46ギロチン勝負?(勝負になってない)
信者「・・」
やばいなこれ。
なにかこう、気の利いた言葉をかけてあげないと。
双星「えっと、もう一回します?」
観客「うわ、また恥をかかせるつもりだぜ。」
観客「猫が虫で遊ぶくらいの感覚だろうな。」
観客「これのどこら辺がラッキーなんですかねアンラッキー協会さん。」
信者「・・あれを持ってこい!」
信者「は、はいっ。」
あれ?
信者さんが、ガラガラとでかいなにかを持ってきた。
姿を覆い隠している風呂敷をとると・・ギロチンだった。
え、俺処刑されちゃうの?
信者「このギロチンはいくつものヒモがつながっている!」
信者「もし当たりのヒモを切れば・・・・刃が落ちるだろう!!」
信者「首を入れ、ヒモ一本ずつ切って先に死んだ方が負けだ!!!」
観客「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
盛り上がんなよ。死ぬってこれ。
信者「貴様!これで勝負だ!」
双星「お断りします。命を懸けるなんて冗談じゃない。」
観客「えーやれよー。」
観客「どうせお前が計画通り勝つんだろ。」
観客「さくさく消化試合しとけ。」
いや向こうが用意してきたものを、どうやって計画通り勝つんだよ。
兵士「何の騒ぎだ!」
観客「やばい騒ぎ過ぎたか。」
兵士「な、なんだこれは!公衆の面前でなにをするつもりだ!」
いいぞいいぞ、これで向こうが逮捕されれば俺の不戦勝~。
信者「いえいえなにも。これからラッキー協会による軽いデモンストレーションなんですよ。」
あ、兵士にお金渡してる。
というかデモンストレーションでいいの?神事じゃなくて。
兵士「あまり騒がないようにな。」
信者「へへへもちろん。」
うわひどっ。
信者「さーてラッキー協会の底力を見せてやろうかな。」
ダークエルフ「茶番に付き合う必要ないな。夕飯食べて帰るぞ。」
信者「おおっとダークエルフは腰抜けかぁ?所詮亜人なんか人間様の奴隷なんだよ!」
ダークエルフ「・・」
あわあわ、うわぁ一触即発。
ギロチン「オレに任せれば無事に済むぜ。」
あ、天の助け!
・・あれ、さっきカードに騙された気がしたけど。
ギロチン「命のやり取りで騙したりなんかしない。」
それもそうだ。
双星「よし、その挑戦俺が受けた!」
観客「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
観客「いいぞいいぞ!」
観客「やれやれ!」
ダークエルフ「双星!」
双星「まぁ俺に任せてよ。」
ダークエルフ「・・わかった。だがどうするつもりでいる?」
双星「次は運じゃない、実力で勝つ。」
双星「途中で止めないでね。精一杯怖がるふりをして盛り上げるから。」
観客「やべえ双星が本気出したぞ!」
観客「ラッキー協会の壊滅待ったなし。」
観客「これ終わったらアンラッキー協会に改名だな。」
観客「おいおい、双星の倍率低すぎて旨みねーぞ。」
・・・・あ、賭けしてるやつがいる。
信者「くくく、では始めましょうか。」
どう見ても悪人だ。
双星「うーん、なんか不格好だなぁ。」
俺からやることになった。
手と首を固定して逃げられないようするのか。
みっともないなこれ。
信者「ロープは5本。どれを切る?」
うーん。どれ切ればいいんだろう?
ギロチン「仕組みとしては、あの5本のロープはフェイク。」
あれ?どれ選んでも大丈夫ってこと?
5本だから、先行の人が最後・・つまり俺が最後の番になる。
最後だから必ず刃が落ちてくると誰もが思うので、やる前に俺が負けを認めるって寸法だな。
これなら誰も死なず、ラッキー協会が勝利するっていう筋書きか。
全部見抜いた!
ギロチン「違うよ。横に細い線があって、刃を吊ってるのはそれ。」
ギロチン「お前の番になったら一緒にその線も切って・・首がジュサ・・ってわけ。」
・・え?それいきなり死ぬんですが。
おいおいそんな宗教ありかよ!
ギロチン「宗教とは、異端者を認めないのである。異端者を認めるということは、自分の教義を否定するも同じこと。」
おーいー!
信者「ほらさっさと言えよ。どのロープでもいいぞぉ~。」
双星「あ、あの。やっぱやめない?危ないよこれ。」
信者「はーはっは。ラッキー協会は幸運があるから死を恐れない!この腰抜けめ!だが一度始めたゲームはどちらかの死でしかやめられないのだ。」
観客「おい双星がひよったぞ。」
観客「ブラフじゃねーの?」
観客「でもなんか涙目っぽいが。」
そりゃそうだ。どれ選んでも殺されるんだから!
信者「早く選べよ。観客の皆さんも待ちくたびれてるぞ。」
観客「うわやっぱ全部偶然だったんだな。」
観客「こんなチキンだったなんてがっかり。」
観客「所詮はこの程度の男だったってわけだ。ま、オレはわかってたけどね。」
うう、みんな好き勝手言い過ぎだよ~。
双星「じゃあ一番右で。」
信者「レディースアンドジェントルメ~ン!ここに予言する!双星はここで死ぬ!!」
死ぬというより殺すだろうが!
ああ神様!
信者「いざ!ラッキー協会の伝説は今始まる!」
ザン!
ロープが切られた。
多分こっそり細いロープも切られたんだろうな・・
・・
・・・・
あれ?
死んでない。
もうちょっと引き延ばすの?
信者「あれ?」
信者「おいどうなってんだ。」
信者「知らねーよ。ちゃんとやったって。」
観客「ま、最初はこんなもんだよな。」
観客「いきなり終わったらつまんねーっての。」
観客「ほら早くやれ!まきでお願いしまーす!」
とりあえず拘束を解かれた。
生きててよかった。
ギロチン「安心しろって言っただろ。ちゃんと刃は止めといてやったぞ。」
双星「おおお、サンキュー。」
嬉しくて涙が出る。
観客「ははは、双星泣いてやがる。」
観客「よっぽど怖かったんだな。」
観客「完全な運ゲーってわけか。どうなるか見ものだな。」
ギロチンさんが止めてくれれば安心だ。
あ、ラッキー協会の人が準備できたみたいだ。
信者「じゃあ、一番左をやってくれ。」
信者「了解。」
ザン!
ロープが切られた。
観客「あ!」
刃が落ちて・・ギリギリのところで止まった。
いや、血が垂れてきた。
観客「うわあマジ首が飛ぶかと思った。」
観客「へ、へへ、そりゃ安全装置くらいあるよな。」
観客「でも血が出てるぞ。」
信者「助けてくれえ!!!」
双星「は、早く救出しよう!」
ダークエルフ「やれやれ。」
みんなで信者さんを救出した。
信者「いてえ、いてえよ。」
メイド「はい応急処置はしましたが、ちゃんと病院で診てもらわないとだめですからね!」
観客「いいなあ。オレもメイドさんほしい。」
観客「武闘大会に優勝して、真剣衰弱を全部一発で当てて、ギロチン勝負で勝利できる男になれば可能じゃね?」
観客「ハードル高すぎだよ・・」
その条件だと、メイドという職業は存在しなくなるんじゃね?主人になる人が現れなさそうだし。
・・
・・・・




