でもよろしければお付き合いを。

 王都の南門をでて、10km程行き、待機。そこで待つこと1時間。その間に、ミリアム王女が傷ついた兵士たちを回復して下さっていた。この人の癒しの力は驚くべきもので、さっきの時点で戦えるものは1000名を下回っていたのが、今は5000名程が戦闘可能になっている。それでも、相手は魔物であり、数も4倍だ。だが、リーフ王子が若い兵士たちを鼓舞したおかげで、士気は高いようだ。こういったときにマイナス思考になっても意味ないからな。どうせ退却する選択肢はないのだから。当初はブー垂れていたラルフも腹を決めたようだ。王女はリーフ王子を連れて帰りたかったようだが、本人の強い意志で断念したようだった。結局お一人で城に戻られたようだ。そいて入れ替わるようにアレクがやってきた。街の人達も可能な限り避難はしているとのことだった。・・・そして、ブライトさん、ポールさん、ミランダさんも駆けつけてくれた。どうやら、さっきの襲撃の時、別のポイントで戦っていたらしい。噂を聞きつけて合流しに来たとのことだ。


 遥か遠くに、蟻の大軍みたいなのが見え始める。もちろん蟻なわけがなく、魔物たちが遠くて小さく見えてるだけだろう。・・・ある程度敵が近づき射程圏内に入ったところで、レグルスの生気収束波が炸裂する。敵集団の一部が消失しポッカリ穴が開いたようになっている。半分はやったか? 全力で放ったため、こっちはぶっ倒れそうだが、そうなる前に回復する。直後にエストのファイアウォールが追撃を掛ける。既に品詞だった魔物は、今のが止めになったようだ。 まだまだ数が多いように見えるが、残りは目算で8000か?まだ厳しいが、ここで突っ込むことにする。


 戦闘を走っていた、オークやゴブリンといった雑魚を一撃で葬りながら、遅れてやってくる地竜に蹴りを放って吹っ飛ばすと、その巨体に他の魔物が巻き込まれ一緒に吹っ飛んでいく。そこへ、若い兵士たちが突っ込み弱めの魔物から各個撃破していく。  

 

 他では、エストのファイアウールでダメージを与えた後をブライト、ポールの前衛組が追撃を掛けている。 また、別のポイントでは、ラルフが壁となり、確実に1体一体を剣で切り裂き仕留めている。・・・仕留めそこなっているところはミランダさんがうまくフォローしているようだ。 


 ん? あっちではアレクがバインドの魔法で敵の足止めをしたところを、リーフ王子が剣と魔法を両方使いながら仕留めているようだ。時々危ない!と思う瞬間があるが、アレクが事前に危機を察知し処理をしているようだった。  

 

 俺と同様に先駆けをしてきたアレン王子はまさに獅子奮迅の様子である。地竜やトロールなどもものともせず両手剣でなぎ倒している。・・・あの人強いな。・・・しかし、さっきから思ってはいるのだが、俺自身も含めて皆の動きがいい。何かすべてのステータスが30%くらいずつUPしているかのような、そんな感じすらある。誰か、強力な支援効果を持つものがこの中にいるのかもしれない。


 それからどれだけ経っただろうか? こっちで戦えるのはあと1000名足らずだろう。敵はまだ3000程残っているようだ。こっちは若手の兵たちの消耗が激しい。リーフ王子ももう限界のようだ。あと少しで残りも動けなくなるだろう。そうなると、アレン王子やブライトさんたち、もちろん俺たちもだが、戦える人間が限られてくる。向こうはまだまだドラゴン種が多いようだ。地竜、飛竜、飛龍と色々だ。トロールも数体いる。


 悪い予感が漂い始めたその時、王都の北門のあたりから、隕石?が飛んできて着弾する。その衝撃で地龍をはじめとするドラゴンたちが数体はじけ飛ぶ。・・・人ではなかった。あれは?


「リック将軍!」


 そう叫んだのは、アレン王子だった。リック将軍は、むくっと起き上がると、大ジャンプし自らを回転させながらひときわ大きな竜の頭に斧を直撃させる。その竜をそのまま一刀両断し、その斧を左前方に投げつけると、斧は激しく回転しながら、周囲にいるドラゴンを数十体まとめてなぎ倒し、将軍の手に再び戻ってきたのだ。その斧を右手に持ち突き上げながら、


「俺に続け!!」


 その一声で、今までぐったりしていた若手の生気が戻ってくる。・・・ここからは、イザヴェラ王都軍のターンだった。次々に肉塊と化していく魔物の群れ。リック将軍のあの空飛ぶ手斧は、飛行系の敵にも効果を発揮し、敵の数はみるみる減っていった。もちろん俺たちも頑張ったが、リック将軍の凄まじさたるや・・・この人は人間で合っているのか?・・・『お前が言うな!』とゲンに突っ込まれたのは内緒である。・・・兎に角、ここからそれほど時間を掛けずに敵軍を全滅させる俺たちだった。


「将軍! 戻ってこれたのですね。」


「北方で魔軍と交戦していたのはいいのだが、単なる陽動だと知ったときは焦ったぞ。で、急いで戻どってきたわけだ。おかげで軍隊を、丸ごと置いてきてしまったわ。しかし、スレイマンのやつめ、この俺についてこられないとは、情けない奴だ。」


 リーフ王子の言葉にカッカと笑いながら話すリック将軍。・・・部下達を置いてきちゃったんだ・・・スレイマンって人も哀れな。しかし、だからこそ、この人だけでも間に合ったのかな?・・・ひとまず危機が去ったことを確認した王国軍と冒険者メンバーの俺たちは、王都に帰還するのだった。




 翌日、レグルス、エスト、ラルフ、アレク、ブライト、ポール、ミランダの7名は、イザヴェラ城に呼び出されていた。1つには、褒賞があった。とはいっても、この度の王都襲撃は被害甚大で、気軽に金品を渡せない状況になっているらしい。その代わり、ここにいるメンバーが全員ギルド登録メンバーだったため、全員のギルドランクを上げるとのことだった。エストとアレクがB、ラルフ、ブライト、ポール、ミランダがA、俺レグルスはSとなった。エストに至っては、元がDランクだったらしいので、特例で2段階昇進ということになった。実力的にはそれでも足りないが、ギルドの規則で、王権発動しても無理だったらしい。


 そして、もう1つの要件が重要であった。今後の方針について会議をするから、参加して頬しいとのことだった。基本聞くだけだが、必要があれば発言も許可するとのことだった。・・・会議とか、いやなんだが、拒否できる空気じゃなかったしな。・・・おとなしく従うことにする。




 会議室には、国王、第1~第3王子、王女、内務大臣、外務大臣、将軍、神官長の9名に俺たち7名を加え合計16名で行われる。まず今回の被害報告が行われる。


「え~、昨日12/18の王都の襲撃に関する被害報告をするぜ。まずは北方からの魔王軍の襲撃にリック将軍の陸戦部隊が応戦。敵軍は撤退。2万の従軍のうち、戦死者3211名、負傷者は12457名。 続いてイザヴェル川の西方より飛来した魔王軍の襲撃に関しては、陸軍2万、弓兵部隊5000で応戦。アレン、リーフ両王子や数名の冒険者の活躍によりこれを殲滅。被害は戦死者は陸軍9254名、弓兵部隊1237名、王都民にも327名の死傷者が出た模様。 最後に王都の南で行われた戦闘では、先ほどのイザヴェル川東岸での戦いで生き残った者たちにの活躍により、南方より来た魔王軍2万を撃退。こちら側の戦死者は陸軍兵1211名、弓兵隊52名。 まとめると、我が軍の戦死者総数は14965名。王都民の被害は先の報告以外は特になかったようだぜ。」


 ここまでが、リック将軍による報告である。


「被害甚大ではあるが、これだけの襲撃を受けて多くの王都民を守ることができたのは、偏に戦ってくれた兵たちやここにいる冒険者たちの功績である。特に南方の戦いにおいては、冒険者諸君の活躍により、絶望的な状況の中で当方の被害を極小にして戴いたと考えております。本当に有難う御座います。」


 神官長たるアスクの言葉である。いくら公式の場とはいえ実の父親に、こういう言い方をされるとかなりむず痒いな。だが、表情に出ないよう、全力で抑える。


「次なる報告ですが、この王都より南部、テーベからレアドまでの諸都市が敵軍の支配下に入ったかと思われます。そしておそらくは、レアドの南である、ミラの町が落ちるのも時間の問題かと思います。」


 内務大臣リシュルー様の報告に、静まり帰る会議室。・・・『嫌だ、お家帰る!』と駄々をこねるゲン。・・・空気読め!


 この件によって発生する問題点が、リシュルー大臣によって述べられていく。


 1.領土の喪失。

 2.ラーウェと繋がる街道の喪失。それによる南北の分断。ラーウェからの物流の停止。

 3.2に伴う、南方よりのミズガルム共和国の援助の停止。

 4.更なる難民の発生。その難民の受け入れ先。

 5.王都の防衛


 この5点である。とりあえず1については放っておいていいだろう。というよりどうにもならない。何とかなるなら、残りすべてが解決する問題である。2~4はワンセットだな。街道を抑えられたのははっきり言って致命的だ、今まで王都が生き残ってきたのは、偏にラーウェとの交易があってこそである。しかも、援助をしてくれているミズガルムも窓口がラーウェであるから、自動的にこれもストップする。ちなみに援助をウルズ湖を渡って運ぶのは不可能に近い。この湖は塩湖で多くの海洋性生物がすんでいるのだが、その食物連鎖の頂点に位置する体長13mもの巨大鮫、メガロドンがいて、船で航行しようとすると襲ってくるのである。大きな船でも船底を攻撃されこれまでも試みた人たちが犠牲となってきた。難民は王都に来たら受け入れるしかないだろうが、保護するための財源が問題である。5についても、軍は大きなダメージを受けたのに加えて、東以外ほぼ全方位に警戒をしなけらばならなくなった。今足りないのは、金も人も両方だ。八方ふさがりである。


「金の問題なら、実は何とかなるかもしれない。実は極秘扱いしていたが、ここ王都より東方、ウルズ湖との間の地帯にはかなりの量のミスリル・アダマンタイトがあってな、オリハルコンも少量採掘できる。国の緊急事態に開放しようと考えていたのだ。」


 国王陛下の爆弾発言である。ただ、それをどう利用するのか難しい問題である。他国に輸出したくとも、先ほどのとおり交易路が潰された格好なのである。そこで、外務大臣ユグノーより1つの意見が出る。


「北方のグリバール王国と国交を開きましょう。」


 これも相当な爆弾発言である。そもそも、グリバール王国とイザヴェル王国がある地方はウェス地方というのであるが、昔はイザヴェル王国で統一されていたのだが、800年以上も前に、グリバール王国が独立したという経緯がある。北方の地方領主が当時の中央の政策に反発したのが原因らしいのだが、とにかくそれ以降、国交を結ばれたことはないのである。他の会議参加者はやや不審な目を向けるが、


「仮にできたとします。その利点ですが、・・・」  


 そう話し始めた、ユグノー大臣の主張は以下のとおりである。


 1.グリバール王国による難民の受け入れ。

 2.グリバール王国からの援助。グリバール王国からの援軍。

 3.グリバール王国経由での、ミズガルム共和国からの援助。

 4.ミズガルム軍のグリバール王国内の通過許可。


イザヴェル王国にとって都合のいい話ばかりであるが、認められるのならば、先ほど述べられた課題はすべて改善される。認められればの話であるが。


「そういうわけで、国交を結びましょう、国王。」


 自信ありげの様子だが、さて?


「勿論、こちらもそれ相応の覚悟が必要になります。これが認められなければ、恐らくは取り合ってももらえないだろうと考えられます。以下に列挙しますが、」


 1.グリバール王国のイザヴェル王国による正式承認。(これまでは承認すらしていなかった。)

 2.嘗ての独立戦争の際の敗北を認め、賠償金を支払う。

 3.イザベル山脈全域の採掘許可。


 1は国としてのプライドの面だけだから、全く問題ないだろう。むしろ今更感がある。次に2の賠償金の問題だが、先ほどの鉱山の件である程度解決するのかもしれない。勿論金額にもよるだろうが。そして3の件だが、現在イザヴェル山脈はイザヴェル王国領とするのが一般的な見方であり、ここには豊富な鉱産資源がある。現にこの戦乱に入る以前は、鉄、銅、銀、金、ミスリムなどが積極的に採掘され、輸出品となっていた。ここを共同管理とし、グリバール王国側にも利益が行くようにするとのことである。ここから生まれる利益は計り知れない。領土を回復した後ということになるが。当然、現在は危険であり無理であるが。とまあ、これらは、すべて大臣の思い付きであり、交渉もすべてこれからということのようだが、まずは承認してもらわないと話もできないとのことだ。


 リシュルー内務大臣は悩んでいる。現状を打開するには妙案かもしれないが、失うものが多すぎる。逆に言えばそのくらいでなければ、グリバール側にメリットがないのである。・・・


「このイザヴェル王国には、戦後復興するために必要な資源には恵まれています。資源関しても、食糧生産能力に関しても、繊維工業などの特色ある産業ももあります。是非この方法で話を進めましょう。」


 とはディアス王子である。ちなみにアレン王子は俺は難しいことは分からんって顔をしてる。


「分かった。ユグノーの提案を飲もう。こちらも無茶を言うのだ。リシュルー納得してくれ。その代わり、ユグノーよ交渉は必ず成功させるのだ!」

 

「「は、畏まりました。」」


 どうよら、この件は、国王陛下の鶴の一声で、施策の方向性が定まったようだ。


「次の議題ですが、魔王対策の件になります。」とアスク神官長。


 これも頭の痛い問題で、魔王がこの国に居座り続ける限り、脅威は消えないし、現在世界各国で魔獣が活性化。先日俺たちが護衛していた商隊もトロールに襲われた。魔獣の種類もより凶悪な方向に変化し、危機にさらされている。友好国からの情報だけであるが、被害が大きいのは、ここイザヴェル王国だけではないのである。ただ、じゃあどうするのか?という問題でもある。街や集落、村を襲うような場合は軍の仕事になる。ただ、自然に存在する魔獣を国家が討伐するかといえば、答えは否である。どちらかといえば、冒険者ギルドの管轄である。冒険者が各々の利益を求める過程で討伐してきた。


「一番警戒しなきゃならんのは、この強力になった魔獣が魔王らに従えられて、各国を襲うようになるってことだ。今は何ともないと高を括っていると痛い目に合うぜ。うちのようにな。」


 これは、リック将軍の発言だが、野良の魔獣であれば数体であるから冒険者で何とかできるが、魔王の支配下に入って、魔王軍に組み込まれれば、いつかは人類が滅亡することになる。


「だから、魔王の討伐の必要性があるということになる。」


 その昔、今より700年ほど前、ゲルザードという龍型の魔王、龍王とも呼ばれるが、まあ、魔王が誕生した際、それを打倒すべく勇者カミュがコトナ村より出現する。勇者の剣を得て、精霊たちの加護を受けた勇者は魔王ゲルザードの力を封印した上で仲間とともに討伐したとある。世界に伝わる歴史の話である。ちなみに現在のイザヴェル王国は彼が再興させた国で、現王家の直接の祖先にあたる。それ故だろうな。コトナ村が狙われたのも、この国が集中攻撃されているのも。


「今の魔王が過去の魔王が復活したものだとして、魔王にに施されていた力の封印はどうなっているのだろうな? この国に伝わる文献では、その封印の祠はガイアナ島のどこかにあると伝わっているが。」


 これは、国王陛下のお言葉である。ここで、俺しか知らない情報を出しておく。


「封印は解けかかっていましたが、解けてはいませんでした。3年前の話ですけど。俺が封印を延長しておいたので、もうしばらくは大丈夫かと思いますが。」


 会議参加者が全員驚愕していたが、事実だからね。でもいつまでも持つわけではないことも併せて話をする。今の話の流れから、それには勇者が必要で、いるのかわからない勇者を探しだすところから始めるんだろうな・・・とか考えていると、


「もはや一刻の猶予もない。勇者を育てて至急魔王を討伐するのだ。」


 ほらね、だから、俺たちに勇者様を探せっていうんでしょ? 分かりますよ、流石にね。でも、引き受けたとして、いったいどこにいるのやら? 国王様、何か情報持ってるとといいんだけど?


「レグルスよ。勇者がどこにいるのか情報を知らないかだと?・・・目の前にいるではないか?」


「「「「「「「は?!」」」」」」」 冒険者7名全員、目が点になる。


「リーフが勇者なのだよ。証拠はこれだ。」


 リーフ王子のステータスボードだ。


リーフ  LV12 天職 勇者  剣の才能 魔法の才能 勇者の才能 現在の職業 王族


    HP       40

    MP       41

    力       30

    きようさ    25

    すばやさ    48

    魔力      42


    技能  剣LV25 火魔法LV10 氷魔法LV10 風魔法LV10 光魔法LV10 雷魔法LV10 

        回復魔法LV10 空間魔法LV20 学問LV30 法学LV10 執政LV15

        【勇者専用スキル】

       +自分を中心に半径100mの味方に能力値×1.1倍(力・素早さ・器用さ・魔力)


 確かにリーフ様は、勇者で間違いないようだ。王都の南の一戦で体が軽く感じたのは、この人のせいだったんだな。


「納得はしてもらえたようだな。これよりリーフにはレグルスとともに、グリバール王国の西端に位置するの水龍の洞窟に挑戦してもらう。伝説ではかつての勇者カミュはここで水龍から伝説の剣を受け取ったと聞く。伝説が本当なら、ここで勇者の剣が手に入るのだろう。行ってくるがいい。そして、ディアスよ。お前は国交を結ぶ使者としてグリバール王国に向かうがよい。ある程度までは全権としてお前に託す。無茶なものでなければお前の独自判断で決定しても構わぬ。途中までレグルスに同行するがよい。」


 拒否が認められる空気ではなかった。まあ、拒否するつもりもなかったが。というか、いつの間に俺が魔王討伐に協力ことになった? 納得できなくもないが釈然とはしない。現時点で力があるものってことになるんだろうが・・・う~む。


「その旅に、わたくしも同行いたしますわ。」


 これは、ミリアム王女の発言である。交渉のためだろうか?


「リーフが心配ですわ。まだまだ未熟ですし、旅に同行させてもらいます。いいですよね、レグルス?」


 国王陛下、青天の霹靂なのか声を出せないでいる。可哀そうに、プルプル震えてるよ。要するにグリバールまでではなく俺たちの、魔王を退治する旅に同行するってことだよね?


「な、ならんぞ! ミリアムはここにいるのだ。 勝手は許さん。」


「お父様は力があるものが、魔王討伐に協力するべきというお考えでしたわね。だからこそ、レグルス様の参加を強制した。勇者のリーフは当然ですけど。でも力がありませんわ。謙遜なしに言いますけど、私なら力があります。レグルス様、ご覧になりますか?」


そういって召せていただいたミリアム様のステータスである。


ミリアム LV125 天職 聖職者 回復魔法の才能  現在の職業 王族


    HP      756

    MP      5211

    力      524

    きようさ   653

    すばやさ   389

    魔力     5418


    技能  槍LV71 光魔法LV120 回復魔法LV185 学問LV81 

       +ブレス耐性80% 混乱耐性100% 麻痺耐性100% 封印耐性100% 毒耐性100%

        熱変化耐性50% 闇属性耐性80%

        【聖者の衣】装備中


・・・王様? 同行願いたいんですが・・・にっこり微笑んでみる。


「ええい! わかったわ! 勝手にせい! ミリアムに何かあったら承知せんからな!」




 こんな感じで、長かった会議が幕を閉じるのである。ちなみに、ブライト、ポール、ミランダの3名はしばらく王国において軍事行動を補佐することになったようだ。あくまで所属はギルドだがお手伝いをするという形に収まったようだ。平和になった暁にはたんまり報酬をもらうらしい。


 まさかこんなことになろうとは思いもしなかった。ことがことなので、改めてエストに尋ねたら、「いちいち確認するな! 当たり前でしょ!」と言われ殴られた。もうついてくるのは絶対変更ないらしい。ちなみに一昨日置いたばかりのうちの客間に置いてきたエストの私物はそのままにしていくらしい。・・・また帰ってくるからって。・・・うん、意味わからないから、深く考えないことにしよう。・・・うん。


 さらに、驚いたのが、ラルフとアレクも同行すると言ってきたことだ。ラルフは、リック将軍からロキという名前の敵将が雷神の剣を持っていたことに激怒したことが動機である。雷神の剣はギブソンさんの形見になる。それを持っていたロキという男はギブソンさんの敵なわけで・・・やべ、俺も腹立ってきた。・・・よし、二人で敵討ちしよう。アレクは俺たちが行くならと割と気楽に考えたらしい。まあ、コイツの索敵能力とか探索スキルは役に立つしな。・・・そうなってくると勇者様を囲む幼馴染の旅って感じだな。あ、ちょっと楽しいかも? こういうのがないと続かないよね。


 遺跡を周ってみたいと、不思議を知りたいと、なんとなく考えていた自分の旅だが、期せずして明確な目的が決まってしまった。魔王討伐とか柄じゃないんだが。だが、行ってみたいと思っていた遺跡にいきなり行けるとか、その点は幸運である。水龍の洞窟か・・・楽しみである。この緊急事態に少々緊張感が足りないかな?


         








第3章終了です。次回からグリバール編が開始します。冬にもなっていて、完全に雪国になっているこの国をお楽しみいただけたらと思っています。ちなみに本編出だしませんが、今回時点のラルフ、アレクのステータスです。本編では、もう少し時間がたってから、改めて出したいと思います。


ラルフ  LV82 天職 戦士 剣の才能 現在の職業 冒険者


    HP      2151

    MP      121

    力      1159

    きようさ   314

    すばやさ   264

    魔力     7


    技能  剣LV181 盾LV85 


 タンクで剣の達人。あと脳筋です。大人になっても基本変わってないラルフです。


アレク  LV68 天職 探検家 弓の才能 短剣の才能 探索魔法の才能 鑑定魔法の才能 

     転移魔法の才能 美術の才能      現在の職業 冒険者、画家


    HP      561

    MP      217

    力      412

    きようさ   861

    すばやさ   1581

    魔力     123


    技能  弓LV71 短剣LV75 探索魔法LV114 転移魔法LV30 鑑定魔法LV80 絵画LV234


地味に強かったアレク。将来は忍者っぽくなりそうです。予定は未定ですが。あとアレク画伯です。既に作品が転売に転売を重ね大変な値がついていることを本人は知りません。


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