69抽選~魔剣の行方~
双星「・・まだ?」
受付「退屈ですー。」
ヒミカ「この人数だ。抽選券を配るだけでも大変だろう。」
1人に渡すのに3秒かかるとして、1万人で30000秒。
30000秒は500分で、イコール8時間と20分。
スタッフの人数が10人でも50分かかる感じか。
スタッフに質問する人や文句言う人とかいたらもっとかかるだろうし・・
放送係「みなさん大変お待たせして申し訳ございません。まさかこんな人数になるとは予想しておりませんでした。」
放送係「スタッフ一同、一生懸命対応しております。もう少しだけお待ちください。」
ま、人間は不完全なんだからしょうがないか。
例え不完全でも、広い心くらいは持てるよね。
放送係「あ、そうです、実は吉報があるんですよ。」
放送係「魔剣は・・2本ありまーす!!」
おお!マジか!
受付「2本ともゲットです!」
双星「確率すごいことになりそうですけど・・」
ヒミカ「当たらない可能性の方が高いのだ。外れて当然、当たったら運が良かったと思おう。」
当たったらラッキーすぎるよね。
放送係「えーと、抽選券は配り終えましたが、抽選箱の用意がまだ整っていません><」
放送係「もうしばらくお待ちください!」
受付「これで2本当たらなかったら怒っちゃうぞ。」
双星「いや1本でも難しいのに・・」
ヒミカ「だが細かく状況を報せてくれるのは助かる。進捗が見えないのは不安になるからな。」
冒険者ギルドが主催だっけ。がんばっているのはわかる。
放送係「あ・・抽選箱の準備も終わりました!抽選可能です・・が、先に注意事項の説明をさせてください。」
放送係「参加者が1万人を超え、スタッフ一同がんばりましたが・・もしかしたらミスがあるかもしれません。」
放送係「抽選箱の中に、一部の番号が入っていないかもしれません。うまく抽選券を配布できなかったかもしれません。」
放送係「しかしそのためにやり直しなどやっている余裕はありません。やり直し前に当たった方も納得いかないでしょう。」
放送係「なので、どうあろうと、抽選の結果を絶対とします!参加するのであれば、抽選結果への苦情はしないでください。」
放送係「異論がある方はどうぞお帰り下さい!!!」
会場がシーンとなる。
まぁこんだけ人がいれば、苦情もすごいことになりそうだよな。
うん、俺は同意する!
受付「当たれば文句ありません(キリッ)」
すごいこと言うなぁ。まぁぶっちゃけみんなそうなんだけどね。
放送係「・・では抽選を始めます。」
放送係さんが抽選箱に手を入れ・・1枚の紙を取り出した。
放送係「番号は・・・・666番です!」
当たった。
あっさり過ぎて、なんの感情もわいてこない。
放送係「当選した幸運な方は前に出てきてください。」
双星「じゃ行ってくる。」
ヒミカ「・・あ、ああ。」
受付「まずは1本目♪」
放送係さんのところへ行った。
近くで見ると、放送係さんかわいい。
放送係「おめでとうございます。こちら魔剣の購入権となります。」
双星「ありがとうございます。」
記者「ちょっと待ったぁ!!!」
記者さんが乱入してきた。
釈放されたばかりなのに、また問題起こすつもりなの?
会場がガヤガヤする。
放送係「ちょ、苦情はダメですよ!」
記者「そいつは双星だ!!!」
会場がシーンとなった。
双星「・・うんまぁそうだけど、別にいいでしょ俺がいても。」
記者「今度はなにを企んでいるのですか?正直にお答え下さい。」
双星「なにも。」
記者「ふむふむ。当選番号は悪魔の数字。これはもはや双星が悪魔の加護を得たと言っても過言ではない、と。」
質問と関係なく脚色するなら、俺に聞く必要ある?
記者「にしても当たりますねぇ。まるで物語の主人公のように・・」
双星「偶然でしょ。」
記者「キターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーこれは間違いなく計画!!!」
いやいやいや。
放送係「違いますよ。主人公が当たるのは最後です。」
放送係「最初に当たるのはモブキャラですよ。」
この人もなに言ってるの?
記者「・・確かに・・モブが当てていき、残りは最後のひとつ。」
記者「ヒロインが”お願い当たって・・”とお願いして、結果大当たり。みんなで喜び合うのが正式な形式!」
正式な形式?
記者「モブキャラに取材してもしょうがなかった。時間の無駄をした。」
記者「よく見たら霞んで見える。」
放送係「運が悪かったですね。モブ当たりで。」
双星「・・俺、この低確率の中を当てて、運が悪いと言われるとは思わなかった。」
魔剣の購入権を持って戻る。
双星「俺はモブキャラだったそうです。」
ヒミカ「言ってる意味がわからん。」
受付「じゃあ私が主人公になります!2本目の魔剣と共に!!」
どうぞどうぞ。
俺はどうせモブなんで。




