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格闘聖職者の冒険譚  作者: 岩海苔おにぎり
第2章 シュネー村での日々
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師匠との特訓の日々(とその他)。

前半はタイトル通りの内容になっています。後半はレグルスのお勉強を通してこの世界の説明をしています。後半は作者が考えている世界の説明の第1弾みたいなものなので、飛ばしていただいても、そこまで支障はないと思いますが、お付き合いいただけたら嬉しいです。後日世界地図アップしたいと思います。気長にお待ちください。

シュネー村ギルドで初受注の日の翌日から、ヤンに弟子入りしたレグルスは、毎日の早朝と夕方に稽古をつけてもらっていた。・・・入門から3カ月程、「そもそも基礎体力が足らんなぁ。」とか言われ、村の広場(外周2000m位)を延々と走らされたり、腕立て伏せや腹筋・背筋等をやらされたり・・・それでも、日中は自分でギルドの依頼を受注したり、自宅で読書したり、・・・学校はどうしたのかって?・・・もちろんこの村には学校がない。そもそも先生がいない。僕と似たような年齢の子供たちはもちろんいるんだけど。この島は、イザヴェル王国領ってわけでもないからね。大人たちが常識を教えていく程度の者らしい。


 もっとも、学問自体が好きな僕なので、村長の本を借りたり、村にない本に関しては、父さんたちへの手紙に欲しい系統の本を書いて、後日持ってきてもらったりしている。何故かエレン先生作成の問題集が一緒にあることも多かったが。ホントに仕事熱心な先生である。持ってきてもらった本の中には、王国図書館の印が押してあるのもあって、そういうのは後日回収されている。父さん的にはたまにこちらの様子が見られていいらしいが。元クラスの皆からも手紙が来ていた。特にロイなんかが、王都の状況やら、クラスの状況やら様々な近況を教えてくれる。こういうのは本当にうれしいね。・・・そうそうエストからも手紙が来ていた。文面は・・・怒り狂っていた・・・僕に対して。「何でもっと早く知らせないの! 死んだんじゃないかと思っていたのよ!」とか「手紙くれるって言ってたのに!」とか「クラスの皆とは手紙のやり取りをしてて私とはしないってどういうこと!」とか。なんでも僕がこっちにいるって知ったのはあの事件から1か月後くらいのことだったらしい。・・・読んだ瞬間、いや読み始めてからずっと怖かったので、即日手紙を返信しました。言い訳とか、言い訳とか、言い訳とか、謝罪とか、・・・ついでにこちらの近況とか。


 などと考えながら、早朝ランニング10週(約20㎞)を終わらせる。


「よし、いいじゃろう。 そろそろ次の段階に進むかのう。・・・レグルスよ。オークでも狩ってくるぞ。・・・実戦練習じゃ。」


 いきなりすぎるだろう? とか思いながら、ついていく僕。時期的には冬真っただ中のはずだのだが、ここは熱帯。関係なく暑い。ここにいると時間の間隔とか季節感とか崩壊しそうだよね。村から出てそう時間かからず最初のオークを発見する。15分ほどである。なんでもオークの気配を探っただけという。

サーチの魔法も使わずさすがというかなんというか。・・・7頭もいるね。全員棍棒持ってるわ。


「まずは見ていなさい。」と師匠。すぐにオークに向かっていく。先制攻撃で1頭目、そこを攻撃してくる別のオークの棍棒の一撃を腕で受け止め、右ローキックで転ばす。すかさず遠くで様子をうかがっていたオークに向かって、左足で地を蹴りそのまま地面に平行に飛び右足を腹の鳩尾にめり込ませる。2匹目。再び別オークの棍棒が襲うがこれは瞬間移動でかわす。背後に回って、やはり一撃でつぶす。3匹目。・・・・・7匹すべて倒すのに1分かかってないよね。見ていてはっきりわかるのは、体の中にあるエネルギー、気って言うんだっけか?それを放つ一撃に込めていたよね。さっきの瞬間移動もこれが使われてたね。うん。


「少しは理解できた様子じゃな。左様。重要なのは気の使い方なのじゃ。気を込めるだけで威力は雲泥の差じゃ。さっきの瞬間移動も魔法でないのはわかったかのう? ただ、常時全身に気を張っていてはすぐにへばってしまうじゃろう? 要は必要な瞬間だけ、爆発的に使うのが効果的なのじゃよ。 わかったのならもうちょっと手ごろなやつを見つけるから、今度はレグルスがやってみなさい。 そうそう魔法と生気収束波は禁止な。」


 わかったと返事をしながら、オーク(肉)を収納魔法に回収する僕。・・・それから歩くこと30分。運よく1匹だけで歩いているところを見つけた。武器は古びた両手剣を持っているようだ。師匠から目線でGO!のサインが出ている。待った!は許されないようだ。


 まずは、殴りかかってみる。察知されたのか普通にかわされた。今のは一撃に気は込めなかったよね?これじゃ訓練にならんじゃん!とか思っていると、気が付いたら横薙ぎにされた両手剣が僕の両足に迫っているところだった。ジャンプしてかわす。が、転倒してしまった。そこをチャンスとばかり剣を振り下ろすオーク。それを転がってかわし、距離をとる。相手の追撃が遅かったので何とか起き上がることができたが、1人でオークとやりあうとこんなにも大変なのかと思う僕である。


 「ほれ、手が止まっておるぞ。」 穏やかに檄が飛んだ。 向こうもこちらの隙を伺っているようだ。僕も落ち着くことにする。集中して考える。・・・インパクトの直前だけ気をためることをとにかくイメージする。まずはやってみる。


「ウラッ!」 そう叫んでオークに突っ込み、躱されるのを前提で右フックを放つが当然躱される。今度はオークが大上段から袈裟切りにしてこようとするが、これを躱すと、よし!、オークの体勢が崩れた。そこを狙って直前に気を練り左手に込めて、オークの顔面にぶち込む。・・・よし、オークが崩れ落ちた。気絶したようだ。


「まあ、良いじゃろう。少しは分かったようじゃな。最後の一撃ダメ出しするとすれば、気の練り方がやはり足りんのう。きちんとできていれば、気絶ではなく、きっちり仕留められているからな。自分でギルドの依頼受けるときには、わしの目がない時でもきちんとそこのところ意識するんじゃぞ。」


 わかりましたと返答。今日はこれでお仕舞いのようだ。オーク(肉)を持ち帰り、ギルドで買い取ってもらう。オーク肉は結構なお金になるのである。自宅に着くともうお昼になっていた。まだ残っていたオークの干し肉を刻んで、ネギ、卵、大量の米とともにチャーハンを作る。腹ごしらえをして一服していると、


『レグよ、お疲れさんや。もう、トレーニングしても、ぐったりすることも無くなったなやな? お前さんだいぶ強うなってるんとちゃう?』


 そういえば、最近確認してないなぁと思いながら、ステータスを覗いてみる。


レグルス LV76 天職 聖職者 回復魔法の才能 空間魔法の才能 格闘の才能 現在の職業 冒険者


    HP      317(最大412)

    MP      523(最大598)

    力      214+100

    きようさ   248+200

    すばやさ   205+150

    魔力     561


    技能  格闘LV41 火魔法LV10 光魔法LV31 風魔法LV15 回復魔法LV67 空間魔法LV20

        料理LV25 学問LV22 

        +ブレス耐性50% 混乱耐性100% 幻惑耐性100% 毒耐性100%

        【幻獣の革手袋】装備中


 うん。すごく成長してるね。これもヤン師匠のおかげだね。ここのところ頻繁に収納魔法使っているせいで、空間魔法のレベルが一気に上がったみたいだ。


『まあ、ワイはレグから流れてくる気でまあ、大体は見なくても分かるんやけどな。』


 ふと思った疑問をぶつけてみる。「ゲン(最近呼ぶとき縮まった。)、って視界あるの?」


『今更それかいな? 無いで? そんかわりな、心の目で周囲を見てるねん。お前さんが持ってる本の文字までばっちり分かるで。それって視界とちゃうのかって? まあ、違うと思うで。ワイ本当の視界知らんからわからへんけどな。』




 午後からは、外での行動はやめにして本でも読むことにする。『それ、またワイが暇になる奴や! 堪忍して~な。』とか言ってる。もちろん、スルーの方向で。するとヤツから変化球が。


『じゃ、せめて地理の本にせえへん? ワイ今の世界について興味あるねん。』ちょうど自分もその系統に目を通しておきたい気分だったので了承する。ふむ。

 ・

 ・

 ・

『・・・我々の住むこの星は、ある先人の発見により、半径6000km強の球体であり、1周約4万kmであることが分かっている。尤も、kmとは赤道から極地までの距離を1万で割った距離と決められているので、1周4万kmになるのは当たり前である。まあ、当時の人は球体であることを知らなかったので使用している単位も違ってたらしいしね。でも当時の単位でちゃんと計算したみたいだよ、簡単な数学使って。』


『その辺は別にいいねん。次行って~な。』 はいはい。了解しましたよっと。


『世界には、北部にユグドラル大陸(西側)とアースガルド大陸(東)がある。ユグドラル大陸の傍、南西部に北西~南東に縦長のガイアナ島がある。ユグラドル大陸は4つの地域に分かれ、西のウェス地方、南のサウス地方、東のイース地方、中央のミズガルム地方がある。西はウルズ湖という世界最大の湖に、南と北は山脈にて区切られている。ウェス地方は東西に走るイザベル山脈を境にして南北に分かれ、北部はやや冷涼な気候である。サウス地方とガイアナ島そしてアースガルド大陸南部が熱帯に属し、残りはほぼ温暖な気候である。・・・』


『・・・ガイアナ島とサウス地方の南部には東西に長いレムリア大陸があり温帯に属するが、その東部にはムーラ砂漠が広がっている。アースガルド大陸の南の温帯域にはキルナ諸島という島々があり、さらにその南部にはスヴァール大陸が南の方向に南極地方まで広がっており、その北部は冷涼であるが人が住める土地になっている。北部は南極地方は氷雪地帯となっている。・・・』


『次行こ。次ぃ!』


『・・・これまでに紹介した大陸はすべて、25000kmの範囲の中に納まっている。周囲が4万㎞であるので、大陸がある25000㎞の部分を陸半球、残りの15000㎞を水半球と表現する場合もある。ただ、歴史上ウェス地方西部より出港して西回りにアースガルド大陸に到達した人は報告されていない。というより試そうとする者もいないのである。船で移動した場合膨大な時間がかかり、途中で水や食料が不足してしまうからである。逆に確認されていないことから、未知の大陸が存在するという考え方もあり、そこにはエルドラド(黄金郷)が存在し、何不自由ない生活をしている天国が存在するという伝説もある。・・・』


『ああ、その話な。それはワイも聞いたことがあるで。まあ、大真面目に話してる奴いたら小馬鹿にされとったけどな。誰もウェス地方からの西方航路は実行したことないはずやから、真偽は知らんけどな。』


 やっぱり、700年前でもそうだったのか。いつかは行ってみたいけどね。


『もう3時間位読んだんのとちゃう? そろそろワイ疲れたで。もうやめにせえへん?』


 言われてみると、もう午後4時になっているか。ぼちぼち晩御飯の材料を買わないとね。で買い物終わったら、また師匠のとこ行かないと。・・・



そんな感じで、レグルスのまだ10歳のとある1日が過ぎていく。・・・・・







次回、イザヴェラ王国の事変後の動向。事変を受けての世界の変化とか、メインの話の周辺を書いていこうと思っています。1回で終わらせて、もう少し、この村でのレグルスの話を続ける予定です。能力的にも年齢的にも成長していくはずです。たぶん。てなわけで、是非今後もお付き合いのほどよろしくお願いします。

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