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28大会の傷跡


大会は終わったが、その爪痕は大きかった。

試合会場は完全に壊れ、瓦礫が撤去された。

今は更地になり、家族を亡くした人や生活に困った人が集まっている。

神官が祈祷したり、ボランティアによる炊き出しが行われている。


双星「あれは・・豚汁かな?いい匂いがする。」

おいしそう。ちょっともらおうかな。

・・うっ・・お、お腹が・・痛い。

まだ食べる前なのに・・そんなぁ。

豚汁は諦めて宿に帰ることにした。

うぅ・・早くも強運はなくなったのかな・・


・・

・・・・


宿に借りてる部屋へ戻ると、メイドさんとダークエルフさんがすぐ看病してくれた。

・・お腹痛いのはすぐ治ったけど。

俺のお腹はもっと空気読んでくれてもいいと思う。豚汁おいしそうだったなぁ。

こんこん。


メイド「はーい。」

来たのはヒミカさんと、受付のおねーさん。


ヒミカ「失礼する。」

受付「まだお休み中でしたか?」

双星「あ、いえ、さっきまで元試合会場にいたんですが、お腹痛くなって帰ってきたんです。」

受付「大変!今のうちに遺書を書いてください。私に全財産を!」

いやどす。


ヒミカ「なら起き上がらなくていい、休んでいろ。」

双星「帰ったら痛いの治ってきたので大丈夫です。おふたりはなにか用ですか?」

ヒミカ「色々あるが・・まずは、準決勝でこいつが起こした騒ぎを覚えているか?」

ヒミカさんが受付のおねーさんを見る。

えーと、準決勝というと・・・・自称魔王と闘ったときだっけ?

あ、受付のおねーさんが勝手なマイクパフォーマンスをして、その責任を俺がとることになったんだっけ。


双星「思い出しました。」

ヒミカ「大会終わったからその件で呼び出しする予定だったが、この間の災害で少し遅れるそうだ。」

隕石じゃしょうがない。


ヒミカ「まだ街から出ないように。」

双星「はい。」

受付「そうそう、大会ですよ!なんか双星さんを優勝にするか意見が割れてるそうなんです!」

受付「きっと国は私に優勝賞金100億支払うのを渋っているんですよ。ぷんぷん。」

俺の優勝賞金だと思っていたが、なぜ受付のおねーさんの物にされてるの?


双星「その辺はゆっくりでいいですよ。なんか大事故ですし・・」

隕石が落ちるとか予定外すぎるよなぁ。


ダークエルフ「難癖つけて支払いを拒むようなマネをしなければ問題ない。」

ヒミカ「私からも強く言っておいた。大会の趣旨からしてそれは許されないとな。」

双星「どういうこと?」

ヒミカ「人を呼ぶために大会を開いたのだ。もし賞金を出し渋るようなマネをすれば、誰が大会に参加する?」

なるほど。


ヒミカ「ああそうだ、双星はさっきまで外に出かけていたのだな?」

双星「はい。」

ヒミカ「なにかこう・・不審な者を見なかったか?」

俺以外は別に・・旅人なんて住所不定無職みたいなものだからなぁ。


双星「特になにも・・なにかあったんですか?」

ヒミカ「失踪事件だ。」

失踪!?


双星「家出とか、誘拐とか?」

ヒミカ「わからん。だがこの近辺で、大会が終わってから既に5人が行方不明になっている。」

5人・・隕石で混乱している今を狙った?


双星「大会終わって時間ありますし、俺も手伝いますよ。」

ヒミカ「助かる。だが誘拐の場合、お前も危険にさらされることになる。くれぐれも無茶はするな。」

双星「はい!」

受付「ねえねえヒミカちゃん。手伝ったら金一封出る?」

ヒミカ「・・事件解決に大きく貢献したらな。」

受付「双星さんならきっと大丈夫だよね♪応援してるから。」

双星「は、はいがんばります。」

受付のおねーさんやっぱ綺麗だな・・ドキドキする。


・・

・・・・


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