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37B国王女とラッキー協会3


住む場所は前と変わらない宿にいる。

仕事見つけたからアパートなり空き家なり宿舎に住む方が安上がりなんだけど、宿の主人から残るように頼まれちゃって。

なんか俺がいると物珍しさから人が集まるって。

物珍しさってのは気になったけど、宿代は安くしてくれたし断る理由もないのでそうしている。

変化を恐れるつもりはないけど、変わらないというのは安心する。


メイド「お帰りなさい双星様。」

双星「ただいま。」

ダークエルフ「帰ったか。」

双星「ただいま。」

部屋ではメイドさんとダークエルフさんが迎えてくれた。

いつもの日常。いいもんだなぁ。

こんこん。


メイド「はーい。」

帰ったばかりで訪問客とは展開早すぎじゃないですか?

俺がついてこれないんだけど。


・・

・・・・


やって来たのは以前大会で俺が闘ったシャルロットさん・・隣国の王女様だった。

お供の女性をふたり連れている。

以前来たときはヒミカさんひとり連れてたっけ。


双星「どうしたんですか?」

シャルロット「少し聞きたいことがあります。」

聞きたいこと?


シャルロット「あなたの出自やこの国に来るまでの行動についてです。」

双星「小さい村に生まれて数年前友人と旅に出たけど友人は脱落。俺ひとり旅をして気が付いたらこの国に・・って程度ですけど。」

シャルロット「地図を持ってきましたので、どの町を通って来たかなど詳しくお願いします。」

双星「はぁ・・構いませんがなんでそんなことを?」

シャルロット「・・・・あなたを我が国に迎え入れようと考えています。その際、出自や過去の行いに問題があってはならないのです。」

双星「俺、もうこの国で働いているし、他の国に行く予定ないけど。」

シャルロット「3食昼寝付きを約束します。」

なん・・だと・・?


ダークエルフ「やめとけやめとけ。都合よく利用されて最後はポイだぞ。まだ軍人女のいるここの方がマシだ。」

双星「そうなの?」

ダークエルフ「よそ者がどう扱われるかは私がよく知っている。待遇に釣られた者は用済みになれば捨てられるぞ。」

シャルロット「私はそんなことしません!」

ダークエルフ「あんたはそうでも、他の人もそうかな?」

シャルロット「・・」

ダークエルフ「ここも同じだ。それでも軍人女は双星を信用してくれているし、今の仕事に重い責任はない。」

ダークエルフ「ここで時間をかけて信用を積み重ねるのが双星にはお似合いだろう。」

うんうん、それもそうだ。


ダークエルフ「それにメイドはここが生まれ故郷でしょう?どっちでも同じなら、ここの方がよい。」

そういやそうだった。

うーん、俺よりダークエルフさんの方が優秀な気がするんだけど。


シャルロット「それでも、我が国にはあなたが必要です。」

シャルロット「あなたが攻めてきた敵国と停戦した件の・・詳細を聞きました。」

あのサル退治か。


シャルロット「その後で、ヒミカ様が神の子を打ち破った件・・あれもあなたの力によるもの。」

俺が馬にこき使われている間に、ヒミカさんそんなことしてたのか。

そういやダークエルフさんが作った魔法アイテム渡したっけ。


シャルロット「国を変える力が必要なのです。あなたならそれができます!」

双星「いや俺なんかなにもできませんよ。」

全部強運のおかげ。

こんこん。


双星「あ、はーい。」

訪問客多いな。


双星「すみません王女様。ちょっと対応します。」

ドアを開けると知らない女性がいた。

はっ、メイドさん、ダークエルフさん、王女様にお供の女性がふたり、訪問客も女性で俺だけ男だ!


?「初めまして、ラッキー協会です。」

またラッキー協会?


?「実はですね、今なら50%引きであなたに強運を授けるキャンペーンをしていまして。今だけのチャンスですよ、いかがですか?」

・・な、なんなのこれ?


双星「え、ええとですね、なんかもう俺、強運授けてもらってるらしくて・・」

?「やだーその顔で?」

顔は関係ないでしょ!(号泣)

普通の顔だもん。イケメンじゃないけど。


双星「えっと、今は間に合ってますので・・」

?「そうですかー。じゃあまた来ます。」

なんだったんだこれ。

ドアを閉めると、ダークエルフさんがドアを開けた。

そして走って外へ行った。


双星「・・・・ダークエルフさんどうしたの?」

メイド「さぁ。焼き芋屋でも見つけたんじゃないですか?」

俺2本食べたい・・芋のサイズにもよるかな?


シャルロット「・・今の、なんですか?」

双星「ラッキー協会といって・・どう説明したらいいものか。えーと、なんか俺の強運に関係してるっぽいみたいなんですけど謎なんですよね。」

シャルロット「あなたは強運を買ったのですか?」

双星「いやいやまさか!気が付いたら強運になってただけです。なにも買ってませんよ。」

シャルロット「ですがまさか・・幸運を買えるなんて聞いたことないです。」

まぁ、俺もです。

がちゃ。

ダークエルフさんが戻ってきた。


双星「突然どうしたんですか?」

ダークエルフ「後をつけようと思ってな。」

双星「なるほど、ラッキー協会がどこにあるかわかれば謎の解明も進む!」

ダークエルフ「だがまかれた・・というより、いなかった。」

双星「ん?」

ダークエルフ「外に出るには1階の酒場を通る必要がある。だがあの女は通っていない。」

双星「それってまさか・・幽霊!?」

ダークエルフ「窓から出た可能性と、客室から出た可能性が残っている。」

なるほど。廊下や客室には窓があるもんな。


ダークエルフ「しかし、他の人に姿を見られないようにする必要がどこにある?そしてなぜ双星のところにだけ来るのか?」

双星「・・俺が強運を持っているから?」

ダークエルフ「なら販売する必要などないだろう。」

まぁ、そうだよな。


ダークエルフ「以前やってきたラッキー協会の者たちもあれから来ていない。なにかがおかしい。」

ダークエルフさんはなにか違和感を感じているようだ。


シャルロット「試練なのかもしれませんね。強運の所持者を見定めるために人をよこしたのかも。」

双星「試練ってことは、不合格だと強運を取り上げられるみたいな?」

シャルロット「特に根拠はありませんけどね。」

だとしたら、今回の試練は合格したのか不合格なのか。

この試練は強運でどうにかならないのかな?


・・

・・・・


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