22次の対戦相手
宿に戻る。
メイド「お帰りなさい!あと2回で優勝ですね!」
双星「いやー決勝戦は出ないつもりだから、次の準決勝が最後かな。」
ダークエルフ「もったいない。優勝して賞金を手に入れれば一生安泰なのに。」
双星「よそからもらった力で優勝なんかしたら他の参加者に悪いよ。運で勝てるようになるなんて、なら修行する意味ってなに?ってなりそう。」
ダークエルフ「違法ではないのだから、胸をはればいい。例え運で勝利しても、誰があなたを責められる?」
メイド「責めたい人は捏造してでも責めます。双星様が決めたことを私たちがとやかく言うのは間違ってます。」
ダークエルフ「はる胸のない子は黙っててね。」
メイド「なんという屈辱、戦争不可避。」
私闘はやめてー。
こんこん。
双星「あ、はーい。」
がちゃ。
記者「失礼します。私、東西南北新聞の記者ですが、一躍有名人となった双星さんに取材をお願いしたくてきました!」
双星「取材?」
記者「はい!だってあの前回優勝者を倒したんですから!目指すは優勝でしょう!?」
双星「いやー残っているのは強い人ばかりでしょうから。優勝なんてとてもとても。」
記者「ふむふむ、精々油断してろゴミ共。優勝するのはこの俺だ・・と。」
双星「なんかメモの内容がおかしくありませんか?」
記者「気のせいですよ。あと決勝戦の相手は誰だと思いますか?下馬評は偏っているんですが、こっちも中々不思議な勝利を収めていましてねー」
不思議な勝利?
・・そういえばもうひとり強運になった人がいるんだよな。この人かな?
双星「恐らく決勝に来るのはその不思議な勝利をしている方ですね。」
記者「え?でも下馬評ではその人は負けるだろうってされていますが・・」
双星「いえ勝ちます。間違いなく。」
記者「はー。では決勝はその方とですね!!!」
双星「いえ、決勝戦は出ません。なのでみなさんも決勝戦会場へは行かない方がいいでしょう。」
決勝戦は行われないんだから、無駄足だよね。
記者「決勝戦は・・出ない?それはどうしてまた?」
双星「詳しくは言えませんが、無意味・・だからでしょうか。」
記者「ふむふむ、なにやら意味深な発言ですね。やはり今までの闘いは計算だったんですね!?」
双星「今日の闘いだけしっかり対策を練りました。他は偶然勝ちました。」
記者「これは!・・高度な嘘・・でしょうか?本当と嘘を混ぜると騙しやすいと言いますが・・」
双星「嘘じゃないです!」
どうしてここは信じてもらえないんだろうか。
記者「では・・」
ダークエルフ「はいそこまで。双星は試合で疲れているので、時間切れです。」
記者「えー・・神の子をどうやって打ち破ったとか、そちらのお嬢さん方との関係も聞きたかったのにー・・」
記者「・・まぁいいか。では最後に、東西南北新聞の読者へ向けて一言お願いします!」
双星「お祭りみたいなものみたいですし、最後まで楽しんでいってください。精一杯がんばります。」
記者「お前らに俺の高度な戦術が読めるかな?・・ですね。」
全然違う!!!
記者さんはお礼を言って帰っていった。
記事・・大丈夫かな・・東西南北新聞か・・確認しないと。
・・
・・・・
次の日。
宿にくっついてる酒場へ行くと、なんかみんな盛り上がっていた。
モルダー「すげーなお前!」
双星「ああ、クリなんとかさんを倒したってやつですか。」
モルダー「ちげーよ。昨日取材受けたんだろ?特集記事載ってるぜ。」
早いなぁさすが新聞。俺も見せてもらおう。
どれどれ・・
”予言者双星、決勝戦に参加してはいけない!との神託が!”
・・しょっぱなからやってくれるぜ!
俺いつの間に予言者になったんだよ。
ま、大見出しは多少センセーショナルに煽ることもあるか。
イエロージャーナリズムって言うんだっけ。
中身は取材した通りだろう。
”双星選手は当記者の取材で未来予知の力を明らかにした!”
”下馬評などまるで気にすることなく、決勝の相手を予言!その自信は既に確信へとなっていた”
”そして決勝戦では大事件が起きると発表した。決勝戦は危険!本人は棄権とのこと”
・・誰がこんなの信じるんだ?
モルダー「まさか予言者とはな。そりゃオレらの先を読まれちゃ対処しようがないわな。」
コード「この記事を見たときは、震えが止まらなかったぜ。」
アルファ「今まで占いや予言など信じていなかった・・でも、これからは信じられるわ。あなたがいるもの。」
ゴッド「超かっけー!」
タヌキ「や、やめろ・・オレの未来を見るなあああああああああああああああああああああああああああ」
麗しのミルキーウェイ「ふふ、私の本名がジェニカではなくサンチだってバレてしまったようね。」
知らんがな。
こんな嘘記事信じるやつがいたのかい!しかも複数人!
”最後に、双星選手が読者へ向けて声明を発表した”
”もはや真の力を隠す必要もあるまい、次の魔王などあっという間に退治してみせよう・・とのことでした”
真の力ってなに?おいしいの?
魔王を退治とか無理無理無理・・・・魔王?
双星「魔王ってなに?」
モルダー「ははは、いつもの芝居か。次の対戦相手だろうが。」
へー次の対戦相手。
次の対戦相手だと!?
双星「ちょ、魔王なんてなんでいるの!?」
アルファ「自称でしょうね。でもその実力は間違いないわ。優勝候補のひとり・・あ、あなたが勝ち残るんだっけ♪」
対策対策!ダークエルフさーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!
俺はマッハ5(のつもり)で部屋に戻った。
・・
・・・・
双星「ダークエルフさん!」
ダークエルフ「用件はわかってる。が、期待しないでくれ・・今回は相手が悪い。」
双星「そ、そんなにやばいの・・?」
ダークエルフ「魔王の対戦相手は全員死亡している。一瞬で首を跳ね飛ばされたり、魔法で焼き殺されたり、爪で引き裂かれたり・・」
ダークエルフ「魔王の攻撃は防ぎきれない。そして防ぐだけでも勝てない・・有効な攻撃手段が見つからずにいる。」
双星「ダークエルフさん・・攻撃はいいから防御だけお願い。」
ダークエルフ「なにか勝算があるのか?」
双星「降参を宣言するまで生きてられればいいから!」
ダークエルフ「・・降参するなら試合放棄でいいのでは?」
双星「受付のおねーさんが拒否するの・・」
いつか死んじゃう><
メイド「双星様もダークエルフさんも、お茶をどうぞ。」
ダークエルフ「・・もらおう。」
メイドさんのお茶を飲みながら、俺は束の間の平和を味わった。
どんどんどん。
双星「はい?」
がちゃ。
ヒミカ「失礼する。」
双星「ヒミカさん。どうしましたか?」
ヒミカ「用件は2つ・・まずなんだあの記事は!!!」
ヒミカ「お主はいつから予言者になったのだ!?」
双星「嘘記事です><超困ってます。」
昨晩取材が来たこと、取材内容とはかけ離れた記事になっていることをヒミカさんに伝えた。
ヒミカ「そういうことか。予言者と言われても違和感なかったからすっかり騙されてしまった。」
双星「騙されないでください!というか、もしそうでも、予言者とか自分で言ったりしないでしょ。」
双星「今までのように目立たず黙っている方が勝率上がりますって。」
ヒミカ「今までのように目立たず黙って計画的に勝利か・・ま、そうだな。」
余計な単語が増えてた気がした。
ヒミカ「ではもうひとつの用件だ。ベスト4まで来た者には負けるか優勝するまで護衛がつく。」
双星「それがヒミカさん?」
ヒミカ「よろしく頼む。」
こちらこそ!
やったぁこれで超安心!まぁ別に今まで襲撃なんて受けたことなかったけど。
軍に連れてかれてボコられたくらい・・ヒミカさんに。
ダークエルフ「待て!魔王との対戦に向けて貴重な魔法アイテムを製作中だ。よその奴に製作過程を見せるわけにはいかない。」
ヒミカ「む、そうか。では廊下で見張りをしよう。」
双星「廊下は寒いですよ。魔法アイテムは作らなくていいから部屋で見張りしてください。」
ヒミカ「・・それは助かるが、お主はいいのか?明日試合なのだぞ?」
ダークエルフ「まだ2種の防御魔法しかない。」
双星「大丈夫ですよ。降参するまでの時間稼ぎできればいいので。」
ヒミカ「・・これも計画のうちか?」
双星「降参に計画もなにもありません!」
勝つ気なんて微塵もないから。
双星「ふぁ・・まだ早いけど寝るか。」
ヒミカ「特訓とかはしないのか?はっ、まさか私がいるからできないとか・・」
双星「降参するのに特訓?」
ちょっと意味がわからない。降伏の特訓とか聞いたことがない。
俺はベッドに入った。
双星「あー、ヒミカさんは布団使ってください。」
ヒミカ「護衛は床についたりしない。立ち寝で十分だ。」
立ち寝!?それ便利だ!
メイド「では私も早いですが休みましょう。」
メイドさんがベッドに入って来た。
ダークエルフ「起きてうるさくするよりは寝るとしよう。」
ダークエルフさんもベッドに入って来た。
ヒミカ「・・おい!!」
双星「ふぇ?なにか?」
ヒミカさんの一喝で起こされた。
ヒミカ「な、なぜお主ら一緒のベッドで寝ているのだ!」
え?いつもそうだから・・?
ヒミカ「ちょっとそこに座れ。」
えっと・・?
正座すると、説教が始まった。
・・
・・・・




