42楽しい山登り
渡された荷物を背負い、馬に乗って炎の山へ駆ける。
絶対、絶対任務を達成する!
馬「はあ~眠いわー。」
緊張感台無し。
・・
・・・・
時間がかかっただけで、炎の山へはさくっとついた。
日が昇ってきた今は・・午前8時くらいかな?
馬「7時48分。お前の腹時計結構正確やな。」
腹時計ちゃう。ただの勘。
さて・・ここから本番だな。
馬「うっ・・ちょ、気分悪い・・だめ、これ以上近づけない。」
双星「ずっと走ってたから体調崩した?」
馬「いや匂い・・肉食竜の匂いが山から漂って来てる・・」
危機感知か。俺はよくわからないが、それは良いのか悪いのか・・
馬を遠くに避難させ、俺は歩いて山を登り始めた。
・・
・・・・
炎の山と言う割には暑くないなここ。
緑もいっぱいあるし、結構動物たちも住みやすいんじゃないかな。
・・動物いないなぁ。
なんだろう、もしかしてやばい空気でも充満してて、呼吸したら死ぬのかここ?
?「ぐおおん?」
そう、ぐおおん・・ぐおおんってなに?
声の方を見ると、俺よりふた回りほど大きなドラゴンがいた。
で、出た!
そうか!ドラゴンがいるから動物少ないんだ!
やばいか?
?「くる?」
なんか・・かわいい。敵意もなさそう。
もしかして幼竜・・子供のドラゴンか?
幼竜「くるくる、くるくる。」
子供とはいえじゃれつかれただけで複雑骨折待ったなしだろうな。
どんな相手でも全力で戦うことを忘れない!
俺はメイドさんが作ってくれた料理を並べた。
幼竜「くー!」
ドラゴンは座り込んでむしゃむしゃ食べ始めた。
ふははははドラゴンといえど所詮はその程度よぉ!
人間様の知恵に敵うわけないだろう!!
俺はダッシュでその場から離れた。
・・
・・・・
無事逃げることに成功し、再び山を登る。
目的の花は7合目あたりに咲いてるらしいが・・この辺りだよな?
登るのをやめて、横に移動する。
もし俺に強運が残っているのなら、すぐ見つかるはずだ!
・・あった!
強運健在!目的の花を見つけた。
採取採取~♪
実に簡単な仕事だ。俺なら炎の山観光ツアーも開けるな。
地面「楽しそうだけど、ドラゴン来たよ。」
また幼竜か。
空を見上げると、俺の何倍もの大きさのドラゴンが滑空していた。
・・あれ成竜やん。
・・しかも口を開けて、その口から炎が見えるんだけど。
地面「火炎ブレスだね」
双星「逃走おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
さっきまで俺のいた場所で大爆発が起きた。
見てなかったけど、恐らくあれがレッドドラゴンのブレス。
やばい!あれくらったら消し炭になる。
地面「観光ツアー稼げそう?」
片道ツアーを一回やって終了だよ!!!
強運仕事してください!
地面「お前さあ、強運とか幸運とか言ってるけど、運がよくなったとは限らないんじゃないかな?」
地面「例えばほら、周りの人の運が悪くなっただけとか。つまり不運がばらまかれただけ。」
地面「お前自身はなにも変わっていない可能性もあるよね。」
うーん、その可能性もあるか。
ヒミカさんにぼこられたりとか、強運とは思えないことも起きたしなぁ。
ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン
少し後ろが大爆発して前方に吹っ飛ばされた。
前のめりに倒れるの痛い。あごを擦ったよ。
余計なことを考えている暇はなさそう。とにかく生きて帰らないと。
ドラゴンを見ると・・・・ん?なんだあれ?溜め?
地面「来るぞ!広範囲ブレスだ!」
・・やばそう?
ドラゴンのブレスで、地面が炎に覆われた。
・・
・・・・
ふー、ダークエルフさんが用意してくれた魔法アイテムで助かった。
氷の壁つええ。でも一回限りかぁ。
ドラゴンは戸惑っているように見えた。
攻撃が防がれたのが予想外だったかな?
どちらにしろ、今のうちに逃げる!
逃げて逃げて逃げて逃げる。
ドラゴンは・・普通についてきてる。
もう広範囲ブレスは防げない。次来たら・・死ぬ?
地面「バカよけろ!」
反応が遅れた。
俺のすぐ斜め後ろが爆発して、俺は吹っ飛ばされた。
・・左腕がやられた。
直撃してないのに、物凄いやけどだ・・
これじゃあブレスくらったら消し炭すら残らなさそう。
・・生きて帰れるか・・?
地面「はいじゃあ生死判定ね。サイコロ2D6ふって、999以上なら生存。」
TRPGかよ!絶対そんな目でないよ!もう突っ込む余裕もないよ!
最近失われていた、死が迫ってくるような気持ちになった。
強運があったからって強気になってたんだな俺。
本当はなにもできないのに・・
あ!
前方に幼竜。さっきのやつか?
幼竜「ちゃお。」
鳴き声か、挨拶か、雑誌名なのかよくわからなかった。
双星「ごめえええええん今死にそうなのおおおおおおおおおおおおおお」
とりあえず叫びながら横をすりぬけた。
敵意はないみたいだな。
ちらっと後ろを見ると、成竜の方はまだいた。
そろそろ見逃して><マジで
・・
・・・・
しばらく走ってふと気づく。
ドラゴンが追いかけてきてない。
それにふもとに辿り着いたっぽいな。
・・逃げ切った?
馬「おーいこっちこっち。うわなにそのやけど。キモいんだけど。」
双星「命懸けだったんだから、生きてるだけで十分だよ!」
馬「どうでもいいや。ほら乗って乗って。お客さんどちらまで?」
双星「王城」
馬と遊んでる余裕もないや。
ぐだーと体を休めながらの帰宅となった。
・・
・・・・
王城に戻ると、メイドさんとダークエルフさんとミルカさんが出迎えてくれた。
メイド「うわわすごい怪我です!」
ダークエルフ「ふむ・・これなら大丈夫だ。表面が焼けただけ。中は焼けてない。」
双星「そうなの?」
ダークエルフ「かさぶたみたいなものだ・・ほらむけた。」
焼けた表面をはがすと、綺麗なピンク色が出てきた。
ダークエルフ「皮は数日で元通りになる。水に染みる程度だ。」
それ大問題。お風呂が辛くなる。
ダークエルフ「生きて帰ってなにより。戦果は?」
俺はとってきた花を見せた。
ダークエルフ「上出来。」
メイド「さすがです!」
双星「ふたりが用意してくれたおかげだよ。ドラゴンやばかった。」
ミルカ「話もいいが、すぐ王子のところへ。」
だね。
・・
・・・・
王子様の病室では既に医者が全裸待機していた。
あ、いや全裸じゃなかった。
とってきた花を渡し、あとは任せることに。
今日は疲れたから休むことにした。
・・
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