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48100億の行方


バンッ!


ヒミカ「あの場であんなこと言ったら騒ぎになるとわからないのか!」

受付「だって~」

ヒミカ「お前はもっとよく考えて行動しろ!」

受付「反省してま~す♪」

ヒミカ「まったく。」

ダークエルフ「軍人女にしては甘い処置だな。」

ヒミカ「お前には関係ない。」

ダークエルフ「確かに。」

メイド「それで、100億って大会の優勝賞金ですか?」

ヒミカ「そうだ。」

出ることに決まったんだ。


受付「使い道は任せて。えっへん。」

双星「ところで、100億は別として俺っていくら持ってるの?」

まったく管理してないんだけど。


メイド「大会の賞金が2億5000万以上、500万以上するトロフィーが9個、あと債権として軍への貸付が1億8000万あります。これの原資は宝くじですね。」

メイド「以上が双星様の資産です。100万未満は省略、負債はありません。」

え、そんなにあるの?


双星「メイドさんが管理してくれてたんだ。」

メイド「ダークエルフさんとです。横領しないようふたりで管理しています。」

ダークエルフ「ぶい。」

双星「ありがとう。でも使って構わないよ。というか普段どうやって食事用意しているの?」

メイド「双星様のお給料からです。そちらも使いきれてませんが、少額なので割愛しました。」

あ、そっか。月給制だっけ。

この街に来るまではその日払いばかりだったから、いまいち実感わかない。


双星「お金使わない生活が当たり前だったもんなぁ。」

ダークエルフ「普通は突然大金を持つと無駄に使ってしまうものだがな。」

双星「欲しい物がない・・」

メイド「欲ないですよね。」

双星「仕事があって、女の子がいてくれて、毎日おいしい手料理を食べて、いつも忙しい。これ以上なにを望めばいいんだろう。」

ヒミカ「遊びに興味はないのか?」

双星「毎日がスリリングで遊びがつまらなくなった・・」

いつ死んでもおかしくない生活より楽しい遊びなんてないよ。

・・ああ、女の子と仲良くなりたいって気持ちは変わらないっていうか、より強くなったと思う。

いやそれは周りが女の子だらけだからかな?メイドさんとダークエルフさんと一緒の布団で寝ているし。


受付「新作のバッグとか季節ごとに服とか毎日新しい宝石が欲しくならない?」

双星「そういうのはまったく興味ないや。」

受付「お金使わないならちょうだい♪」

双星「だめだよ。俺のお金でも、それはメイドさんやダークエルフさんがいたから手に入ったんだ。」

双星「俺が勝手に使っていいわけじゃない。」

受付「でもきっとおふたりとも自由に使っていいって言いますよ。」

多分そうだと思う。

でも、それじゃいけないと思う。


ヒミカ「使わず放っておくと国としては困るな。せめて投資くらいしないか?」

双星「投資・・」

宝くじの結果が激ヤバだったけど、投資は・・別だよね?

宝くじはギャンブル。でも投資は違う。

過去のデータから最小限のリスクを選択し、最大利益が減ってもポートフォリオやオプションで最大損失を抑える。

人の考えを理解して動きを把握し正しく売買すれば高い勝率を手にすることができる。

・・だがもし99%の勝率だとしても、100人中1人は敗者となる。

投資に絶対はない。


双星「・・国債でも買おうかな。」

国が滅びたりインフレしすぎなければ安定した投資先だよね。

・・いやまぁリスクを無視すれば、どんな投資先も魅力的になるか。


ヒミカ「王が喜びそうだ。実は100億をなんとか国庫に戻せないかと言われている。」

双星「別に構わないよ。元々期待してなかったお金だしなぁ。どうぞどうぞ。」

受付「えー。」

双星「金利はいくらくらいなの?」

ヒミカ「今は・・10年国債で年利0.2%だ。」

0.2%・・100億預けたら年2000万!?

元本が無くなるわけじゃないし・・これじゃあ働く意味がわからなくなりそう。


双星「遊んで暮らせそう・・てか使い切れないよ・・」

受付「双星さぁん。余ったお金があれば相談に乗りますよ♪」

ダークエルフ「そんな怪しい相談は誰も乗らないだろう。」

受付「ぶー。」

ヒミカ「・・本当はもうひとつ頼まれている。」

双星「なに?」

ヒミカ「価値のない安い土地を100億に変えろって。」

ヒミカさんも大変だなぁ。


双星「そんなに100億払いたくないなら払わなくてもいいのに。」

ヒミカ「そうはいかないのだ。優勝賞金を払わなければ、大会の信頼が揺らぐ。あれは重要な国家事業なのだ。」

双星「ならいいよ。その価値のない安い土地に変えるよ。」

ヒミカ「・・いいのか?さすがに断ってもいいんだぞ。」

双星「メイドさんもダークエルフさんもいいよね?」

メイド「双星様の決定に異論ありません。」

ダークエルフ「場所くらい教えろ。」

ヒミカ「北東の・・暴風地帯だ。」

暴風地帯?


ダークエルフ「年中嵐で人が住めない場所じゃないか!」

ヒミカ「ああ。昔、禁呪を使った影響と言われている場所だ。価値のない土地と言っただろう。」

ダークエルフ「金をもらってもあんな場所お断りだ!税金がかかるだけだろうが。」

ダークエルフ「なんて国だ!信用を失うようなことをするなどブラスト様がいたころは考えられなかった・・」

ヒミカ「・・税金は免除してもらえる。それに徴税権も渡すそうだ。」

双星「徴税権?」

ダークエルフ「双星を貴族にしてくれるのか?」

ヒミカ「さすがにそこまでは。徴税権は特別措置だ。」

ダークエルフ「住めない土地の徴税権など無意味だ。」

双星「あーえっと、まぁいいよ。国も大変なんでしょ。」

ヒミカ「・・悪いな。」

ダークエルフ「いいのか?」

双星「両手で持てないほどのお金はいらない。それよりは必要なところが使った方がいい。」

受付「ちょっと意味がわからないんですけど・・お金はいらないって、信じられない。」

双星「使い道ないからねぇ・・ところでさ、その土地って入ることも無理なの?」

ヒミカ「いや、風がすごいだけで入ることは可能だ。」

そんなに風すごいんだ。


ダークエルフ「入ってもできることは殆どないぞ。未開の地だからな。」

双星「せっかく買ったんだから、一度行ってみたいなぁって。」

ヒミカ「行くのはお前の自由だ・・がっかりしても知らんぞ。」

双星「構わないよ。どのくらいの大きさなの?」

ヒミカ「この国の3割ほどの大きさだ。」

双星「・・え?でかくない?」

ヒミカ「使えない土地がそれだけある。禁呪とはひどいものだ。」

双星「100億で買えるなら安いのかな。」

ダークエルフ「住めない、動物も殆どいない、木もなぎ倒されてひどい場所だ。無価値な土地に100億は高い。」

有効利用する方法は・・うーん思いつかない。


・・

・・・・


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