85いつもの厄介事
次の日、王様から呼び出された。
なんだろう、この間の革命の件かな?
国王「よく来てくれた。早速だが、今朝早馬が報告に来た。」
早馬って、偵察係とか連絡係とかだよね。馬で移動するやつ。
国王「ここより東の大きな町で異変が起きた。」
国王「すべての住人が突如いなくなったというのだ。」
・・いきなりすぎてもう話についていけない。
国王「そのことを知った我はすぐ調査隊を派遣した・・が、早馬の報告によると、調査隊もいなくなったそうだ。」
最近の俺は冴えてるからわかる。
俺に調査しろって言うんだな。
国王「事態を重く見たまではいいが、調査隊までいなくなるようではどうやって解決すればよいのか困ってしまってな。」
国王「この事態に対応できるほどの人物はお主しかおらぬ。どうか東の町へ行ってもらえないだろうか。」
双星「わかりました。ではすぐ準備して出発します。」
わかってたよこの流れは。解決できるかはわからないけど、まぁ行ってこよう。
国王「頼んだぞ。ああそうそう、報告によれば、町の中に怪しげな門があるそうだ。関係があるかもしれん。」
門・・ねぇ。
最近冴えてる俺にはわかる。
みんなその中に連れてかれたんだよきっと。
双星「ではその辺りを中心に調べることにします。」
国王「・・なあ双星よ。お主は我を恨んではおらんのか?」
双星「え?・・なんでですか?」
国王「・・いや、もうよい、気を付けて行ってくるがよい。」
またいつもの厄介事だ。
がんばろう。
国王「(我はお主を罠に嵌め追い落とそうとしたというのに・・なぜそこまで平然としていられる)」
国王「(娘の言うように、お主は神なのか・・いや、そんなこと・・ありえぬはずだ・・)」
・・
・・・・
さーて、ダークエルフさんに相談だ!
ダークエルフ「十中八九、その門が怪しいだろうな。」
メイド「怪しい人が服を着ているようなものですね。」
もし服を着てなかったら、怪しい変態さんになりそうだ。
双星「どうすればいい?」
ダークエルフ「行ってみなければなんとも言えないな。さて、用意するか。」
メイド「簡易お茶セットが大活躍しますよ♪」
ふたりとも来てくれるんだ。
危ないところだから来てほしくない気持ちもあるけど、やっぱ頼りにしてしまう。
ありがとうふたりとも。
猿の手「東の地、そこで私を使うだろう(予言)」
いや使わないって。
猿の手「いや使う。お前は絶対に使う。」
そこまで断言できるってことは、もしかして未来がわかる?
俺が使う状況・・使わざるを得ない状況?
俺になにかあったら使えないし・・まさか、メイドさんとダークエルフさんになにか起こるんじゃ・・
双星「ふたりともストップ!」
メイド「ふぇ?」
ダークエルフ「?」
双星「こ、今回は俺ひとりで行くから!」
ダークエルフ「なぜ?」
俺は猿の手のことを話した。
ダークエルフ「私はなにも聞こえないが・・これが猿の手の力か・・興味深い。」
ダークエルフ「それなら魔法アイテムを持っていけ。もったいないとか思わず使いなさい。」
メイド「猿の手さんこんにちは~」
猿の手「脱げやエロメイド。」
メイド「双星様、猿の手さんなんて言ってますか?」
脱げやエロメイドって・・言えるか!
双星「なにも言ってないなぁ。気が向かないと喋らないんだと思うよ。」
メイド「残念です。」
猿の手「ダークエルフは屈服させたいよね。」
これ捨てたいなぁ。
まぁ捨ててもすぐ戻ってくるのが猿の手の特徴(呪い)なんだけど。
あと言っておくけど、ダークエルフに限らず気の強い子を屈服させるのが楽しいと思います。
猿の手「屈服されるのも好きなくせに。」
すべて見抜かれている・・だと・・?
これが猿の手の力か・・
・・
・・・・
猿の手の恐ろしさを味わったところで・・さぁ出発だ!
ヒミカ「双星!!!」
双星「あ、ヒミカさん。」
なんか怒ってる?
ヒミカ「また無茶なことを引き受けて・・お前は一体なにがしたいのだ!?」
双星「えっと・・なんで怒っているんですか?」
ヒミカ「ついこの間の事件を忘れたのか?」
・・どれのことだろう。俺の周りで事件起きすぎ。
双星「昔のことは昔のこと。今のことは今のこと。明日のことは明日のことですよ。」
ヒミカ「まったくお前のことがわからん。猿の手の件だって背負い込んだままだろうに。」
双星「きっとなんとかなりますよ。まぁならなかったら・・そのときはそのときかな。」
猿の手は自分で受け入れたから・・自分で決めたことは自分で責任持たないと。
ヒミカ「一応言っておくが、町の住人が消えたのだ。派遣された調査隊は実力者揃いだ・・意味、わかるな?」
えーと、その調査隊の人たちもいなくなったってことだから・・
双星「もしかして強敵がいるとか?」
ヒミカ「逃げることも敵わなかったのだ。どれだけ危険かわかるだろう。」
双星「・・うん、無理しない程度に調査して帰ってきます。」
ヒミカ「そうしろ・・もっとも、気が付いたら手遅れ・・なんてことないようにな。」
なにそれ怖い。
ヒミカ「・・持っていけ。元々お前のだ。」
ヒミカさんが差し出したのは一振りの剣・・あ、この間の魔剣か。
二振りのうちの一本。
魔剣を受け取った。
双星「これ凄いですか?」
ヒミカ「そっちは明らかに当たりだ。魔剣の中でもかなりの代物だぞ。」
双星「じゃあもう一本は?」
ヒミカ「正直よくわからん。不思議な力みたいなのはまったく起こらぬ。」
ヒミカ「だが仮にも魔剣。錆びず切れ味も落ちないから重宝している。」
双星「俺はあまり戦いませんから、そっちの魔剣を持っていきますよ。」
ヒミカ「お前がそれでいいなら構わんが・・生きて帰ってこい。」
双星「はい!」
魔剣を交換して、俺は出発した。
・・
・・・・




