第一話 「ワン。」
初めての投稿です。
是非とも読んでいって下さい。
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目覚ましの音が聞こえて体を起こす。
窓のカーテンを開けて太陽光を浴びる。
窓を開けて伸びをする。
今日もいつも通りの平凡な……。
「ギィヤア"ァァァァァァァァァッ!」
耳を劈くような鳴き声に地響きがする。
ああ、いつも通りの平凡な朝だ。
ーーーーーー
「じゃあな、リョウ」
「じゃあね」
学校近くのファミレスで、駅に向かう友人と別れた後、少年は自転車を立ち漕ぎして家に向かう。
『俺は普通の高校一年生の雨宮令星。趣味は音楽を聴くこと。部活はハンドボール部で、誕生日は11月……え?心の中で自己紹介するなって?そんな堅いk』おっと電車が通ったようだ。
十数分かけて家に帰ると自転車を停めて家に入る。
「ただいま」
この日は部活があったこともあり、自分の部屋に入ると制服のまますぐにベッドに横になった。
スマホを少しいじったあとに、何時頃か、眠りについた。
ーーーーーー
「ギィヤア"ァァァァァァァァァッ!」
「うるっさ」
耳を劈くような音に呆れながらも、とりあえず疲れきった体を起こす。
「あれ?」
思ったより軽い体に違和感を持つ。
「布団が違う。あれ?」
そう言った俺は辺りを見渡す。
部屋は近代的なコンクリート製っぽい造りで、家具はベッド以外に木製の机しかない。
「え?どこここ。まじやばい」
俺は手元にあったはずのスマホを探す。
「あれ、ない?」
よく分からない状況で連絡手段もなくて正直、めちゃくちゃ焦っている。
「あ、おはよう。よく一人で喋るね。独り言多いよ」
ちょっと馬鹿にしたような言い方をした、声のした方に目を向けると、扉のところにひとが立っている。
「いや、朝起きたらよく分からない状況になってるんだよ?焦るよ」
「まあまあ、落ち着いて。うるさいから」
「いや、さっきのやつの比にならないよ」
初めて会った人によくこんなにも話せるな、コミュニケーション能力高いなとか関心しながら、彼の顔をもう一度よく見る。
「あ、あれ?これ……」
凛とした顔立ちに、高い鼻、イケメンだな。
いや、そういう問題じゃない。
目は俺と同じつり目で、見た感じ、高一男子にしては小さい160cmの俺より普通に高い。170cmぐらいかな。
それも問題じゃない。
耳は上向きに尖ってて、毛が沢山生えている。
俺は実物を見たことがないけど、まるで……
「狼?」
「ワン。」
「かわいいかよ」